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はるるん、インドでリハビリを受ける

久しぶりのはるるん学校ネタ。

実は、先週はTamanaの校内が寒すぎて少しお休みをした。

インドは常夏だと誤解されがちなのでここで少し言及しておくと、インドにも冬がある。北半球だし、緯度でいえばニューデリーは沖縄とか鹿児島と同じくらいである。といっても私達家族が以前住んでいた長野県M村に比べたら寒いとはいえないレベル(寒くても10度前後)だし、寒いのは12月中旬くらいから1月下旬くらいまでと短い。2月から3月には急激に暑くなるらしい。(まだ未経験)

長男長女が通うブリティッシュスクールは、冬の間「あついくらい」暖房が効いているらしいが、ハルの通うTamana は、とにかく寒い。外がそんなに寒くない日でも、校内で半日過ごすと体の芯まで冷え切ってしまい、帰宅するやいなや生姜の効いたチャイが欲しくなる。

ここでもブリティッシュスクールの豊かな経済力を感じずにはいられない。とはいってもインドの冬はもうまもなく終わるらしいので、寒い日はハルは学校をお休みすることにして、のんびりお付き合いをしている。

2回目のリハビリセッション

さて、はるるんが最初のリハビリセッションでギャンなきだったことはにも書いた。

2回目のセッションでは担当のハルミット先生がお休みで、臨時で別の美人なPT(理学療法士)の先生が見てくれた。11:30からのセッションだったので11:00過ぎにくればいいと言われて行ったのだが、車の中でぐっすり眠ってしまったハルは、セッションが始まる直前までスヤスヤ。始まる直前に起きて、起きたと同時に美人PT先生、どんどん体を動かす。当然ギャン泣きのハル。

オーマイジーザズ。はるるーん。可愛そうなハルを見ながら母はおろおろ。

慌てて説明する。「今は寝て起きたばかりだから、少し体を伸ばしてストレッチさせたりしてゆっくり始める必要があると思うんだけど…」

すると美人PT先生、「今寝て起きたばかりなの?それは駄目ね。セッションにはベストコンディションで参加できるよう、セッションが始まる前にきちんと目を覚まして機嫌をよくしておかないと。30分しか時間がなくて、私たちはほかの子たちの予約でとても忙しいのよ。この30分きちんと集中できるようにしてきて。」

なるほど。言ってる意味はわかる。忙しいのもわかる。わかるけど、なんか事務的だし、なんか偉そうで、なんかイラっとする。美人だし。

ハルのリズムはコントロールがなかなか難しいのだ。移動の時間をずらすなどの調整はできるけど、なんだろうこの違和感。なんか悔しい。やっぱり美人だからか。

心理士アフローゼの仕事

結果的にトレーニングに対する不安はますます募った。ハルの生活リズムに合わせられるよう訪問セラピストに切り替えた方が良いのだろうか、とふと頭をよぎる。正直に担任のジョティ先生に相談すると、「そんな風に言われたのね。ハルがリズムをコントロールするのが難しいのはよく分かるわ。きっとハルミットなら大丈夫、次のセッションでハルミットに相談して見て。ハルが車の中で寝てしまうなら、早めに学校にきてもいいのよ。」と言ってくれて、ずいぶん救われた。とにかくハルの状態をコントロールするために学校には早く行くことにして、ハルミットとの面談を待つことにした。

そんなこんなで、こんなにハルが泣くリハビリをこのあとも受けていくのかなあ、と不安に思っていたところ、心理士さんから声をかけられた。「両親揃ってのアセスメントをしたい」とのことだったので、夫には、彼にとって人生初の有給をとってもらい、一緒に学校に出向いた。

心理士のアフローゼは、ゆっくりとハルの状況を最初から追って質問をしていった。紹介状を事前に渡していたにもかかわらず、イチからすべて質問して、夫がイライラし始めるはいつものこと。(ちなみに日本でもこういう面接のときは同じで、夫の手綱を握るのは私の仕事。)

しかし話していると、アフローゼは私達が不安に思っていることにきちんと耳を傾けてくれた。自分の子供も障害をもっていることを明かし、親として寄り添うように話を聞いてくれた。私達は、ハルに学校を好きになってほしいこと、そのためにはリハビリを無理強いするのではなく、ハルの好きなことを交えながらゆっくりリハビリを進めてほしいこと、どうかハルを泣かせないでほしいことを伝えた。アフローゼは「このことは他のスタッフとも共有するから安心して」と言ってくれ、夫も私もほっと胸をなでおろした。

なんだ、すごくいいじゃないか。こんなふうに親の希望を聞き出したり情報共有の場を設けてくれるなんてすばらしいじゃないか。

泣くのは仕方がないこと?

