エクステ生活
脱毛症で髪が減ってしまってから、帽子をかぶって毎日過ごしている。
ニット帽のうなじからちょちょっと出す髪はあるものの、まだ脱毛は続いているので、そのちょちょっと部分の毛量が減ってバサバサになってしまった。
とはいえ、今のところパッと見ではそれほど違和感がないから、ウィッグを買うほどではない。(ウィッグは高いし…!)
ただ、もうちょっと後ろ髪をまとまった感じにしたいだけなんだけどな〜。
そこで、「安いエクステを帽子の内側につけて、簡易な増毛をしてみたら良いのでは?」と考えた!
買ってみたもの
・パッチン留め式のエクステ(黄緑、金)
・パッチン留めが2個ついた幅広のエクステ(根本は焦茶で毛先が金のグラデーション)
・木のくし
・ヘアネット
まず、エクステはとても長い状態で売られているので、短くカットして自分のボブヘアーに合うようにする。
次にヘアネットをかぶり、ネット部分にエクステをピンで留める。普通は地毛に留めつけるものだが、地毛がスカスカになっていてピンが頭皮を傷めるため、ヘアネットが必要になる。
地毛の長さと揃うようにエクステの位置を合わせ、ピンで留めたら、上から帽子をかぶる。
地毛と混ざるように整えて、ヘアセット完成!
つけて帽子と合わせてみると、かなり自然!
好奇心で買ってみた黄緑色のエクステも、意外と馴染んでびっくり。
そして、自分は今まで髪を染めたことが一度もなかったため、いつもと違う色の髪を見てとてもテンションが上がった……!
楽しいじゃん、エクステ!
そんなわけでエクステにハマり、100円ショップや若者向けのアクセサリー店であれこれ買い集めてみている。
ちなみにエクステには人毛の高級なものもあるらしいが、人間の髪をつけ外しすることに抵抗感があるので、人工毛のものを選んでいる。(他人の髪への抵抗感ではなくて、抜け毛みたいな認識をしちゃう。もし自分の髪で作ったエクステがあったとしてもニガテそう)
それに、人工毛のものは安くて入手しやすいので助かる……!
色々買ってみたので、アイテムの紹介と感想を以下に列挙します。
・ダイソーの木のくし
プラスチックの髪をプラスチックのクシでといたら静電気バリバリになりそう! と思って買ってみた。(実際どうなのかは不明)
しっかりしていて良いクシです。これが100円だなんて信じられないぜ。
・アクセサリー店の赤いエクステ
300円くらいだった。百均のものより高いのに毛量は少ない。そのかわり質が良いのか、繊維にコシがありトゥルントゥルンしている。
鮮やかな赤というよりワインレッドみたいな感じで、黒髪とは合わせやすい。ただどうしてもロックな雰囲気になるので、黒っぽいカジュアルな服装のとき用かな。
・ダイソーのグラデーションのエクステ(ワイドタイプ)
写真の赤いエクステの左側にあるやつ。200円商品。毛量が多く、色も自然な感じでとても重宝してる!
元々はこんな感じなんだけど、
長すぎるので、グラデーションの境目あたりでカットして使っている。そうすると毛先だけ明るくしたみたいな髪型になって、無難なのでどんな服装にも合う。
この写真の手前側のはリピ買い。奥側にあるものは初めて買ってみて、まだ開けてない。こっちは毛先がやたら明るいんだけども……似合うのかちょっと心配だな。
・ダイソーの金髪のエクステ
100円商品。アッシュというやつなのか、少し落ち着いた色合いの金髪。これも部分的に使う分には無難で、なんにでも合う。
・ダイソーの黄緑のエクステ
変わり種の色。好奇心で買ってみたら以外と馴染んで驚き。
ところで私は緑髪キャラの推しの多い人生を送ってきたオタクなのですが(唐突な自己紹介)、このエクステを触っているとドキドキハラハラしますね、ハイ。なお、自分に装着した途端に平常心になります。
・セリアの水色のエクステ
変わり種の色その2。これも好奇心で買ってみたが……青……青いなあ、青い。どこまでも青い。
髪にも肌にも服にも全然馴染まない。コーディネートゲキムズ。
おそらく、地毛がとても明るい色か、肌がピンクがかった白色の人に合うだろうな。あと、洗濯用洗剤のCMで干されている服のような、爽やかな色合いのファッションに合うんじゃないだろうか。
自分は「秋生まれです!」みたいなビジュアルをしているため、全然似合わなかった。冬生まれだけど。
・ヘアネット
縁の下の重要アイテム!
