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ツイステ7章ガチ考察 マレウス様は何故皆に夢をみせている?前編

「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」 
フリードリヒ・ニーチェ著「善悪の彼岸」第146節より引用

…こんにちは。筆者です。
年末から先、劇場版忍たまの考察ずっとXに書きまくってるけどツイステ考察どないしたと思われた方居たかもしれません。大丈夫です。実は裏でガチ考察を練りに練っていたのです…

というわけでChapter12が完結する前に投稿すると決めてかねてよりまとめていたツイステ7章ガチ考察第二段!

「マレウス様はなぜ皆に夢を見せているんだ?」

分かるようで分からないツイステ7章最大級の謎に挑んでいきます。

なお。今回は7章攻略のメインであるイグニハイド寮の勤勉な精神を元になるべく直感ではなく今まで出てきた夢の内容を全て分析、精査していく所存。いよいよマレウス様とのバトルも目前!前回のオバブロ夢考察と合わせてこれが今出来る私の全力7章考察総決算だー!!

※ATTENTION

こちらの記事はゲーム「ツイステッド・ワンダーランド」の考察記事となります。よってイベント及び7章最新話までのネタバレを多分に含みます。ご了承ください。

また、今回は主に皆が共通して見ていた第一層の夢をメインに考察していきます。
深淵の夢(つまるところオバブロ事件が成功したルートこと第二層の夢についての法則性)まだ出ていないリドルの夢周り今後の展開考察はこちらを是非。

今回の考察と合わせて見て頂けたら幸いです。

疑問提起

1.マレウス様は何故夢を見せている?

まず、マレウス様のユニーク魔法は、今現状賢者の島で起きている「領域内の時空を凍結させて夢を支配見せる」ことが本質ではないと思われます。

というのも、オルトおよびSTYXの解析によればマレウス様の魔法は「領域支配」すなわち領域内の世界を意のままに変えられるものじゃないかと言及されているのです。

今までのユニーク魔法が限定的な効果のものだったため失念しがちですが、マレウス様…いやドラコニア一族のユニーク魔法は恐らく支配した空間内であれば生命の操作はおろか物理法則すら捻じ曲げることが可能な領域展開を行えるというものと思われます。

いや何だそれチートすぎませんか?
一応完全なチートではない部分としては、あまりにアバウトすぎるユニーク魔法なため強度が術者本人のイマジネーション強度に相当左右される魔法だろうこと。

そのため、どうしても本人のイマジネーションできる範囲の支配に限られるため想定し得ないものの支配は難しいこと。

今現在存在しないもの…要は過去や未来への干渉は出来ないだろうことが挙げられますが…

本人が6章終盤でこう言ってるあたり時空は凍結が限度であり巻き戻したりは出来なさそう。

いやそれ以外はほぼ何でもアリな自分ルール展開できる領域を生成出来るってどうしたらいいんだこんなチート。

しかし、そんな領域内ならほぼ何でもアリな彼が現在行なっていることは賢者の島全域の時空凍結および眠らせた人々に夢を見せること。

そして徐々に自身の影響下たる。領域を拡大をしていることなのです。

リリアちゃんを失わないためであれば彼だけを領域に捉え眠らせることも可能であったと思います。それ故にに不思議でならないのです。

シルバーもいっていましたが、マレウス様は一体何故、このような意味の見出せない領域支配および拡大を行なっているのでしょうか。

2.夢の内容

また、夢の内容事態も不可解なものです。
マレウス様本人は幸せな夢を見せると言っていたが、その実、一部のキャラが見る夢は幸せとは一体何なんだという形相でした。

いやヴィランがモチーフ故に本人に幸せな夢を見る才能がない奴がいるのだろうと言われたらそこまでなのかもしれません。

ですが、フロイドの夢にて快楽を与えるのではなく悲しみや怒りなどストレス源となる要素をオートで排除する傾向にあるかもと推察されてたり等、単純に幸せな夢を見せるシステムではないだろうことが示唆されております。

一体、マレウス様の組んだ「幸せな夢」を見せるためのシステムとはどういったプログラムなのでしょうか。

この辺り7章にて夢へ渡る度、イデアさんやオルト君を中心に夢を分析しようとする会話は挟まれてれていますが、現状コロコロパターンが変わるがため未だ全体像がつかめておりません。

