日本海野宿徒歩旅-目指せ笹川流れ-
笹川流れを見てみたかった。
ネットで見た切り立った岸壁と青い海の写真に魅了され、一度は訪れてみたかったのだ。
でも普通に行くのは面白くないから歩いて笹川流れを目指すことにした。あの松尾芭蕉が「おくの細道」で通ったルートと同じルートだろう。
一日目 本荘大橋(秋田県由利本荘市)→象潟(秋田県) 25km
今年二回目の徒歩旅のスタート。新潟県の笹川流れを目指して歩こう。
日本海沿いの道を歩く。風車の列がなんとも秋田らしい景色。
17時頃、象潟の海岸に到着。海岸の適当な所で野宿した。
二日目 象潟→遊佐(山形県) 28km
今日は象潟の散策からスタート
朝日に照らされた鳥海山が美しい。
国道7号を南下する。
小砂川海岸近くの集落で鳥海山からの伏流水が湧いているのを見つけた。
水を汲んでいた地元民らしき方から「この道の奥に源泉がある」と教わったので見に行ったら、小さな池の底から水がコンコンと湧き出ていた。見ているだけでも涼む。
正午前に山形県に到達。
浜辺で水が湧く釜磯海岸に寄った。この辺の海岸には砂鉄がたくさんあって黒くなっている所もある。鳥海山の溶岩由来かな?
吹浦の道の駅に着いた頃にはふくらはぎが悲鳴を上げていた。アキレス腱を伸ばすとひどく痛み、しゃがむのが辛いほどだった。それでもペースを落として進む。つらい…
日が沈みそうになったので海岸に出て野宿場所を探す。砂浜はフカフカしていて寝やすい。
この日の夕飯は道の駅で買った白身魚の天ぷら
波の音がうるさかったが、疲れていたのであっという間に寝てしまった。
三日目 遊佐→湯野浜(鶴岡市) 30km
まだ足に痛みが残る中で出発
五月雨を集めてはやし…
最上川を渡ると長い松原の道に入った。すっごく長くて単調な道だからちょっと退屈してくる。
夕方に松原を抜けて湯野浜温泉に到着。少し散策してみる。
温泉街を散策してみると足湯があった。夕方の温泉街ってなんだか旅情が溢れる素敵なところだ。いつか温泉旅館目当てで再訪したい。
公衆浴場のお風呂に行ってみたら体がビリビリするくらい湯温が熱くて浸かれなかった。湯野浜の人たち、強いのね…
四日目 湯野浜→府屋(新潟県村上市) 40km
早朝、浜から鳥海山を望む。旅を始めてからずっと鳥海山に見られているなぁ
険しい海岸線が続く
由良の街並み。遠くには鳥海山が見える。
この歩道は羽越線の旧線?鉄道トンネルらしい形だな
17時頃、鼠ヶ関に到着。住宅地に県境があって不思議な感じ。ついに新潟県にやってきた
鼠ヶ関を過ぎてしばらく歩くと日が沈み、雨が降り始めた。今日はこの辺にしておこう。
雨の浜辺で野宿。雨と波の音がなんだか怖かった。
五日目 鼠ヶ関→笹川流れ 20km
笹川流れまであと20kmくらい。疲れていたけどゴールがあと少しなので力が湧いてくる。
府屋を過ぎると海岸線がゴツゴツしてきた。笹川流れもあと少しだ!
羽越線の旧線かな?
海沿いの集落が美しい
笹川流れの塩工房に立ち寄って食べた藻塩をまぶしたソフトクリームがとんでもなく美味かった。藻塩はなぜか塩辛くなくてマイルドな味。
お昼頃、ついに笹川流れに到達した!景色をゆっくり眺められるのは徒歩旅ならでは。
おお!これが笹川流れ!かっこいい!苦労して歩いてよかった、そう思えるくらい素敵な景色。
桑川駅でゴール 五日間、約150kmの旅でした。
トイレの鏡で顔を見たら目が真っ赤に充血してた笑 疲労のせいでしょう。