小説 万テチョライフでレベルアップ~よりそう Season2 ~ 22
「と、こんなかんじかな。」ちょっと、言葉の温度を下げて部長がしめる。
「そういえば、好きなもの聴いてないっす」
流石に細かい赤杉さん
「好きなものは鮭関連だ。いくら丼に塩焼き、ちゃんちゃん焼きっていう北海道の食べ方もな.しゃけもいくらも毎年北海道からお取り寄せしてるよ。
時間を忘れてのめり込むのは将棋。最近は見る将になったが、前はそこそこさしていた。相手と会話できる感じが好きでな。
こんなところでいいか、赤杉さん。」
「あ、はい。ありがとうございます。」恐縮そうにいう先輩。そりゃそうだ、急に部長に「さん」付けで呼ばれたら。
「ま、これで自己紹介は終わりだ.早速これからの話をしたいのだが、まず、われわれがしなきゃならんのは、、、雲川なんだとおもう?」
「え、え、えーー。計画立てる事ですか?」どぎまぎしながら、
なんとか捻り出したのだが、
「なんの計画を立てるんだ?」ちょっと意地悪そうに攻めてくる部長。
「これからどういうスケジュールで進めていくかとか?」もう不安しかない。
「ま、その前に.何するかとかどうやっていくかみたいなもの必要ですよね。」
さすが赤杉先輩。ナイスフォロー。いっぱいいっぱいの後輩を助けてくれたみたいだ。決して答えられない後輩に失望したわけではない、、はずだ。
「そうだな。
まず何をするか、いや、違うな、何をしたいかを考えよう。」
質問があるんですけど、 手を上げる東郷先輩。
「やっぱりうちらなんで、ITに関するものじゃないとダメですかね?」
たしかに。うちの会社との親和性みたいなのが大事だよね
「今の時代、ITの技術なしでできることなんてほとんどないだろ。農業だって子育てや介護だってITでサポートできる。そう考えれば、そこはそもそも条件からはずしていいはずだ。
まずは、 何かを困っている人に、何を提供することで、役に立ちたいかをいくつか考えてみよう。
困っている人は自分や家族でもいい。その困っていることをよくすることで、ビジネスチャンスがありそうで、かつ、俺たちがやって勝てそうなもので、かつ、俺たち4人が本気でやりたいものを探す。
そこで計画だ。今月中くらいにはまず最初のテーマを決めたい。雲川、お前がリーダーならどんな計画を立てる?」
お、またきた。
「そうですね。アイディアが大事そうなので、週明けくらいにアイディアを持ち寄って、みんなで見ながら決めるとかですかね?」
「そうだな。普通はそんな感じだ。ちなみに、お前はアイディアが出る時ってどんな時だ?」
「え、そうですね。
自分は困ったら、ぶらっと歩くか、本屋さんにいくことが多いです。」今回は少し答えやすい。自分のケースの話だからかな。
「だよな。後は誰かと話すとか。
つまりだ、アイデアは考えても出ない。
第一弾は今日、みんなで出すぞ。」また、テンションが上がってきた部長。
「まずはみんなでぶらっと歩きながら、池袋のジュンク堂行くぞ。そして気になる本をゲットして飲み会だ。」
えーーー。メンバー全員びっくり顔。
なんか部長のイメージと違う。