BRM320近畿600km京都 本編
仮眠無しで34時間57分で完走。向かい風と阿蘇の登りが辛かったけど、2日後には辛さをまったく忘れてしまった(笑)。
covid-19騒ぎで相次ぎBRMが中止になってモチベーションがだだ下がりで、この記事を書く熱量も低下して、終わってから2週間以上なるのにまだ途中(汗)。適宜更新継続中。
1. スタートまで
4時45分起床。いつものように朝ごはん食べて、今回は妻に駅まで送ってもらった。梅小路京都西駅6時7分発に乗って、園部駅に6時47分着。同じ車両にブルベの参加者がいた。駅につくとぞろぞろと大勢の輪行バッグ担いだ方が降りてきた。
7時30分出発予定なのでゆっくりと輪行解除。ここでとある事に気づいた。リアのクイックのたけのこバネが1個しかない(汗)。もともと前輪はバネ入れてないし、1個だけでもまあなんとかなるだろうと思い気にしないこととする(笑)。
出発時は寒いのでレインジャケットを羽織る。サドルバッグを装着して、シューズを履き替えて、もたもたしていたらほとんど周りの人がいなくなっていた。7時20分ごろに車検を受けて、7時30分に出発することにしてもらった。初めての輪行プルべなので、ちょっとオタオタしてしまった。もっと慣れてスマートに行きたいなぁ。
2. PC2まで
園部駅を出発して主にデカンショ街道を姫路まで西に向かう。季節的に西高東低の気圧配置のため、ずっと向かい風が続く。けっこうな強風で、くるくる回していこうと思っていたけど、あとでデータを見ると強度が高かった。そりゃ疲弊するわ。
国道372号の旧道に入る場所がわからずミスコース。前の人について行ったのもあるが、右折場所に気づかなかった。旧道に戻るところにあったコンビニでトイレ休憩&小補給。
丹波篠山市〜加東市を抜けて姫路市へ入る。姫路城周辺の渋滞を回避するコースもそこそこ車が多いのであんまり進まない。11時頃にはお腹が減ってきたので、当初の予定通り丸亀製麺飾西店で昼ごはん。早い時間なのに店の入口まで行列ができていて、注文まで時間がかかったので予想以上の大休憩になってしまった。
肉盛りうどんと親子丼(小)
でも104km地点のPC1ローソン本竜野店に予想より30分早い12時31分に到着。エナジーバナナと水を補給した。今回のブルベは日中気温が上がりそうなのでしっかりと水分を摂取することを心がける(後半全然ダメになるが)。
上郡町から船坂峠のトンネルを抜けると岡山県備前市に入る。かきおことは無関係な山の中の下り基調〜平坦路をなぜか頑張ってしまい、167.7km地点のPC2セブンイレブン赤磐穂崎店には予定より50分早い15時40分についてしまった。ちゃんと向かい風を考慮した予定なのに…すでに疲労困憊。水分とコーラ、ぜんざいでカロリー補給して休憩。第一次走るのやめたい病発症w。
3. PC4まで
なんとか気力を絞り出して、ゆっくり走り出す。このへんではフェリーの時間はまったく予想できず。法界院駅前の細い道を抜けて広い国道に出ると、早そうな先行グループに追いついた。近くない距離でついていって、数人の集団で旧川辺橋を渡る。このへんで約200km。まだ3分の1しか走ってないのでこの疲労度は辛いなぁと思ってると、信号でちぎれてしまった。川沿いの道を走っているうちに次第に暗くなってきて前照灯を点灯。途中のコンビニで一度休憩し、ネックウォーマーを着け冬用グローブに交換した。福山市に入る頃には真っ暗になった。空腹感が出てきたので、晩御飯の店を探しながらウロウロ。良さげなとんかつ屋が道路の反対側にあった。入ればよかったか。尾道ラーメンには時間的に間に合わなさそうだ。
極盛りセット
極とんでラーメン、炒飯、唐揚げ。240.3kmのPC3セブンイレブン福山東町店に20時8分に到着。ほぼ予定通りで、クローズまでに3時間の貯金。水とコーヒーを補給。
尾道市はやはり21時過ぎてお店が閉まっていた。ラファプレステージで走って以来の尾道。尾道大橋からしまなみ海道に入る。真っ暗闇なので景色は全く見えないが、人がいないので走りやすい。すれ違った人が2人いたのだけど、こんな時間に何をしてるんだろう?(笑)
アップダウンはあるけど、向かい風よりは精神的にはよっぽどマシ。自転車と原付の道路が重なるところで一度ミスコースした。292.6kmのPC4ファミリーマート瀬戸田店に22時44分着。約30分の貯金を稼げた。バウムクーヘンとコーヒーを補給。だいぶ寒くなってきたので、レッグウォーマーの上にさらにニーウォーマーを重ね着し、ジレも着込んだ。走り出してしばらくしないと寒くって震える。真冬アンダーも持っていたけど、結局使用せず。
