小説 万テチョライフでレベルアップ~よりそう Season2 ~ 19
新チームの決起会。まずは自分の自己紹介終わり。さ、後は聞くだけだ。
ちゃんと忘れないようにメモしよう。と思って、小さいM5の手帳を広げる。
「じゃ、次は、赤杉」 と部長が言う。
あ、この人、赤杉さんっていうんだ。
のそっと立ち上がった先輩。 ちょっと変わった(花粉症の時期にしているような感じのちょっと覆われた感じの)眼鏡をした、少し猫背気味な感じの立ち姿。
「赤杉隆治(あかすぎたかはる)です。この会社入って3年目くらいです。その前は、定量調査とかの会社を経て前職でデータアナリストになり、今アナリスト2社目っていう感じ。
得意なことは、数字を見ながら客観的に物事を把握することかな。好きなものはラーメンで、東京の有名どころは結構行きました。もう二郎系はいいかなという感じです。
ラーメン食べても健康でいるためにウォーキングしていたんですけど、それを楽しむためにゲームアプリ始めたら、土日は結構な時間いろいろ歩くことが多くなりました。お願いします。」と軽く会釈をして座った。
3人から拍手が。
へぇ。データアナリストか。うちでどんな時に仕事するんだろう。と考えいていると
「雲川なんか聞きたそうだな。」と部長がふってくる。さすがだ。
「あ、全然わかっていなくてすいません。データアナリストってどんなことしているんですか?」と興味津々に聞いてみる
「ビジネス周りの数字を見ながら、今、会社で必要なことは何かを考えたりすることかな。ま、正直、雲川の営業みたいに直接売り上げを立てるとかはないんだけど、どうすれば効率的に、失敗を少なくビジネスできるかっていうことを考えている。」と教えてくれた。
いまいち抽象的でよくわかんないなぁと思っていると、
「うちの、ま、前のか、チームでいうと、月初に先月の営業報告資料とか回ってくるだろう。あれを作っているのも赤杉のチームなんだけど、あれを各チームまとめて、最近の市場トレンドなども考えて、この業界狙った方がいいみたいなことを考えているのが赤杉とかアナリストチームだ。去年、いきなり、文房具業界に売り込みに行ったのはアナリストチームからの提案だったんだよ。あれは、いいディールが多かった。手つかずだったけど、ちょうど先方も手を動かさなきゃというタイミングだったから。」
「あー、ありましたね。さすが部長と思っていましたけど、そうか、そういうブレーン集団があったんですね」すごい納得した。
「そうなんだ。今回も新規事業の業界調査とかプランとか必要な戦力なので参加してもらっている。赤杉よろしく頼むな。」ニコリと笑いながら部長の期待を込めたメッセージを受け取る先輩。
ちょっとうれしそうに、「がんばります」と答えた。
あれ、俺の時は誘ってもらった理由はなかったけど。。。ま、いいか。