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英田サキ先生の『エス』に激萌え

オッスオラクソ腐女子!初めまして。ツイッターで話題になった「お前もオタクならべた褒めする長文を書きやがれ」の記事に触発され、noteで今にも心の中で爆発しそうな萌えを吐き出すことにしました。


今回吐き出す萌えは、商業BL小説、英田サキ先生の『エス』です。


まず攻めと受けの関係からお話します。

攻めくんのお名前は宗近奎吾(むねちかけいご)。暴力団の若頭補佐。受けちゃんは椎葉昌紀(しいばまさき)。組織犯罪対策第五課、通称「組対五課」の刑事です。

簡単にまとめるとヤクザ×刑事ものです!!!!!!!!最高やん……ええ……もう設定から最高……。もうこれだけで妄想できる……なんなかんやあっていちゃこららぶらぶするのが想像できる……。



ヤクザと刑事って、敵対関係だと思いませんか?
しかし、そうじゃないんです。


組対五課に所属している主人公の刑事、椎葉は、拳銃の密売情報を得る、拳銃押収のスペシャリストです。


え〜なんか漢字いっぱいあって難しいよ〜こんな難しい本読めないよ〜と思ったそこのあなた。我慢して読んでください。我慢すればこの拳銃押収のスペシャリストが淫らに乱れる姿を堪能できます。


そんな椎葉が拳銃の情報を得るために行う捜査方法は、なんと、『エス』と呼ばれる秘匿捜査です。


『エス』とは何かというと、暴力団などで、拳銃密売の情報を得ることのできる人間を取り込んで、スパイとして意のままに動かす……そう、つまりスパイです!


椎葉は、暴力団の傘下組織、松倉組の幹部である安東というエスを持っていました。


椎葉のエスである安東と協力して、拳銃の情報を得ていたのです。


ある時、椎葉のもとに電話がかかってきます。相手が誰だか椎葉にはわからない。その電話の相手が、「安東に気をつけろ」と言うのです。

え!?やばくない!?正体不明の相手から電話がかかってきて、「安東に気をつけろ」って椎葉に言う。それって秘匿捜査で安東と椎葉が組んでることも知ってるんじゃない!?ストーカーか……??

ですがそう、椎葉に電話をかけてきたこの人こそが、ど攻めヤクザ、宗近奎吾なのです。


椎葉は意味がわからず、その言葉を頭の隅に置きながら過ごします。


ここからはほんの少しネタバレになってしまうので注意してください。





なんと、安東が死にます。めちゃくちゃあっさり死にます。私も驚きました。急に上司から告げられるのです、「大変だぞ、安東が死んだ」と。椎葉は一緒に捜査する相棒を失ってしまったのです。あかん。由々しき事態。


そして、安東が死んだことについて仲間と話し合っている椎葉の元へ、宗近がやって来ます。宗近はこう言うのです。

「言っただろう。安東には気をつけてやれって。人の忠告を無下にしやがって」


そ、そういうことだったのかーー!!!


椎葉は咄嗟に宗近に掴みかかります。「お前……、何を知っているんだっ!安東を殺した相手が誰かもわかっているのかっ?」


宗近は安東殺害事件の真相をどうやら知っているそうで、椎葉は教えてくれと必死に懇願します。
宗近は「知りたいって言うなら教えてやってもいいが、情報ってのはタダじゃない」と言ってくるのです。


椎葉は金を要求しているのだと思い込みました。ですが宗近が求めているのはお金ではありません。宗近はこう言います。

お前をよこせ。……澄ました顔してても、男を悦ばせる方法くらい知ってるだろう?


そう!!!金ではなく椎葉の身体を求めているのです!!!!!!ギャーーーーーーッッ!!!!!(腐女子の雄叫び)


そういうことかよ宗近。最高かよ宗近。早く椎葉を抱くんだ宗近。はよ。はよ!!!


でもその時は性的なことは何もしないんですね……作者様は焦らすのが上手い……。


ですが後々、椎葉は宗近の元へ行くことにし、取引を行うのです。自分の身体を寄こす代わりに、安東の情報を教えろと。


ここで!?えっちなことが!?わくわく期待した読者の私。その期待が裏切られることはありませんでした。最高でした。英田先生ありがとうございます。クソ腐女子の私は幸せです。生きてて良かった。


それからしばらく経ったあと、椎葉は上司に「安東がいなくなって、これからどうするつもりだ。新しいエスを選定する必要があるだろう」と言われます。


上司は「宗近奎吾はどうだ。エスとしてはうってつけの男じゃないか」と、宗近を椎葉のエスにすることを薦めてくるのです。

理由は、椎葉が刑事だということを知りながら、安東を殺した犯人の情報を提供してきたから。

宗近と椎葉のえっちな取引は成立し、安東の犯人の名前や動機を宗近は椎葉に教えました。その情報が上司に伝わり、宗近をエスにしてはどうかと薦めているのです。



椎葉は強気受けです。いつも強情で、己のプライドを貫いています。なので、取引に身体を求めてきた助平な宗近に、強い反抗心を抱いています。エスにはしたくないのです。

ですが上司は命令として、宗近をエスにしろと言い放ちます。上司の命令は逆らえない。でも宗近をエスにしたくない……。

だけどだんだん椎葉は宗近に惹かれていくのです。愛よりも深い男同士の激情に、私は萌えてたまりません。果たして宗近は椎葉のエスになるのか!?というところがとても面白い。惹かれていくのになかなか素直になれない椎葉の心情は、とても複雑。はよ素直になって……!!!お願い……!!頼む……!!と神に願いたくなるくらいツンツンしています。


そんな強気な受けちゃん椎葉が宗近にデレるところなんて必見!!!!!
しかもそのデレ方がキャラ崩壊のような不自然さではなく、強情な椎葉ならこんなこと言うな……っていう自然なデレ!!!!この悶えるデレを1000円を下回る値段で読めるだなんて……やっす……みんな買って……。あと顔がいい……宗近に抱かれたい顔してる……。


この『エス』はシリーズもので、全部で4巻あります。……え?こんな萌え萌えぎゅんぎゅんのお話が4巻もあるの……?私萌え殺されるのでは……?


そして初版の年が2005年です。13年前だと……!?!?なんやて工藤。


13年前だけどとても、とても面白い作品なので読んで損はありません、腐女子腐男子のみなさん、是非とも読んでください。
読了後は幸せな気持ちで満たされます。しかし椎葉に萌えすぎて頭を抱える覚悟はしておいてください。




小声で言いますが……この『エス』シリーズはドラマCD化されてまして、宗近役を小西克幸さんが、椎葉役を神谷浩史さんが演じております……ドラマCDの方もとても素敵な作品に仕上がっているので、こちらからこの世界に入ってみてもいいかもしれません……以上、萌え語りでした。