しかし、この巨大な夢サーバーは複数の人間が組んだものではなく、マレウス様が一人で組み上げたもの。
領域支配は性質上、術者本人の強固なイマジネーションや思想が反映されやすい場と思われます。
そのため、マレウス様だからこその個性。それこそシステムの「軸」となるような強烈なイマジネーションがあるとおもうのです。

序章:夢のパターン

さて、科学式が数多の実地情報を分析、解析して法則制を見出して体系化していった技術であるように。
マレウス様のユニーク魔法について全体像を把握および「軸」を解析するのであれば、情報…今まで見て来た夢を総浚いし、パターンや法則制を掴むという作業が必要となってきます。

イグニハイドが活躍する章なんだもの。わざわざNRC生ネームドキャラ全員分の夢を用意してるあたりちゃんと意味があると思って居るのです。

そして意味があるのであれば7章Chapter1にてオルト君が検証、解析のために様々なパターンが必要と言っていたが故と思われます。

という訳で
以下、7章Chapter12前編までに出て来た夢をある程度傾向毎にパターン分けしていきます。
なお分類基準はまだ本編で出て来てないためあくまで個人の考えです。ご了承下さい。

パターン1:回避型

文字通り過去に起きた悲しい事件がなかった場合どうなっていたかを軸に出力されているタイプ。
主に事件や悲劇などで強烈なストレスを感じたことがあるタイプがこの手の夢を見る傾向にあるようです。
そして、悲劇やトラウマをどう受け止めたかで出力の方向2パターンに分かれると思われます。

   1-1:悲劇回避型

まずは分かりやすく悲劇を回避した夢を見ているパターン。

代表事例はイデアさんだと思います。彼はあの悲劇が起きず弟が生きていたらという夢を見ておりました。
他にもオーバーブロッド事件にショックをかなり受けているルークやカリムが似た傾向の夢を見てると思われます。

ルークの場合はそもそもヴィルと交友がない場合という「もしも」を突き詰め、ヴィルがオバブロに至る経緯で何も出来なかった自分が存在する前提を回避しており。

カリムの場合は学生が従者を複数人連れてることが当たり前という、ジャミルが気に病み爆発まではいかないだろう環境を自分が想像できる形で出力したんだろうなというのが伺えます。

   1-2:悲劇上塗型

悲劇回避型と同じく自身に降りかかった悲劇、トラウマを軸にした夢を見ております。
しかし、回避するのではなく自身がやられたことを上塗りしたい→やり返したいと言う薄暗い報復欲求が出力されているタイプがこちら。
悲劇回避型が正方向の出力だとすれば悲劇上塗型は負の方向、ヴィラン寄りな出力をしてるというイメージです。

こちらの代表事例はアズールでしょう。
彼は恐らく自分がかつてやられたことを夢渡ってきた監督生達にやり返していたと思われます。
オバブロ時の回想を見るに監督生達陸の人間がうまく水中で動けず笑われたあのシーンはまさにアズールが実際やられたことがあったんだろうなとは思いますからね。

また、アズールほど顕著ではないですがケイトも似た傾向の夢を見ていたと思われます。食べ物の強要…あれ以前のハーツラビュルやお姉ちゃん達のあれそれで本人が避けられなくて辛かったことを夢だからこそやり返してる部分あると思うんだよな…

パターン2:構築型

過去自身が思い描いた「あぁだったら良いな」「こうだったら良いな」といった願望を軸に夢を構築しているタイプ。
主に、理想的な姿や世界を頭の中でよく思い描いていたタイプがこの手の夢を見ると思われます。

回避型が悲劇やトラウマ等、ど直球な外的要因によるストレスによる苦しみを軸にしているのに対し、構築型は理想と現実が剥離していることによるストレスが軸になってる傾向にあります。
なおこちらも出力方向が二つあります。

   2-1:理想構築型

文字通りかつて思い描いたことがある理想を軸に夢を構築しているタイプ。なお理想の対象はイマジネーション出来るならばなんでも大丈夫なようです。

例えばエペルの場合は昔からずっと憧れていた大きくて逞しい筋肉ムキムキな身体。

ジャックの場合はスポーツマンシップを大事にしてマジフト大会へ邁進する理想のサバナクロー寮およびレオナ寮長がいる世界。

ラギーの場合はスラムにいる皆がお腹いっぱい食べられて学校も行ける世界。
いずれにせよ一回はこの手の空想を具体的に頭の中で構築したことあるんだろうなという内容が出力されているようです。

