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【武田塾】林尚弘氏の受験に対する解像度は低い
武田塾を創業した林尚弘氏は、Youtubeでの成功もあって知名度がある方だと思います。
しかし、個人的に林氏の受験に対する解像度は低いと言わざるを得ません。
なぜ、このような武田塾の営業妨害とも取られかねない発言をするかというと、公益のためです。
「武田塾という塾は、創業者の受験に対する解像度が低いけど、それをわかった上で通うことを検討してる??」
ということですね。
0.私が林氏を批判する理由とその正当性
以下はなぜこのような行為をするのかという正当性の説明ですので、興味のない人は飛ばしてください。
まず、公益のためと言いつつ、「受験に対する解像度が低い」は法律における「事実の摘示」ではなく、ただの個人の感想なので、問題になるとすれば「名誉毀損」というよりは、「侮辱罪」です。残念ながら(?)、侮辱罪には公益の観点からみた違法性阻却事由はありません。
しかし、「ハゲ」「デブ」「チビ」や「ぼったくり」「詐欺師」は、誹謗中傷であり当然侮辱になるでしょうが、「受験に対する解像度が低い」は、果たして侮辱になるでしょうか。
例えば私は、運動が苦手ですが、「運動ができない」と言われても侮辱とは思いません。わざわざそう言われて、いい気はしないですが。
そもそも、人には向き・不向きがあるからです。
別に、「受験に対する解像度が低い」は、受験の解像度という点に関してはあまり良くないと言っているだけであって、林氏の人格を否定するものでは当然ありません。
営業妨害で罰せられるとすれば、
・偽計業務妨害罪
・威力業務妨害罪
・電子計算機損壊等業務妨害罪
が考えられますが、これらに当てはまらないのも自明でしょう。
誹謗中傷は良くないですが、批判にはopenであるべきです。
そもそも、林氏は東進のことを詐欺呼ばわりしているのですよね。
何度でも言うよ!
— 林尚弘@令和の虎二代目主宰FCチャンネル (@hayashinaohiro) May 1, 2024
東進は詐欺!
なぜなら自分がその詐欺の被害にあったから!
同じ思いを他の受験生にさせたくないから起業したんだよ! https://t.co/wB5m2EbeX0
批判に収まるどころか、同業他社様を「詐欺呼ばわり」しちゃってるので、
「受験の解像度が低い」くらい言われても、文句を言う筋はないです。
林氏は、東進に苦々しい思いをさせられたわけですが、当然、武田塾に通った生徒が武田塾に苦々しい思いをさせられる可能性はあるわけです。
そうなってしまう人が現れる可能性を減らすためにも、武田塾の批判をすることは公益に適う正当な行為でしょう。
「武田塾という塾は、創業者の受験に対する解像度が低いけど、それをわかった上で通うことを検討してる??」
別に武田塾に通おうが通わまいが個人の自由です。
通ってよかったという人もいるかもしれません。
ただ、通って後悔する人は減らしたいですね。
1.林氏の学歴
林氏は、学習院大学法学部政治学科卒業です。
大前提、学習院大学は、偏差値の低い大学ではないです。
別に、一般の学習院大学卒の方に対して、偏差値が低いとか思いません。
十分立派だと思います。
ただ、塾・予備校関係者となると話はガラッと変わります。
(この辺の感覚は伝わってほしい)
塾・予備校関係者でこの学歴は高くないし、実際本人も負け組と自虐しています。
想像してみてください。
「こんな受験生は落ちる!落ちる受験生の特徴7選」
みたいに偉そうなことを言ってる人、受験業界に多いじゃないですか。
「じゃああなたはどこ大なんだ!」
って蓋を開けたら自分の志望校よりも低かった時の気持ち。
「あなたには偉そうなこと言われたくないわ!」ってなりますよね。
【林の経歴、本人修正版】
— 林尚弘@令和の虎二代目主宰FCチャンネル (@hayashinaohiro) July 29, 2024
僕の経歴を丁寧にまとめてくれた方がいまして、嬉しかったので、修正版を作成しました。
もしご興味のある方はお読みくださいw
2時間以上かけたある意味、力作ですwww
―――
令和の虎の
林の経歴はこんなかんじです。
1984年11月、産まれは鹿児島… https://t.co/zVQRUOtw09 pic.twitter.com/UgAGxp93vl
勉強ができる方が偉いというわけではないですが、
受験に失敗して(本人談)学習院大学だった林氏と、
京大の中では医学部の次に難しい情報学科に合格した私との間では、
受験に対する解像度は天と地ほど違います。
もちろん、偏差値の高い方が必ずしも解像度が高いとは限りませんが。
例えば、自分にしか当てはまらないようなことを一般の方にも当てはまるかのうように極論を言いまくる人もいます。
「いや、そのやり方でうまくいくのはあなただけでしょwって」
しかし、その学力帯に到達した人にしか見えないものというのは確かにあって、一定以上の学力は必須だと思ってます。
高校数学の用語で言えば、十分条件ではないが、必要条件であるということですね。
はっきり言って、受験に失敗して学習院大学だった人が考えるベストな勉強法って特段優れたものではないんですよ。
それが一般の人だったら別に馬鹿にすることはないし、むしろ受験を頑張ったことを称賛したいくらいですが、
「東進は詐欺!授業は意味ない!」