4. PC7まで
向島、因島、生口島、大三島、伯方島、来島と渡って四国に上陸。せっかくの晴れなのに夜間では全く楽しくないわ。いつか昼間に来たいなぁ。上陸後、今治市内方面には行かず、海岸沿いを松山市方面へ。時間的には今治で仮眠が良さそうだけど、市内を通らないのでその案は棄却。四国〜九州のフェリーで待ち時間と乗船時間で2時間ぐらい仮眠が取れるんじゃないかなとの予想。
379.4kmのPC5ローソン松山小栗店に3時26分に到着。380km、20時間走って予想とは19分しか違わず、自分の走力がわかってきた(気がする)。ここではバスクチーズケーキとホットレモンで炭水化物を補給。今回はコンビニでの補給はスイーツが多かったなぁ。フェリー乗り場までは100kmぐらいなので予約した9時半のフェリーには乗れそうだ。しかし、この時点でフェリー乗り場でめちゃくちゃ焦ることになるとは予想だにできず。仮眠はしないのでちょっとゆっくり20分近く休憩。ずーっとアソコが痛むので、脚を継続的に回すことができなくなってきた。シッティング1分、ダンシング5秒とかで頻回に腰を上げざるを得ない。そうすると寒さもあって肩から首にかけて痛みが出てきた。辛い…
国道378号、夕やけこやけラインの20kmは途中に100mぐらいの上りがあって、あとは海岸線特有のアップダウンの連続。和歌山の海岸線ほどではないので、脚は全然辛くない。416.9kmのPC6ローソン長浜晴海店に5時20分に到着。ほんのりと空が明るくなってきた。さすがにお腹が減ってきたので、チキンラーメンで軽い朝ごはんとする。駐車場にはイカ釣り?に出かける人が大勢いる。するとその中の初老の女性の方が話しかけてきて、なぜか阿闍梨餅をくれた(笑)。まさか愛媛の西の端で京都銘菓に出会えるとは思わなかった。補給食にちょうどよいので、お礼をいって背中のポケットにしまう。
問題はこのあとPC7まで。八幡浜市で国道197号、佐多岬メロディーラインに入る。お腹が膨れたので、少し眠気が出てきた。意識が飛ぶほどではないけど下りで速度が出るところは気をつける。イカ釣りの車、地元の軽トラ、大型トラックが早朝なのにけっこう飛ばして抜いて行く。佐多岬メロディーラインは40km足らずなんだけど、ずっと天に向かって登っていく感じ。けっこうな斜度の上りが目の前に続いて、やっと終わりかと思ったらその先にさらに登りが見えるというのが何十回と繰り返す。マジで心が折れた。走るのやめたい病再燃。今回はClimb proがなぜか働かなくなっているので、登りが残りどれだけあるのかがわからず、折れた心でひたすら繰り返す登りを耐える。途中で暑くなってきたので、レインジャケットを脱ぐ。PCまで残り8kmぐらいでようやく下り基調になってくれた。日が昇って明るくなると眠気も消えたので、快調に飛ばせて気持ちよかった。470.1kmのPC7ローソン伊方町三崎店に8時16分に到着。さきほどいただいた阿闍梨餅とコーラ、プロテイン飲料を補給。フェリー乗り場まではあとわずか1km。気分的にだいぶ楽になった。
5. フィニッシュまで
フェリーの案内には30分前までに来てくださいみたいなことが書いてあったので、9時に着くのは余裕やなぁと思いながらPCを出発。あっという間に三崎港フェリー乗り場に着いた。すると、そこにいた係員のおじさんが、「今なら乗れるけど乗る?」と言われた。えっ、マジで?二輪車の枠が一つ空いているらしい。1時間待つのももったいないので載せてもらうことにした。「フェリー予約してる?」と聞かれ、「9時半の便に予約してます」と答えたが名前がないとのこと。えっ、マジで?予約確認メールを見てみると、予約したのは3月22日(日)の便だった(笑)。半分パニックになりながらもチケットを買いに行き、大慌てで乗り込んだ。乗客は少なくガラガラなので、ゆっくり寝れるカーペットに場所を確保。アンダーを着替えたり、Apple watchを充電したり、なんかいろいろゴソゴソしてたら30分ぐらい経ってしまった。でも、なんとか仮眠を取ろうと横になったらあっという間に眠りに落ちた。佐賀関港に到着のアナウンスで目が覚め、ちょっと眠いけど身体は少し楽になったかも。