   2-2:理性消失型

理想構築型と同じくかつて想い描いたことがある空想を軸に夢を構築しています。
しかし、現実がこうだったらいいのに。という正方向の空想ではなく、現実では流石にやろうと思わないor非現実的だというのは分かっているが想い描くのをやめられない、背徳的な空想が出力されているタイプです。
普段は働く理性が夢の中だから消失している。故に理性消失型。
なお止めようにも止められなかった後ろめたい空想が軸となっているためか、やたら凝った世界観構築がされている傾向。

代表事例は無論レオナ。彼の場合は空想しまくっただろう国の運営シュミレーション+一度はやってみたかった国土の地盤ひっくり返すレベルの資源採掘(現実でやったら環境問題がエゲツないこもを理解してるし面倒だから流石にやろうとは思ってない)の悪魔合体。

そしてヴィル。彼の場合はもし自分が主役をやるならこういう演じ方をしたい。って言うシュミレーション+一度は想像してしまったネージュを表舞台に出さずに小間使いにしてこき使う(現実でやるのは自分のイメージ戦略や信念含めて許容できないしあり得ない。)の悪魔合体。
レオナの夢を夜中ピザだとすればヴィルの夢は夜中タルトだった…?

また、デュースもこのタイプと思われます。
とはいえ彼の場合、要領悪いなりにNRC生の名前や勢力図を自分の分かりやすい世界観に落とし込むことで覚えようとした結果生まれた。一種の記憶術が夢に反映された印象

彼、状況理解にワル語録良く使いますからね…
恐らく、上の空想シミュレーションやりすぎてる先輩方とは少し出力経緯が違います。
しかし、どんな形であれ緻密な世界観を構築してしまったことと+(現実でやるのは優等生じゃないから流石にやろうとは思わないが暴力で解決出来るってやっぱ楽だよな)という後ろめたさはあるという出力自体は近いなと感じたためこちらに入れております。
上二人が原材料から拘りすぎたピザandタルトだとするならば、デュースはさながらチキンラーメン(卵入り)みたいな感じかな…?(夜中に食べてる罪深い飯なのは変わらない)

最後にトレイ。彼に関しては「夢の中で理性が弾け飛んじゃったってこと?」と言及されてる上。
構造もリドルがもし寮長じゃない状態シミュレーション+お菓子作りを際限なく行えるでかいキッチンと食材が用意されてる世界+普段は身体に悪い(物理)からと抑制してる無限に作りたい願望の悪魔合体。
まさに理性が消失しています。

パターン3:満喫型

回避したい悲劇。構築したい理想。
いずれもそこまで優先順位が高くないタイプが突き進む第三の道です。こちらは現状方向性の違う3つのパターンが見受けられます。

   3-1:エンドコンテンツ型

文字通り今現在やりたいことをひたすら夢でやりまくるタイプ。代表事例は無論ウツボ兄弟でしょう。

まず学校でうまくいくすぎる→世界旅行をして買いたい服買う→料理褒められてという今やりたいだろうことをひたすらやってたフロイド。

そして陸に上がってからの趣味である山登りを極めてとうとう海底火山までいく夢を見ているジェイド。

いずれにせよオーバーブロッドを初めとした何かしらの悲劇、トラウマが根強いタイプではなく
アズールを初め他者に対して理想があるわけでもない。それどころかむしろ理想の範疇に収まられるのは好きではありません。
そのため、あくまで今現在やりたいこと、欲望が最優先され出力されているのだと思われます。

こうして見ると一見一番夢を何のデメリットもなく満喫してるように見えます。
しかし、その実内面世界で構築したいものがそこまで存在せず、外部刺激によるストレスを楽しむ気質が強い関係上、長期目線でみるとストレスを排除する傾向が強いマレウス様の夢と相性が最も悪いタイプだと思うんだよな…

   3-2:走馬灯型

別名過去回想型。上記の今現在を楽しんでるタイプとは別方向。過去の思い出に浸ることを楽しんでいるタイプです。

代表事例は無論リリアちゃん。
性質上まだまだこれからという学生でこの手の夢を夢を見てるタイプは少ないと思われます。
それこそある程度人生やりきったと感じてるand思い出が多い大人や老人に多い傾向がある夢の傾向と思われます。
NRC内で似た傾向の夢見てるとしたらそれこそトレイン先生や学園長あたりでしょうか。