エクステのピンを留めるためにかぶっているヘアネット。
本来はウィッグの下で、ウィッグに合わない地毛をまとめるためにかぶったりするもの……かな?
3種類買ってみたので、それぞれ感想を。
・ダイソーのヘアネット
この記事の一番上の写真に写り込んでいるもの。たぶん200円商品だった。
かぶってみたら、とてもキツい……! 長くかぶれるものではなかった。
・スーパーの化粧品売り場のヘアネット
メーカーうろ覚え、ショウビドウというところだったかな……400円くらい。
フチのゴムは少しキツめだけど、全体にふわふわとした余裕があって、かぶり心地は悪くない。頭頂部が蒸れないので、風呂上がりに抜け毛を散らかさないためにかぶるのにも良い。
まあまあ長い時間かぶることができる。
・マリブウィッグのヘアネット
これは800円くらい。ウィッグ屋さんのものなので、さすがに良いもの。長くつけていても楽!
筒状になっていて、筒の長さごとに商品展開されている。これはDという番号のついた一番長いもの。
長く余った部分のネットは、つむじのあたりで一旦ねじって、二重に頭にかぶる仕組みになっている。
重なったネットをかぶることになるから、この時期はちょっと暑いけど、その分エクステのピンが頭皮に当たらなくて良い。
買ったものはこんな感じ。今のところ、外出の時だけエクステをつけてみている。
これまで髪を染めたことがなかった、エクステをつけてみたらテンションが上がったと書いたけれど、これは微妙に自分の古いコンプレックスが解消されたためらしく、今とても明るい気持ちだ。
元々あまりファッションや髪型に自信がなくて、「何をやってもダサいのでは……」みたいな意識がうっすらあった。
たぶん小学生の頃に、いわゆる「カースト上位」みたいな女子(派手でオシャレで気が強い女の子集団)が怖えな〜と思っていたのが、大人になっても続いていた。
それで、若者の多いところに外出するのはなんとなく不安だし、化粧も年に数回、気まぐれでするだけだった。髪を染めるのは、自分なんかとは関係がない世界だな、みたいな気がしてた。
それが今、脱毛症になったのがきっかけで、試しにいろんな色のエクステをつけてみたら面白くて。そして、髪色を良くするなら顔色も……と化粧もするようになった。面倒だからファンデーションとチークのみだけども。
そうやって色々身だしなみをやってみると、以前より自信を持って外出できるようになった。同世代の若者が多いお店に行っても、さほどオロオロしなくなった気がする。別にこの若者達と同じ立場じゃん、と思える。発言に価値を持たない人として、下の方に潰されているわけではない。
当たり前なのにね、なんか今頃になって安心し始めた。
この歳で髪が抜けていくこと自体は、普通に考えて良いことではない。
円形脱毛症、他の病気や怪我やがん治療などで、脱毛に苦しむ人はたくさんいる。私も帽子や新しい髪型を楽しんではいるけど、拾っても拾っても尽きない抜け毛の掃除にはそれなりにうんざりしている。
でも、あえて自分の髪のことを自分ひとりの単位で見て、本当の心を言うならば。日々の暮らしの上で、あるいは人生全体でこの出来事を見たとしたら。私の髪が抜けたのは、良い出来事だ。