9時半に三崎港に着き、フェリーを降りるとかなり暖かい。残り130kmほど。6時間ほどで着くかとこの時点でかなり甘い予想をしていて、予定より1本早いフェリーに乗れたこともあって、すでに完走した気分でモチベーションが激減した。ウォーマー類をすべて脱いで、何か月ぶりかに膝出しレーパンスタイル。近くの”道の駅佐賀関”で缶コーヒーと水を補給。小腹がすいたので、クロメ入りたこ焼きをいただく。
クロメたこ焼き
ここの道の駅はゴミ箱が置いてないので、しかたなく背中にゴミを突っ込んで出発。持ち込みのゴミに困るのはわかるけど、なんだかなぁ。ちょっと行ったファミリーマートでトマトジュースを飲んでさらに休憩。まったくやる気がなくなっているw。県道38号経由で国道10号へ。県道は車はそこそこ多いのだけど、自転車を抜くときに距離を開けてくれるのでまったく怖くなかった。大分は全体的に自転車に優しい気がした。それと比較して熊本では…。
500km地点付近でお昼前になりお腹が減る。事前に調べていた”らー麺はぐるま”へ。空腹加減とこのあと阿蘇に入ると補給が厳しそうなので、はぐるまスペシャル、しかも大盛り(麺300g)を注文。厚めのチャーシューに煮卵、ワンタンも乗っていて満足。
ここで30分ほど休憩しただろうか。広い国道10号を下って竹田方面へ国道326号へ右折。ラーメン屋でけっこう水を飲んだのだけど、塩分と発汗で喉が渇く。自販機でコーラ休憩していたら、3人の方が通り過ぎていった。1時間後に到着した人に追いつかれたわw。県道57号をずーっと登る。
気温が上がってきて、秋冬用インナー、ジャケットでは暑すぎる。爆風向かい風もあってまったくスピードが上がらない。560kmの道の駅あさじでやむなく大休憩。しいたけソフトはほんとにしいたけが入っているw
大分県内は広くてきれいな道路なのだが、竹田市〜熊本県に入ると道は狭くなるし、斜度は上がるし辛い。登りで休みどころがなくなった。親切なお兄さんと一緒にゆっくり登っていたら、その横をコンビニ袋をハンドルにぶら下げた小さな女子にあっという間に抜かれた。速ぇ〜。595kmが今回の最高到達地点。ここから阿蘇の南を下っていく。ずーっと下りかと思ってたら意外とアップダウンがあって、もう惰性でしか走れない。下りでお兄さんと分かれる。ありがとう!一人だと心が折れていたわ。
ずっと山の中で不安になっていたら、突然視界が開けて国道325号にぶち当たったところが580.6kmの通過チェック、ローソン南阿蘇白水店。17時24分にようやく到着。夕暮れ時で、まわりはキャンプ帰りで楽しそうな人ばかり。もう走りたくないけどフィニッシュまではあと20km。がんばろう。国道325号〜国道57号へのアプローチの道が渋滞している上に結構な登り。さらに国道57号も登ってて、しかも片側1車線の上に道が細く、大型トラックが横を通るときは路肩へ逃げてもマジでぎりぎり。死ぬかと思った。下り始めると2車線になって、信号はあるけど走りやすくなった。1時間かかって606.6km地点のフィニッシュ、ローソン肥後大津駅南店に18時27分に着いた〜!
普通ならこれで終わりだけど、フィニッシュ受付は20km先の熊本市内…ゆっくり行けばいいけど、脚もアソコもやばい状態だし、車は多いし、信号には引っかかるし、この区間は辛かった。Twitterかなんかで見たけど、この区間を輪行している人がいた。賢い!熊本市内のわけわからない道をGPSを頼りに走って、受付のホテルにたぶん20時前ぐらいに着いた。受付して喋ってると、辛いことは忘れてしまう(笑)。メダルとピンバッチを購入して、今夜のホテルに向かう。
6.おまけ
熊本駅前のホテルに着いて、輪行袋に自転車をパッキング。めっちゃきれいでおしゃれなホテルでビビる。あらかじめ着替え類をリュックに詰めて宅配便で送っておいたら、部屋まで運んでくれていた。チェックインして、シャワーを浴びて着替えたあとは、街に一人完走おめでとう会に出かける。駅前の良さそうな居酒屋"ぼうぶらどん"のカウンターへ。とりあえず生ビールと刺し身と馬刺しを注文。その後勢いが止まらなく、米焼酎何杯呑んだ?鶏もおいしかった。
翌朝、九州新幹線に乗ってあっという間に新大阪。さらに乗り換えて京都駅まで。パッキングを解除して自宅まで自走。夢のような2+1日間だった。今までスタートとゴールが同じブルベにしか参加したことがなかったけど、片道切符は旅をした感じがものすごくあって、めっちゃ良かった。またどこかで走ってみたい。