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2年間、音沙汰なしの娘から言われて気がついたこと。

「ええ~おかあさん覚えてないの?本当に?」
目を丸くして驚く娘。
「えっ、信じられない。お母さんあの時、お父さんに胸ぐらを捕まえられて
宙に浮いていたよ」
「誰か死ぬんじゃないかってくらいに、思ってたよ。110番しようとしたけど、お父さんが捕まるからと、押せなかった」と長女がいう。
そのあと、私の目を丸くした表情を見て 娘は笑い出した。

「ええ~そうなの。お母さん、そこは、全く覚えていないわ
ただ、恐怖とかはなかったんだよね
力づくで、家を出すなら出て行ってやるって覚悟はあったけど。
それより、ショックだったのは、お父さんが怒った時、〇〇ちゃん(長女)だと、お父さんの怒り結構収まったじゃない。あの日は、〇〇ちゃん(長女)でもお父さんの怒った態度は、収まらなかったでしょ。
おかあさん、それがとてもショックだったな」

かすかな記憶は残っていたものの 強烈なショックは 脳が味方してくれて
私はその記憶をすっかり忘れていたみたい。

この話がでたのは、お互いの近況を語る中で、
私が、「お母さんは、今までどん底を味わってないから
結構頑張っても、飛びぬけて成功もしてないのかもね」と話した時でした。

「ええお母さん、結構どん底味わってるよ」
娘の思う私のどん底の話だったのでした。

それは、夫があることで立腹、
力づくで、私と長女と長男を家から
押し出した時の話でした。

それまで、いろいろと気持ちの行き違い、夫のモラハラ、言葉の暴力があってもなんとか持ちこたえていたものの
そのことが決定的となり、4年間の別居ののち、
家庭裁判所を通じての正式離婚となったのでした。

今からもう20年以上前の話。


それが、2年間音沙汰のなかった娘と
2回目に会った彼女の家での会話なのでした。

なぜ、娘と2年間も音沙汰がなかったのか 
私は、理由も聞かない
責めることもしない。(責めることなのかもわからないから)
逆に、私自身を責めていました。
母親としての不甲斐なさも 身に染みて感じていました。

2年ぶりに会った娘は、母親の私がいうのもおかしいけど、
まぶしいくらい輝いていて、美しい娘になっていました。

それが、あえて理由を聞かなかったかもしれない。

美しくなった理由は、あとからわかりました。
心から信頼でき、愛に満ちたメンターと出会い
母親として、女性としての学びを深めている
ようです。

過去に、夫から父親から家を出されるという共通の辛い経験をしたものの
幸い、その暗い影は、時と経験と学びが味方してくれて、
今では娘も私も吹っ切れていて、互いの夢や目標を語る素敵な時間を
過ごすことが出来ました。

自分をご機嫌にして過ごしていたら、きっと、
娘とまた、笑って話せる時が来る。
そう信じてきました。

時間はめちゃくちゃかかって、めげそうになったけど
これで、また、もとの母と娘で 
それぞれ希望をもって人生を歩んで行けそうです。

Photo byeriko_fukakiの画像をお借りしました。





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