無論、思い出が土台になるため若干美化される傾向はあると思われます。が、積み重ねてきた思い出の改変を進んで行わないがために最も破綻が生まれにくいタイプかもしれません。

   3-3:現実逃避型

…回避したい過去もなければ構築したい理想や現実離れした空想もそこまでない。
耽りたい過去の思い出もそこまでなければ、欲望も「山を上りたい」「ツナ缶たらふく食べたい」等の単純明快かつ具体的なものではない。
現状の環境にそこそこ満足感があり。むしろ最近その環境が足元から崩れそうな漠然とした不安に苛まれるような出来事があった結果、現実逃避が一番の願望となっている。

そう君たちのことだよセベク君エース君。
故に彼らの夢は未来を描いているようでその実「いつまで永遠に幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし」という終わりに一番近いのです。

・夢パターンまとめ

以上。まとめると恐らくこんな感じだと思われます。

1 -1.悲劇回避型
過去経験した悲劇に至らない。悲劇を経験しなければどうなっていたかIF
(イデア、ルーク、カリム)

1-2.悲劇上塗型
悲劇回避型の反転型。自分が過去経験して辛かった出来事の上塗りをしたい欲望が消化されている。そのためやられたことをやり返す姿が見受けられる。
(ジャミル、アズール、ケイト)

2-1.理想構築型
過去一度は夢みたことがある理想像が出力されている。なお理想の対象は構築できる範囲なら自身、他者、世界なんでもあり。
(エペル、ジャック、ラギー)

2-2.理性消失型
理想構築型の反転型。やたら具体的に思い描いちゃったことがある空想世界(現実では不可能orアウトであると理解してる)が反映。要は夜中ピザ系世界構築
(ヴィル、レオナ、デュース、トレイ)

3-1.エンドコンテンツ型
回避したい過去、理想的の世界構築より良くも悪くも興味や好奇心のまま「今」やりかったことが優先され出力されている。
(フロイド、ジェイド)

3-2 .走馬灯型
現実邁進型の反転型…今ではなくかつての思い出を思い返すことに幸せを見出すタイプ。仕様上未来ある学生が見る夢では出てきにくい。
(リリア)

3-3 .現実逃避型
現実にそこそこ満足しているが故、漠然とした現実から逃げたいという願望が一番根強く出ているタイプ
(セベク、エース)

補足:複合タイプ

なお今回はあくまで一番比重が重そうな傾向で分けておりますが、実際のところは複数のタイプが合わさってるキャラが多いと思われます。

例えばジャミル。上記のまとめで悲劇上塗型に入れたのは2Cだからとかではなく、彼の夢みた内容の軸が両親が頭を下げなくていい世界+アジーム家を従者にし頭を下げさせたいという幼少期からつづくトラウマに対する報復願望が一番強い理念と感じたためです。

理性消失型も入ってると感じますが、街の描写に関しては緻密ではある割にバイパー御殿以外は改変した形跡が薄いあたり自身の家が絹の街を支配する世界をどういったものか。そういった具体性を突き詰める比重はヴィルと比較すると軽めと感じております。
(ヴィルの夢と近しい部分はあくまで切っても切り離せない他者がいる点と見てます。)

むしろ理性消失型の比重が多めだな感じたのは架空の雑誌情報とかをガチガチに組んでいたルーク。何というか貴方パン(悲劇回避型)の上に秘蔵のレバーパテ(理性消失型)乗っけて食べてません?

あとけー君は上塗型と回避型6:4くらいって印象だったり…トレイは理性消失型とエンドコンテンツ型が合わさってる印象だな…等細かく話すとキリがなくなるのですがあくまで印象論なので今回は割愛。

なお、今回監督生はミッキーが見てるだろう夢…つまりは自分ではない他人が見てる夢に最初からお邪魔してるというイレギュラーすぎる状態だったため今回のタイプ分けからは除外しております。

グリム君は…映像がついてないかつ監督生と一緒の場所にいたため本当にマレウス様によって夢みてたのかどうか自体が分からないけれどツナ缶食い放題の夢っぽいので欲望忠実型かな。

