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ツイステ考察ハロウィン編!「ゴシック」でつながる「グロマス」と「NBC」
皆々様こんばんは!noteではお久しぶりの筆者です。
今宵の話題はなんといってもハロウィン!スカリー君や「NBC」の世界を見ると思わずゴシック系の格好良さに思わず酔いしれてしまう!
ときに貴方は、ゴシックをご存じですか?
ゴシックとは恐怖
ゴシックとは憧れ
ゴシックとは悪夢
…ではなく!
元来ゴシックは「ゴート人風」という意味の言葉。現代風にかなり柔らかい言葉で訳すと「中世風」という意味なのです。
今回はそんな「ゴシック」で繋がる二つのハロウィンのお話。どうぞごゆるりとお楽しみ下さいませ。
ATTENTION!!
こちらはゲーム「ツイステッド・ワンダーランド」のでのハロウィンイベント「Lost in the Book with Tim Burton's The Nightmare Before Christmas」及び「グロリアス・マスカレード」にまつわる推察です。現実の史実を踏まえたものとなることをご了承ください。
・元来の「ゴシック様式」
まずは「ゴシック」という言葉の大元の意味と時代背景について見ていきましょう。
・時代背景
時は12世紀〜15世紀。
人々に少しだけ余裕ができ、ちょっとした聖地巡礼、旅行ブームもあった時代。
フランス・イギリス・ドイツ等ヨーロッパ北西部を中心にキリスト様のお教えをよりよく知ってもらおうと言う宣伝目的で、大衆向けに作られていった建築物や美術様式がありました。
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これが後々に「ゴシック様式」と呼ばれるものとなります。ケルン大聖堂やノートルダム大聖堂なんかが有名です。
ちなみに名称の由来はヨーロッパ北部に住む人々(ゴート人)が好んでいた様式だからというかなりざっくりしたところから。
日本人の感覚でいうとそうですね…「南蛮文化」みたいなまとめ方に近いのではないでしょうか。
話を戻しまして、当時は今では想像が付かない程の閉鎖社会。無論情報の伝播もなかなか大変。
宗教には集団社会を形成するルールブックとしての役割もあったため執政者はキリスト教を民に布教したい。だが中々難しい。
ましてやキリスト教の聖地エルサレムやローマから遠く離れた北西部ヨーロッパでは尚のこと…という事情がありました。
さて、ここで一つ皆様にご質問。
「物事を覚える上で一番必要な心構えは何でしょう?」
答えはそう!「興味」や「好奇心」楽しいことや面白いことっていつのまにか覚えてしまう…そのような経験の一つや二つ心当たりがあるのではないでしょうか?
・「ゴシック様式」は当時のエンタメだった?
はい、そんなかんなで「ゴシック様式」は大衆の嗜好合わせていった結果、12世紀前までの建築に比べてかなり派手なものとなりました。
例えば視覚的にパンチの効かせることと構造補強を兼ねて柱を太く大胆に。
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そんな柱や壁には構えて華やかかつインパクトのある彫刻をコレでもかというほど施します。
中には怪物のようなものまで生まれました。雨樋のガーゴイル等が有名ですね。
見上げれば思わず息を呑むほど高く光が差し込む明るい天井。そして窓には鮮やかかつカラフルなステンドグラス…
中でもステンドグラスは当時文字が読めない人々が多い当時、キリスト教の物語を広める上で効果は絶大。正に民のために開かれた教会でした。
この建物丸ごと使った絵本のような様式をみるに当時のゴシック建築はある意味、中世におけるテーマパークのような存在だったのかもしれません。
代表的な建築物としてはやはりノートルダム大聖堂が挙げられるとおもいます。
・ゴシック様式は「グロマス」の方?
ん?ノートルダム?ガーゴイル?あれ?