ところが次のリハビリでもハルはギャン泣きだった。(寝て起きておやつを食べて、コンディションは良かった)「これはまだアセスメントだから」というハルミット先生の言葉を信じて我慢し、次のセッションを迎えたがやっぱりハルは泣いた。その次のセッションでも、その次の次のセッションでも、ハルは泣いた。

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嫌いな動きをするのだから泣くのは当然だ。そもそもまだこの新しい学校にも先生にも慣れていないのだ。ハルが泣くのは、ハルが寝起きだったからでも先生が美人だったからでもなかった。多分、インドの、この学校のリハビリのやり方なのだ。

何回目のセッションでアセスメントが終わったのかわからないけれど、ハルはいまだにリハビリセッションを受けると泣く。30分のセッション中、ほぼずっと泣きっぱなしだ。

アフローゼは本当に他のスタッフに情報共有してくれたのか、謎である。もちろん私もハルミットに伝える。できれば泣かせないで、ゆっくりリハビリを進めてねと。ハルミットはうなづいて、そしてゆっくりやっていくわと口では言うのだけれど、「最初の数カ月はみんな泣くのよ」と言いながら毎回同じようにセッションをする。本当に私が伝えたいことが伝わっているのか、よくわからない。

ハルの担任の先生に相談すると、彼女たちも口をそろえる。「もちろんゆっくり少しずつやっていく必要はあるけれど、最初は仕方ないわ。ママ、気持ちを強く持たないとだめよ。泣いても頑張って続ければ、3ヶ月もすればハルも慣れてくるわ、そして素晴らしい成長を見せるわ。」他のお母さんたちも同じように言う。「最初は3ヶ月か4ヶ月くらい泣いたわ、すごく!でもこの学校に通ってすごく成長したのよ」

結局アフローゼとの面談は、面談自体はすばらしかったけれど、多分他のスタッフには何も伝わっていないし、これからも伝わらない気がする。

でもこれがこの学校のやり方なら、このまま様子を見てみるしかない、と私も心を決めて、ハルが泣いても何も言わずにセッションを進めることにした。担任の先生達も、他のお母さんもそんなに言うなら、もしかしたらハルもじきに慣れて、そして変化が訪れるのだろうか?

「ほらね?泣くけれど、泣きは減ってきてるわ。それにエクササイズのあとはこんなに体が柔らかくなっているでしょう?」とハルミットはしたり顔である。もちろんそれは理解できる。だけど日本では、泣かずに楽しくエクササイズもできていたのだ。(下写真)

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たとえば足首を曲げるのがハルは好きではないけれど、ハルミットは無理やり曲げる練習をするのでハルはギャン泣きである。日本で受けていたリハビリの先生は、ゆっくりとハルのふくらはぎを握ることで足首の緊張を和らげて無理なく曲げる練習をしてみせてくれた。だけど、私にはそういうことをうまく今のハルミットに伝えることができない。ましてや私は指導される立場であるし、彼女には指導実績も支持するお母さんたちもいる。

何がいいのか私にはわからない。

願わくは、はるるんの愛すべき日本のリハビリの先生がインドのセッションを見に来てくれたらなあ…。そして専門家同士でディスカッションしてくれたらなあ…。IっP先生ーーー!

ハルに変化が!?

とここまで書いたところで、ハルと一緒に学校に行っていたパミさんからメッセージが。


「Today is a very exiting day at school, she sits for some time without any support. I am very happy」(今日は学校ですごくワクワクしました。ハルがなんの支えもなしに自分で少しの間座っていられたのです。とっても嬉しいです。)

なんと!信じられない!はるるん!どうなるの?

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(つづく)





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