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映画「あのこは貴族」が描く東京の格差社会と幸せの形

昨日、ネットフリックスで「あのこは貴族」という映画を観ました。
たまには映画の感想を書いて、自分の考えを整理する時間を持ちたいと思います。

主人公のお嬢様を演じるのは門脇麦さん。彼女の結婚相手には高良健吾さん、そして地方出身で自由に生きる女性を水原希子さんが演じています。

それぞれのキャラクターがとても魅力的で、ストーリーに引き込まれました。この映画は、東京の昔ながらの富裕層の世界をリアルに描いていて、「やっぱりこういう世界があるんだな」と改めて感じました。

主人公は、お金持ちの医者の家に生まれ、幼い頃から何不自由なく育ったお嬢様。慶應義塾の内部生として周囲に守られながら生きてきました。親からも「いずれいい人と結婚して幸せになる」と言われ、それが当たり前の未来だと信じて疑いませんでした。

でも、何度もお見合いをする中で理想の相手に巡り会えず…。そんな中、義理の兄に紹介されたのは、東京大学を卒業した弁護士で、主人公の家柄よりもさらに裕福な家の男性でした。

彼は慶應義塾幼稚舎出身で、幼少期から特別な環境で育ったことが伺えます。慶應義塾幼稚舎は、小学校から慶應に通える学校で、主に裕福な家庭の子どもたちが通うことで知られています。それを聞いて、彼が本当に富裕層の家柄なのだと感じました。

この結婚によって、主人公の人生は一見順調に見えるものの、本当に幸せになれたのか…?映画を観ていると、彼女の葛藤や変化が丁寧に描かれていて、とても考えさせられる作品だと感じました。

地方出身の女性との出会い

結婚後の生活の中で、主人公は「これで本当に良かったのか?」と悩むようになります。そんな彼女が出会うのは、地方出身で自分の力で道を切り開いてきた女性。この女性は、慶應義塾大学に外部生として入学したものの、家計の苦しさから中退を余儀なくされ、そこから自分の道を切り開いてきた人です。

彼女は大学に入学して初めて、慶應義塾大学には内部生と外部生という区別があることを知ります。そして、東京には格差社会が存在することを実感するようになります。

この2人は、全く違う環境で育ち、全く違う価値観を持っています。地方出身の女性は、自由で芯の強い生き方をしていて、自分の人生を自分で選んでいるように見えます。その姿に主人公は次第に惹かれていき、これまで「結婚=幸せ」と信じていた価値観が揺らぎ始めます。

映画を観て考えたこと

映画では、東京で生まれ育った内部生のお嬢様と、地方から努力して進学した外部生の女性が接点を持ち、お互いに影響を与え合う姿が描かれていました。この2人の対比がとても印象的で、環境の違いが人の価値観や生き方にどれだけ影響を与えるのか、改めて考えさせられました。

特に、地方出身の女性が自分の力で道を切り開き、自由に生きる姿はとても魅力的でした。その姿にお嬢様である主人公が惹かれていくのを見て、「幸せって何だろう?」と考えてしまいました。

お金や家柄が整っていても、それだけで心が満たされるわけではないんですよね。

50代になると、「幸せ」の形が若い頃とは少し変わってくる気がします。目に見える華やかさよりも、自分自身が心地よいと感じられる生き方や選択が、本当の幸せにつながるんじゃないかなと感じました。これからも、そんな「自分らしい幸せ」を見つけていきたいと思いました。

自分の人生を振り返って

私が若い頃は、「女性は早く結婚して落ち着きなさい」と言われるのが当たり前の時代でした。そのため、本当に進みたかった進学先には進めず、自分の意志が通らないことも多かったです。

高校生の頃は、お金も意見も自由にならず、自由に自分の人生を選ぶというより、親や周囲の期待に応えることが大切だと感じていました。

でも、今は時代が変わり、女性も自由に生き方を選べるようになっています。この映画を観て、主人公は20代の若さで自分の生き方を模索していましたが、50代の私にとっても「自分らしい生き方とは何だろう?」と改めて考えるいいきっかけになりました。

私には20代の娘もいますが、娘たち世代が自由に道を選べる時代になったことを嬉しく思う一方で、自分の若い頃の経験を振り返ることも多くなりました。年齢を重ねた今だからこそ見える「自分らしい生き方」、これからも考えていきたいです。

まとめ

この映画は、東京の格差社会を背景に、富裕層の生活や結婚の裏側を描きながら、登場人物たちの価値観が大きく変わっていく姿を丁寧に描いています。特に、地方出身の女性が見せる「自由な生き方」は、主人公だけでなく、観る側にも深い印象を与えます。

主人公の雰囲気がとても柔らかく心地良く、友人や結婚相手も優しい人たちばかりで、全体的に穏やかな空気感が流れています。東京の厳しい格差社会をテーマにしながらも、優しいトーンで進む物語は、観ていて安心感があり、気がつけばあっという間に終わってしまうほどスムーズで心地よい映画でした。

この映画を通じて、自分にとっての「幸せ」や「自由」について考えるきっかけになりました。



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奏ルナ
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