と言い出して塾を始めてその勉強法をビジネスにしだしたら
「おいおいおい」
ってなるのは当然です。
それこそ、創業して、経営には関わるものの具体的なサービス部分は、理解のある人に任せるとかだったら別に良いのですが(だから塾・予備校の創業者の学歴自体はそこまで重要ではない)、立教大中退の人に「参考書マニア」みたいな称号を与えて解説させてるくらいですからね。
やっぱり人選にも問題があるんです。
学力の高さが教える能力に比例するわけではありませんが、どうせ勉強を教わるなら、もっと受験に対する解像度が高い人が運営していた塾に教わった方が、効果的ではないでしょうか。
2.解像度の低さを表す発言
AO
— 林尚弘@令和の虎二代目主宰FCチャンネル (@hayashinaohiro) January 20, 2025
指定校推薦はダメでしょ
学歴ロンダリングよ
若者代表の意味、、、、
信じれるのは
一般受験のみ
素晴らしい制度は
なんの差別もない
平等な
学力点数勝負
異論は認めたいけど
認められない、、、
散々、解像度が低いと言いましたが、じゃあ具体的にどう低いのか。
上はそこそこ話題になった炎上ポストですが、この1ポストからも、解像度の低さがたくさん透けてみえます。
何なら、学力以外の面でも、受験関係者としてその理解はどうなんだと疑うものばかりです。
以下の記事でも言及しましたが、こういった一般受験信仰は誤りです。
一つずつ解説します。
>AO 指定校推薦はダメでしょ。(中略)信じられるのは一般受験のみ
指定校推薦は、私は詳しくないのでコメントを控えますが、
推薦制度全体を批判しているのは「分かってない」としか言えませんね。
実際に会ったことがないんでしょう。
私は母校で4人の東大推薦合格者、1人の東工大推薦合格者を知ってるし、
京大に入ってからは多くの京大推薦合格者に会っていますが、
推薦組は、優秀な方が多いですよ。
よくもまあ、批判できるよなぁと思います。
>素晴らしい制度は、何の差別もない 平等な学力点数勝負
東京医科大学の女子差別を忘れてしまったのでしょうか。
仮に不正をしているのがごく一部だったとしても、
「一般受験の採点はブラックボックス」という現状は変わりません。
採点基準だって公開してませんし。
なんで、何の差別もないと言い切れるんでしょうか?
私は、私立大学の不合格者には得点を開示するけど合格者には開示しない姿勢も大嫌いです。
それに、得点が開示されても、それが正しいという保証もないですよ。
実際、阪大とかが採点ミスで今更すぎる追加合格を与えたりしていますしね。人間が採点する以上ミスはあるし、隠さないだけマシだと思いますが。
で、ここまでの内容って別に学力自体は関係ないじゃないですか。
「塾・予備校関係者でこの理解って浅すぎませんか!」って。
また、私は、以下の記事で一般入試は一発勝負であるため、運の要素も大きく、実力の反映具合を過信してはいけないという主張をしています。
そして、私は記事で
トップレベル同士の戦いでは、一発勝負だと結果の振れ幅が大きくなる
と主張していますが、わざわざ「トップレベル」と書いたのも意図的なものです。(証明しようがないが、これは投稿時点から編集していません。)
例えば、合格ラインより学力が高ければ、とても高い再現性で合格することができます。
それは理科3類においても同様で、河野玄斗氏は、
理科3類程度だったら1000回受けて1000回受かりますが、漢検準一級は15回受けて1回落ちます!!! pic.twitter.com/Px9BOwy6v3
— 河野玄斗 (@gengen_36) June 16, 2017
と発言しています。
それ自体は、何の不思議もないのですが、視点をマクロに変えると突如話は変わります。
一個人が、運に左右されないレベルまで合格確率を高めることは不可能ではないですが、トップレベルの戦いになるとそれができるのはほんの一握りになります。
実際、数字自体は多少誇張されていると信じたいですが、
「東大入試をもう一度やったら半数が入れ替わる」という風説があるように、トップレベルの争いでは、ボーダー付近の勝負の運要素が大きくなるのは不可避なのです。
林氏の学習院大学法学部に余裕で合格できるという人は、東大に余裕で合格できるという人より圧倒的に多いでしょう。
だから、大学受験における運の理不尽さを痛感する機会が少ない。
1節において
しかし、その学力帯に到達した人にしか見えないものというのは確かにあって、一定以上の学力は必須だと思ってます。
と述べたのは、まさにこういった要因があるからなのです。
あと、「平等な学力点数勝負」という発言においても、果たして機会の平等まで意識できているか怪しいですね。
長くなりすぎるので、その面での批判は、
以下の記事が熱烈に語ってくださっているので、この記事では省略しますが。
3. まとめ
林氏の受験解像度は低いです。
それは2節で述べたような1ツイートからも、たくさん透けてみえます。
仮に解像度が低かったとしても、高い学力水準に到達したことがあるなら、まだ良いのですが、氏は学習院大学法学部卒で、これは一般の方にとっては十分すぎるほど立派ですが、塾・予備校関係者としては決して高いとは言えません。
別に武田塾に通うなというわけではありませんが、決して安くはない金額と時間を投資する以上、塾・予備校選びは慎重にされることをおすすめします。