第一章:夢の傾向

さて、今まで出てきた夢の傾向をまとめていると全体的な傾向もおのずと見えてきます。

1.過去の比重が重すぎる

まず、過去の悲劇を回避したifや、過去に思い描いた世界等、やたら過去にまつわる夢が非常に多いのです。上のパターンで見ていくと1の「回避型」は無論、本来もっと未来の構想がでてきそうな2「構築型」も非常に過去の比重が重い。

それどころか2の「構築型」はもうすで折り合いがついてた欲望や感情が引き摺り出されている夢となっているものが多い

例えば分かりやすいのがジャックの夢。
彼はマジフト大会時期のやり直しをする夢を見ておりました。
サバナクローで過ごす中、都合のいい理想像ではない先輩達…尊敬できる部分も多々あれど受け入れ難い部分も沢山ある彼らとの折り合いをつけたいなら学園対抗戦の話でもいいはずなのにわざわざ過去に立ち返った夢。

これはいくら夢の世界が破綻しないようにということなのだとしても異様です。

2.内向的な夢が多い

次にやたら内向的な夢が多い点があげられます。
ここら辺はカリムやアズール等、本来は外向的な嗜好が強い子の夢が何故か故郷の話に終始しているのが顕著ですね。

同行した人からも彼らの夢を意外と思っている描写があるあたりこの内向度合いは意図的に作られたものの可能性があります。
つまるとこマレウス様が皆にどういう夢を見せたいか。そういった理念が反映されてる可能性が高いのです。

3.年を取った姿を描写し難い。

第三に、わりかしシュミレーションとして精度が高い夢が多い割に年を取っているタイプの夢が現状出てきていない点です。

アズールの夢にてシルバー君が言及していたことを鑑みるに、もしかしたらツイステ世界において夢は全体的に年を取った姿になってるパターンが珍しい可能性はあります。

しかし、いくら夢と現実では時間の流れが違うとはいえ世界中を旅したフロイド。地上の山全てを上りきった後海底火山にまで挑んでいたジェイドが夢で実体験しただろう肉体年齢が変わっていないのは少し不思議だと感じるのです。

また、国家運営シュミレーションという本来数十年単位の長期的なスパンが必要で時間の概念があればだいぶ年を召してそうな夢をみていたレオナですら若いままです。

無論ソーシャルゲームだから下手な年齢操作は難しい。というメタ的な理由は考えられます。
しかし、わざわざイデアさんがこの手ね話に言及する描写があるあたり、この年齢描写には明確な意味があるとおもうのです。

仮説:マレウス様の見せる夢には◯◯がない

さて、夢の傾向をまとめる中で見えてきたマレウス様が構築してる領域世界の特徴。

それは「悲しみ」や「怒り」などストレス源を排除しているのは手段であり

真に排除しているのはは「外の世界」と「未来」なのではなかと思うのです。

この仮説に至った理由は色々あるのですが、
決定打かつある意味で一番えげつない描写がされたのが何を隠そうデュースの夢。

もっと言えば彼の夢に出てきた「白紙だらけの本棚」だったのです。

第二章:白紙の本は埋まらない


思えば先月。Chapter12のストーリーを始めて読んだ時、彼の夢に手登場した中身のない真っ白な紙な入った本になんとももえないうすら怖さを感じておりました。

当時はまだこの恐怖を言語化出来てなかったのですが今なら分かります。

本人は沢山学びたいと言ってるのに…

あのまま永らく夢を見ていたならば、デュースの世界にある本に文字が新しい知識埋まることはないということに恐怖を感じたのです。

「学習」とは教師、本、電子媒体、媒体自体は何でも大丈夫ですが、いずれにせよ外部から情報を得る必要があります。脳内部で行えるのはあくまで情報整理と記憶定着。即ち「練習」や「復習」の補助でああり知識を習得する「学習」は外部情報へのアクセスが大前提にある行為なのです。

外部情報との完全な断絶は普通に生活している分にはまずあり得ない状況。
しかし、マレウス様が形成する領域は外界とは時間すら隔絶されており、夢の世界は彼以外の存在が外部から介入することは本来想定されていない事象。
即ち新しい知識、知見を得ることがほぼ不可能な状態となっているのです。

