ジョン・ガリアーノの耳心地
1年前くらいだろうか、数人と食事に行った時の話だ
ファッションが好きな彼らから飛び交う聞いた事さえないワードにぼんやり感心していた矢先に、誰かが僕にこう問いかけた
「お前ジョン・ガリアーノ知ってるか?」
「ジョン・ガリアーノ?」
口に出したいフレーズ過ぎてつい繰り返してしまった
ファッションブランドのデザイナーらしいのだが、話の本題はそこでは無いらしい
「どんな見た目だと思う?」
ワードクイズである、想像してみよう
まずは、ヒゲだ
あと、デカい
あと顔は確実に濃いであろう
瞬時に連想したのは音楽室の掛けられていたあの肖像画たち
「ムルソグスキー…みたいな」
画像を皆に見せる、納得したようにそうだろう、と頷く
「本物を検索してみろ」
Googleでジョン・ガリアーノと打ち込み、画像を開く
とてもイケメンである。
そしてかすりもしていない。
細イケメンである。
そこには見た目とワードで判断してしまっている自分がいたのだ。
今でもジョン・ガリアーノという名前を思い出す度に思う
見た目と名前で何かを勝手に決めつけてはならない