【オーストラリア留学】課題内容と採点基準を正しく理解する:Assignment Instructions と Marking Criteria
今までの記事でお話してきた通り、オーストラリアの大学では、学生は アクティブラーナーとして能動的に学習することが求めらます。そして、それに伴う勉強量は膨大です。
しかし、ただ我武者羅に時間をかけて頑張るだけでは効率性に欠けますし、自分自身がパンクしてしまいます。これは留学生に限らず、現地学生にも同じことが言えます。そんな多忙な大学生活を効率的かつ計画的に乗り切るために必要だと言われているのが、Study Skills です。多くの大学が、大学生活においてどのような Study Skills が必要なのか、オリエンテーション時のワークショップや Blackboard上で情報を提供しているはずですので、参考にしてみることを強くお勧めします。
さて、今回のトピックである『課題内容と採点基準を正しく理解する』ことも重要な Study Skills の一つです。課題やプレゼンテーションで確実に点数を取るためには、Assignment Instructions で指示されている内容を正確に理解し、その内容をしっかりパフォーマンスに反映させることが重要です。また、Marking Criteria では具体的な採点項目を確認することができますので、これらを利用しない手はありません。今日はその Assignment Instructions と Marking Criteria について、細かく説明していきます。
Assignment Instructions とは
Assignment Instructions とは、その名の通り、特定の課題のタスク内容や手順を詳細に説明したマニュアルのようなものです。主に、その課題で習得されるべき成果、タスク概要、フォーマット等の諸条件、採点基準、提出の仕方などの情報が含まれており、その詳細は Unit Plan で確認できるようになっています。学生はその手順や指示内容を正確に理解し、パフォーマンスに反映することで、加点につなげていきます。
言葉だけだと分かりづらいので、例と一緒に一つずつ見ていきましょう。
Purpose / Learning Outcomes
その課題の目的や学習成果を指します。その課題プロセスを通して、学生が習得するであろう知識や技能が記されています。下記は Learning Outcomes の一例です。
例)
Completing this assignment will help you achieve the following learning outcomes and graduate attributes:
explain the need for __________
demonstrate an understanding of key terms, concepts and approaches related to ___________
demonstrate ability to communicate, ability to generate ideas, and critical appraisal skills.
Assignment Instructions
これは説明するまでもないかと思いますが、タスク概要や手順、盛込むべき内容の説明が含まれます。下記はほんの一例ですが、私が経験したものの中には、この Instructions だけで1ページを超える長さのものもありました。
例)
You are required to research and write up;
1. An analysis of current market trends including the identification of the major source markets (domestic and international) for visitors to ____. (Include graphs or tables that illustrate the trends for the different markets over the past 5 years and provide a prediction of the likely growth markets for the next 5 years).
2. A review of relevant national and state planning documents (Describe the key content of these documents and explain their relevance / impact for______).
Requirements (e.g. format, word limit, referencing, etc.)
こちらはテクニカルな項目で、主にフォーマットや字数制限(正確には字数ではなく単語数)、文献の引用方法に関する指示です。
例)
Report style (Third Person)
2,000 words, 12pt font 1.5 line spacing, double space between paragraphs
Full in text APA referencing including all pictures and diagrams
The assignment cover sheet must be used.
ここで質問ですが、これらの指示を見た時、具体的にどういった状態であれば良いのか正確に分かるでしょうか。例えば、『Report style とは何か』『2000 wordsとあるが、それより多かったり少なかったりしたら駄目なのか』『APA Referencing とは何か』という疑問が出てきたら、ちょっと注意が必要です。これに関しては、今後 Academic Writing Skills として取り上げようと思っているので、今ここでは説明しません。しかし、これらの指示が何を意味しているのか理解できない場合、Assignment で苦戦する可能性が高いので、なるべく早い段階で大学が提供している Academic Writing Skills のワークショップ等で確認することをお勧めします!
Submission
提出の方法も課題によって異なります。ほとんどの提出物は Blackboard にアップロードするよう指示されるはずですが、ハードコピーも一緒に提出するよう指示する教授もいますので、注意が必要です。
余談ですが、私が経験した課題の中に『アカデミックポスター』というものがありました。この時はソフトコピー以外に、ポスターのクオリティーで印刷されたハードコピーも提出する必要があったため、お店に印刷を依頼する時間も考慮して課題に取組む必要がありました。Unit Plan を読まないでいると、こういったところでミスする可能性が出てきますので、課題内容を把握しておくことはとても大切です。
Marking Criteria とは
一方、Marking Criteria とは採点基準を項目別に明確化したもので、点数配分の内訳も分かるようになっています。
下記は、Marking Criteria の一例です。あくまで Marking Criteria がどのようなものか紹介するためにピックアップしたものなので、項目はとてもシンプルなものを選びました。
こちらの課題は20点満点で採点されるものと仮定します。イントロの部分を見ると ”Topic clearly defined and key content elements introduced” と書いてありますよね。つまり、その条件を完全に満たせるように書けば2点がもらえるというわけです。もちろん、出来具合によっては、得られる点数が1点だったり0.5点だったりします。
Assignment: Individual Report (TOTAL: 20)
Introduction / 2 (10%)
* Topic clearly defined and key content elements introduced
Body / 12 (60%)
* Identification of and analysis of relevant market trends. Inclusion and discussion of relevant graphs or tables
* Predictions of future trends based on research identification and description of relevant planning documents
* Identification and description of relevant planning documents
* Explanation of the relevance of the identified planning documents
Conclusion / 2 (10%)
* Information summarised and brought to a logical conclusion
Mechanics / 2 (10%)
* Report style, spelling, grammar, punctuation, sentence structure, word usage
Referencing / 2 (10%)
* Correct use of in-text and end referencing, Figures referred to in-text and correctly referenced
ここで注目して欲しいのは、Mechanics と Referencingです。どちらもテクニカルな内容なので、きちんとやれば確実に点数が取れる部分です。こういったところで点数を落とさないようにすることが、高得点を狙う上で大事になってきます。
まとめ
さて、本日のトピックは『課題内容と採点基準を正しく理解する』でしたが、いかがでしたでしょうか。
課題内容とその採点基準を正確に理解することは、多忙な大学生活を効率的に乗り切るために必要なスキルの一つです。このようなスキルを持つことが重要であると留学が始まる前に知っていれば、実際の留学生活はさらに充実したものになるでしょう。
また、ここまでの記事を読んで下さった方々は、何故私が『Unit Plan を読むことが重要!』としつこく言い続けているか、何となく理解できてきたのではないでしょうか。Assignment Instructions や Marking Criteria は、ほとんどの場合 Unit Plan に組み込まれていますので、セメスターのとても早い段階で確認してくださいね!
では、また次の記事でお会いしましょう!
Have a nice evening 😊
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