小説 万テチョライフでレベルアップ~よりそう Season2 ~ 14
会社をでて、外の空気を吸う。
昼間と違ってかなり気温が下がっている外の空気は疲れた体を目覚めさせるにはちょうどいいさわやかさだ。
ちょっと時間あるし、カフェ『キムン』によっていこう。
「いらっしゃい。お、きたな。いつものカフェオレでいいか。」安心するマスターの声。夜はちょっとマイルドにカフェオレにすることが多いのだが、オーダーを覚えてくれている。
オフィス街にあるカフェなので、人の入りも多く大体みんなスーツ姿で混乱しそうなものなのにマスターは常連さんの定番をいつも覚えているところがすごい。
お金を払って、座る席を探そうとするが、いつも朝座っている自称俺の席は若い男性二人組が座っていた。スーツを着ているから会社員だろう。自分と同じくらいか、少し若めなのかな。
近すぎるのも微妙なので、カウンターの席に座る。カウンターの席はちょっと背の高い椅子なので、いつもと違う雰囲気が味わえる。
いつものように使い慣れてきた手帳を取り出し、床にカバンを置いた。
今日のページを開くと「今日のトライは?」 朝に見た手帳からのメッセージ。
M5の手帳を使って簡単に振り返ったっけ。そして、部長と話をした。
『M5を使い始めた。そこから、少し広がった』 と、自分の手帳に書き込む。
やはりM5はメモ。手帳というともう少し大きいサイズの方がいいなぁ。正直少しM5を使い始めると、手帳はもう少し大きいサイズでもいいかなと思ったりすることもあるが、、いまいち、どのサイズが良いのかわからない。
いまは、まず、使い慣れてきたロロマクラシックのミニ6手帳と、買ったばかりのM5メモを使っていこうと思う。
「はい、カフェオレ。」マスターが運んできてくれた。
牛乳多めのカフェ「キムン」のカフェオレは、いつものブラックコーヒーよりも少し優しい、甘さを感じる香がする。
「ありがとうございます。これを飲むと仕事が終わったなぁっておもうんですよねぇ。」マスターに話しかける。
「きょうもおつかれさん」そういって、マスターは戻っていってしまった。
あれ、今日は会話続かなかったな。
そう思って、手帳を見つめる。
手帳に書いてあった「今日のトライは?」という質問。
トライ ってどういう意味だろう。
スマホを取り出し、ググってみる
試す だよなぁ。英語で調べてみると
"to make an attempt"
ただ、がんばったこと、初めてやったことじゃなくて、やろうと思ってやったことなのかもしれない。。
じゃ、上の書いた内容ってちょっと弱いか。もしかして、マスターはこのことを知っていて、さらっと帰ってしまったのかな。そうだとすると、やはり恐るべしマスター。。。
明日は、ちゃんとトライしてみよう。 そう考えて、明日は何をするか考え始める。
少し考え後、明日のページに『明日のTryは』と自分で書き、そこに続けて書き始めた。