そのため、もしデュースはあのまま夢を見続けていたら永遠にあの白い本達のページが埋まるような知識、知見を身につけることが出来ない。

この行きつく先を白紙の本に見いだして私は思わず打ち震えてしまったのです。

・個別管理システム

また、マレウス様の見せる夢の世界はは外界からの刺激、情報を徹底的に遮断できるような夢を見せることにやたら特化しております。

そもそもすでに数万人居るだろう領域の夢をわざわざ個別に管理するシステム自体が外部からの情報を断絶するのに特化した作りです。

そして各々の夢はそれぞれ個人ののイマジネーション強度に依存…もっと言えば現状所持している知識量や想定出来、齟齬を起こさないだろう範疇で幸せな夢を構築させている節が見受けられます。

このあたりレオナが本人の知識で具体的に再現できる限界範囲が国土までであり外国を生成出来なかった事例がある意味象徴的でしょう。
彼の莫大な知識を持ってしても自身の知識のみで異国は流石に生成できない。ワールドワイドな世界を年密に作り込むなら外部情報が必須なのです。
(実際フロイドの世界旅行熱砂の街あたり急にファンタジーな話になってしまっている。)

また、GMも基本夢一個一個に常駐しいざとなったら暗示をかけるシステムで管理しているのかマレウス様本体に情報が即座に伝わらないぐらいには外部情報が断絶されている状態。

エースが現実とどう違うの?と言っておりますが他者、外の世界が存在しない自己完結した世界は思っている以上に違う環境なのです。現にエースの夢は夏休みの後「新入生を描写できない」という形での頭打ちが目に見えている状態なのです。

・巧妙に隠された夢世界の本質

なお、この末恐ろしい大前提がプレイヤー目線だと認識しづらいのは監督生が最初からミッキーマウスの夢…いわば自分ではない他者の夢にお邪魔している状態からスタートしているからだと思われます。

その後もシルバー達と各NRC生が見ている夢を次々と渡る冒険を繰り広げるという。本来、マレウス様の管理する夢では本来起き得ない
新しい未知なる情報を摂取し続けている状態に置かれているため夢の閉塞感を実感しづらいのです。

また、この新しい情報や世界に触れつづけているのは旅のレギュラーメンバーたるシルバー、セベク、オルト、グリムも同様。

一端自身の夢に戻った人が再び旅に同行する人が居れば気づけた可能性がありますが…
…現状、夢から覚醒した後即一緒に旅という状態がセオリーとなっているため、やはり「自分の知り得る範囲でしか広がらない世界」というものをプレイヤー目線だと実感しづらい状態なのです。

イデアさんが積みゲー消費し始めたら「この世界自作同人ゲームしか出来ないじゃん!!ゲームの醍醐味9割失われてるじゃん!!」みたいな事に気づきブチ切れてたかもですが…彼は今世界の命運をかけた開発やサポートに忙しすぎてそれどころじゃないため、やはり実感しづらいのです。

仮説:イマジネーションの軸は卵

さて、夢の世界が本来閉塞的かつ発展性の少ない。新しい刺激に乏しい世界だということが分かってくればくるほどあるイマジネーションが頭をよぎります。なんかこの夢世界。すごく卵みたいだなと。

第三章:殻に覆われた世界

さて、ここにきて冒頭にて触れたマレウス様が広げている魔法領域の描写に立ち戻ります。すると…

なんかこの領域結界、凄く卵の殻のようではないですか…?

また、このイデアさんの動画にて出てくる個別管理のシーンもすごく皆を卵の中に閉じ込めている描写に見えてきませんか…??

そして極め付けはこちら。マレウス様は今現在の自身が領域支配した場所で幸せな夢を作る着想をなんと「がおがおドラコーン君」から得ているのです。

ここまでくれば皆様も強烈なイマジネーションに駆られていることでしょう。

そう。マレウス様が今現在自身の支配している領域でやっていることは即ち「全人類卵化計画」
いや、
「全人類たまごっち(初代)化計画」なのではないでしょうか。

また、マレウス様のがおがおドラコーンくんの機体はわざわざ初代だと明記されております。
インスパイア元である「たまごっち」の発売年代はおもに第一期(1996〜1998)第二期(2004〜2007)第三期(2008〜)と分けられているのですが外部通信機能が搭載されたのは二期から。

すなわち初代のたまごっちをずっと大切にしているマレウス様のイメージする「がおがおドラコーン君」は外界との通信が想定されていない可能性が高いのです。

ちなみにイデアさんはカラーの第三世代プレイヤーであることも示唆されてる

通信機能のない初代たまごっちのイメージで夢の世界を作らな前章まででの夢の傾向「やたら閉鎖的で内向的な外部情報による刺激のない夢」を形成する上で強烈なイマジネーションになるのは納得でしかありません。

