どうしようもない時の、

おぼえなくてもいい歌をおぼえられなくていらいらとする。わたしは人生に必要ないものだけど言葉はたくさん話せたほうがいい。人間を選んだところで諦めなければならなかったことをいつまでも根にもっている。脳が重い。あした日が射すかどうかわからないから目をとじている。何もしないで、部屋にこもって、ほろびたあとのことを想像して。美しい? 骨はきっと真っ白で、ほろほろと風化して月がのぼるたびに舞いあがる。空に少しずつ溶けてゆく。名前はもうなくなってしまった、風はどこからどこまでがわたし?そうしてずっと微睡んで、目がさめているときなんてほんとうは無くて、ざらざらとした夢をみている。おわらない夢。

20170516

いいなと思ったら応援しよう!