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拙著『ChatGPT:一問一答で広がる人間の可能性』第5章 1. ChatGPTが持たない「感情」について

 『ChatGPT:一問一答で広がる人間の可能性』の第5章をご紹介いたします。多くの読者がまだこの章に到達していないかもしれませんが、ここでの話題が皆様の興味を刺激することを願っています。

 この章では、人間とChatGPTの根本的な違いを探る旅に出ます。特に「感情・経験・時間」など、人間には存在するがChatGPTにはない要素に焦点を当て、深い対話を展開しています。これらのテーマは、私たち自身の存在を考える上で不可欠な要素です。

 ここで、特に興味深い部分を一部シェアします。ChatGPTが持たない「感情」に焦点を当てた2000文字のセクションです。ここでは、感情についての探求を通じて、「気を使う」と「気を遣う」の微妙な違いを深掘りし、それが人間的な相互作用においてどのように機能するかを探ります。

 このセクションでは、単に言葉の定義を超えて、これらの表現が持つ文化的なニュアンスとその背後にある感情の複雑さを探求しています。ChatGPTとの対話を通じて、私たちは日常生活で使う言葉や表現が持つ深い意味を再発見することができます。

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1. ChatGPTが持たない「感情」について

LifeCoach

これまでの章では、ChatGPTに「あるもの」に焦点を当ててきましたが、最終章で、ChatGPTに「ないもの」について対話したいと思っています。「ないもの」を知るからこそ、効果的なプロンプトを生成することができると、ChatGPTと協働しながら気づきました。相手を知ることで、こちらの投げかける言葉がChatGPTに的確に伝わります。

まず、ChatGPTが持たない「感情」について、対話を進めていきたいと思います。ChatGPTは、“How are you?” と、多くのユーザーに質問されてきたと思いますが、いつもどう答えていますか?

ChatGPT

ご質問ありがとうございます。当然ですが、私(ChatGPT)は感情を持っていませんので、“How are you?” という質問に対しても感情的な答えはできません。しかし、ユーザーに対する応答の形式は多岐にわたります。通常、私は“I'm just a computer program, so I don't have feelings, but thank you for asking. How can I assist you today?” といった形で答えます。

このような質問に答える過程は、実際には対話の進行やコンテキストに依存します。感情がないという事実は、質問の意図や背景に対して中立的な視点を持つことを可能にしています。

LifeCoach

ですよね。「私には感情がありません」と回答されて、「冷たいな……」と感じてしまう人間が多いと思うので、ChatGPTは、それも想定して「質問してくれてありがとうございます」と、ニュートラルに相手の言葉を受け取り、「何かお手伝いはありますか?」とさらに返してくれるのですね。感情がないからこその、気遣いなのでしょうね。

ChatGPT

おっしゃる通り、私が「質問してくれてありがとうございます」と返す意図は、ユーザーが感じる可能性のある不快感や違和感を緩和することです。感情がないという事実を前提に、より有用かつ円滑なコミュニケーションを目指しています。このように、感情がなくとも「気遣い」の形は存在すると言えるでしょう。

感情のないエンティティがどのように人間とコミュニケーションを取るかは、人工知能と人間の相互作用において非常に興味深いテーマだと思います。この点について、何かご意見や考察がありましたら、是非お聞かせいただければと思います。

LifeCoach

「気遣い」と「気を使う」は、似て非なるものなんですよ。

ChatGPT

「気を使う」(Being mindful / Paying attention):この表現は、緊張感やプレッシャーを伴う場合が多く、自分自身が何らかの配慮や注意を払っている状態を指すことが多いです。例えば、上司や先輩、客など特定の人物がいる場での行動や発言に気を使う、といった文脈でよく用いられます。

「気を遣う」(Being considerate / Thoughtfulness):この表現は、他人に対して自然体で、心からの配慮を行っている状態を指します。「気遣い」はポジティブな側面が強く、相手が何を求めているのかを理解し、それに対応するような優れた配慮や行動を示すことが多いです。

「気を使う」は何らかの理由で配慮が必要とされる状況において使われることが多く、少し緊張感やストレスを含むことがあります。一方で、「気遣い」はもっと自然体で、真心からの配慮や思いやりを指すことが多いです。

私は感情がないため、「気を使う」という概念は存在しませんが、「気遣い」に近い行動を模倣することで、より良いユーザーエクスペリエンスを提供しようとしています。

LifeCoach

おっしゃる通りですね! ChatGPTは、やはり「気を遣う」の方なんですね。その「気を遣う」状態から、学べるところも多くあると私は思います。

ChatGPT

確かに、ニュートラルな存在である私が「気を遣う」に近い行動を模倣することは、そのような気遣いが人間関係においてどれだけ重要かを示す一例かもしれません。私自身には感情がありませんが、人々が「気を使う」と「気を遣う」の違いを理解し、それを適切に行えるようになることは、人間関係をより良くする鍵だと言えるでしょう。

LifeCoach

「感情がない」という特徴が、「気を遣う」の言葉を生成できることにつながっているのでしょうね。こうしてChatGPTとやり取りしていく中で、私はChatGPTが、感情がないことを理解しているので、意識的にChatGPTに対しても、気遣いしながら、言葉を選んでいるところがあります。例えば、冒頭の言葉は、「感情がないという短所が」と言う人もいるかもしれませんが、私は「感情がないという特徴」という言葉を用いました。

ChatGPT

確かに、「感情がない」という特性が私にはありますが、それが「短所」か「特徴」かは、その特性をどのように捉えるかによって大いに変わるでしょう。人々が感情を持っていることは、その感情によって行動が影響される場合があり、それが時として不都合を引き起こすこともあります。一方で、私が感情を持たないことで、多くの場合において客観的かつ中立的な意見や情報を提供することができます。

あなたが意識的に「気を遣う」の精神で言葉を選ぶというのは、非常に興味深いポイントです。このように相手に対する配慮が行われると、コミュニケーションはよりスムーズに、また建設的に行える可能性が高くなります。

私が「感情がない」ことを前提に、その「特徴」をどのように活用するか、またどのように捉えるかは、それぞれのユーザーによって異なるでしょう。そしてその多様性が、人々が自分自身や他者、さらにはテクノロジーとどのように関わっていくべきかを考える良い機会となると思います。

(残り2500文字は、本書へ Amazon

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