また。マレウス様は「卵の中の世界」というものに対して誰よりも強固なイマジネーションを持っているだろうことは「がおがおドラコーン君」意外でも示唆されております。

なぜなら、彼は約200年もの間、卵の中の世界で過ごしてきたのですから。

・前編まとめ

・マレウス様のユニーク魔法は特定範囲を思うがままに支配できる能力ではないか。

・そのため、支配方法は個人のイマジネーションに相当左右されるのではないか。

・マレウス様が真に排除したいのは悲しみや怒りではなく「外の世界」と「未来」ではないか。

・現にマレウス様が見せる夢は外部情報を遮断することに特化しているし時空を凍結している。

・今回のマレウス様の領域支配にあたるイマジネーションは「卵」および「がおがおドラコーン君」ではないか。

以上。いやーブロッド洪水による「世界リセット計画」の次が妖精領域による「全人類た◯◯っち化計画」なのいくら何でも振れ幅でかすぎないかツイステ君や。

ヘッダーのコラ絵あまりに可愛すぎる。

こちらのヘッダーにもなってる画像。
友人が作成してくれたものなのですが…あまりに的を得すぎてるわ可愛いわで正直足向けて寝れない。改めて感謝。

さて、前編にてマレウス様の領域支配における強烈な「軸」を解明したところで
次回後編ではいよいよ謎の本丸。
何故マレウス様はこの閉鎖的なたまごっち空間を「幸せな夢」と定義しているのか。
何故マレウス様は世界中をたまごっち空間の中に入れようと思い至ったのか。

そこら辺を深掘りしていきたいと思っております。

おまけ:ドラ娘すぎるマレノア様

さて、マレウス様、ひいてはドラゴニア一族の扱う領域支配魔法が本来は自分の思い通りのルールを敷ける魔法であるならばふとある疑問が頭をよぎります。

あれ…?マレノア様も同じようなオーバーブロッドしていたはずなのにそこまで全てを支配してる感なかったぞ…?と

いやそれはゴールドさんとかいう妖精の加護がある存在が居たから攻撃できてただろうという話になるかもしれないが私が支配してる感なかったなと感じた観点はそこではない。

この鉄の者達の話を見る限り単純に空を覆って逃げ道を茨で塞いで無尽蔵の魔力で攻撃かましていただけのようなのだ。

つまるところマレウス様みたく空間法則を捻じ曲げて攻撃を届かせることすら出来ないみたいな搦手を使ってきていないのです。

さて、冒頭の疑問提起時にも少し言及したが恐らくドラゴニア一族の領域支配魔法の威力は術者本人のイマジネーション構築力に相当左右されると思われます。

加えてマレウス様のイマジネーション能力は7章にて卓越していることが伺える描写が度々でてきています(他者に自身の思い描いたイメージを一発で共有できる言語化能力はそのまま彼の膨大な知識量の証左)

となれば…7章での厄介すぎる領域支配はマレウス様の卓越したイマジネーション能力だからであり。 
マレノア様はそういった領域支配をできるほどイマジネーション構築力がなかった可能性が浮かび上がって来るのです。

まさか…マレウス様その美しい理知的な御顔に反して…相当アホ娘なのでは…?
いや思えばマレノア様がさっさと野ばら城捨ててくれればここまでヤバい大事にはなる前に色々できただろうし…

外交兼ねてただろう縁談台無しにするっておま…

リリアが喋ってるワガママ姫マレノア様エピソードがあまりにもあまりな話が多いのだけれど… 何というか美しい顔って得だなぁって気持ちにすごくなる今日この頃。

関連

今回の話に関連しそうなnoteをいくつか

冒頭にも挙げましたが夢の話。第二層周りの考察とリドルの夢こんなかな話はこちらに書いております。

ガコ研衣装がきた時に書いたゴシック建築まわりのあれやそれ。ガーゴイルがつくゴシック建築は建物全体を使っていかに神秘的な世界を構築できるかを軸に発展した様式なのでマレウス様がお好きなのすごく分かります。

今までのツイステ考察まとめはこちら。

以上。閲覧ありがとうございました。

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