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と参考にあがった資料をみて思われた方もいるでしょう。
そうなのです。
元来のゴシックな世界というのは実は「グロリアス・マスカレード」にてお出しされたような世界なのです。
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カラフルな建物と豪奢で美しくステンドグラスの光が差すノーブルベルカレッジ…
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そして、15世紀のヨーロッパで流行したハッキリとした色使いの華やかかつ綿で作られたカーニバルを思わせる造形…これが……元来のゴシック様式なのです。
以上。改めて纏めてみるとお堅くお厳かな施設と想像しがちな教会建築にもカラフルかつ楽しそうな側面や工夫、思わず今回より良いハロウィンの為にと試行錯誤しているNRC生が頭をよぎりつつ…同時にある疑問が湧きます。
私達が思わずイメージするゴシック風…それこそスカリー君が愛するNBCのようなモノクロ世界観って一体何なのでしょうか。
・「ゴシック・リバイバル」
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はい、皆様にスカリー君体験をしてもらったところで再び歴史のお話に戻ります。
・ゴシックブーム、再び。
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時は流れ18世紀後半〜19世紀。フランス革命、産業革命等が起きめぐるましく世の中が変わる中、ギリシャの古代遺跡が発掘され再研究が行われた等他色々な経緯からヨーロッパでは空前の古典リバイバルブームが起きてました。
そんな中、栄華を極めた19世紀のイギリスにて「ゴシック・リバイバル」つまるところゴシック様式の再流行が起きたのです。
時代がイギリス最盛期のヴィクトリア王朝時代だったことから別名「ヴィクトリアン・ゴシック」とも呼ばれます。
この時代を何となく理解して頂く上で手取り早いのはやはり「黒執事」でしょう。
ツイステの物語を書かれている枢やな大先生の作品の時代なのも相まり我々の知る「ゴシック」に近いものを感じますね…
・時代背景
イギリスで「ゴシック・リバイバル」ブームが起きた理由には複数あります。
一つ目はイギリス各地にかつて建設されたゴシック様式の教会があったこと。
二つ目はゴシック建築がかつて大衆に向けられた建物であったこと
そして三つ目はゴシック建築が他の建築様式より制約の厳しくない様式であったからです。
中世ゴシック様式との違いで一番大きいのは基本教会建築として培われてきた様式が宮殿や役所、はたまた邸宅まで様々な用途の建築物に幅広く使われるようになったこと。等が挙げられます。
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代表例はそれこそロンドンビックベンを抱える「ウェストミンスター宮殿」でしょう。
ゴシック時代に作られた「ウェストミンスター教会」を19世紀に大改修したもので、今もなおイギリスの顔的存在。皆様もご存知かと思います。
・古典研究と中世幻想
さて、「ゴシック・リバイバル」が流行った時代は遺跡の再発掘を皮切りに古典研究や復興が一時代を築くブームになったとはいえど、当時はまだ19世紀。
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発掘された遺跡や中世からある教会などを見た時に人々が想像したのは華やかな世界ではなくモノクロの寂れた世界でした。
現代でいうと思わず大正時代あたりを何故かモノクロで想定しまうあの感じといえば想像しやすいのではないでしょうか。
こうした世の中で世界的に流行ったエンタメが何を隠そう廃墟や墓場にかつてあった美しい中世のロマンを見出す「ゴシック小説」です。
やがて派生して未知に触れる恐怖。怪奇現象に触れる。そんな刺激的な恐怖を娯楽として楽しむ文化として発展していき「ホラー小説」という一大ジャンルが出来上がります。
著名な作家としてはそれこそティム・バートンが大ファンである「エドガー・アラン・ポー」等。
作品としては「吸血鬼ドラキュラ」や「フランケンシュタイン」などがあげられます。
こうして「ゴシック・リバイバル様式」「ゴシック小説」「ホラー小説」が密接に悪魔合体したけっか現代では「ゴシック」というとこのような景色
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まさに「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」のような世界観として思い浮かぶものとして定着していったのです
ちなみにディズニーアトラクションの「ホーンテッドマンション」は各地で多少違いはあれど基本このあたりの時代を参考に制作されています。ドンピシャですね。
・まとめ
長々と語りましたがまとめますと
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・元来の「ゴシック様式」は「グロマス」
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・我々のイメージしやすい「ゴシック系」は
「ゴシック・リバイバル」の毛色が強く「NBC」はこちら。
以上です。全然違うじゃねーか!という部分に関してはそれこそ日本の「ゴシックandロリータ」
が「ゴシック様式を再解釈したゴシック・リバイバル様式をさらに再解釈して現代ナイズされていった代物」という存在だと考えると時代を経た再流行あるあるなのでいた仕方なし。
実際調べていると「ゴシック」という単語の意味合い自体があるときは中世風、あるときは…と時代やジャンルで変わりそれこそある種の恐怖体験です。皆様もぜひ調べてみてはいかがでしょうか。
きっと新しい発見が貴方に待っております。
・参考サイトやnote
まずは中世ゴシック様式周り
グロマスの服装ベース参考はこちらから。
お次は「ゴシック・リバイバル」周り
「ゴシック小説」はオキュートオキュート様のノートがすごくまとまっております。
各地の「ホーンテッドマンション」に関してディズニーファン公式サイトより。
最後に「グロマス」と「タピルーシュ」の街並みについてみょん様のツイート
今更タピルージュ&グロマス
— みょん (@myonmyon5050) October 13, 2024
新規地図のあるイベントで恒例の散策ネタの番外編
今回は原作付きのハロウィン・タウンなので散策ではないけれど、文化的背景(ゴシック建築)で共通するテーマがあったのでお蔵入りさせていた「花の街と美粧の街は隣接してるのか問題」に触れるhttps://t.co/kx37rfTDE5
→ pic.twitter.com/uZLzVWq535
そして今回あまりに素晴らしいタイトル用画像を作成していただきました友人。本当に感謝を通り越して神と崇めたい…改めてありがとうございます。