忘れていた手紙

やぎの革でできたものを買って
(めったにそんなことしないけど)
きれいな色の、ごはんをたべようか
目にみえるものはほとんど
燃えれば灰になってしまう
髪の毛をすこしずつ風に溶かしながら
今年最初で最後のけんか
言葉をひろうために
ずっとうつむいて
みんなが木になることを
期待して

正しい人たちが集まって
正しくののしりあうのを
遠くから見る

わたしがこれからたくさん触るやぎの革
運ばれてゆくおかね
ぐるぐる回っていつか登った
山のてっぺんまで届く

20170109

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