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男性に読んで欲しい!産褥期3

マドレボニータ養成スクールで課題図書になっている「産褥記3」。

この本はマドレボニータ吉田紫磨子インストラクターによる
4人目の産後の1ヶ月の日記+伝えたい産後のリアルをもとに作られた書籍です。

ちょうど2012年9月頃、私も第1子の産後4ヶ月くらいの事で色々自分の産後と比較して読んでいました。
私は第1子だったこともあり、産後という未知の世界に脚を突っ込んだ状態の頃。「体力には自信あるし産後は夫婦2人で誰にも頼らず乗り切れるでしょう!どうにかなる!」という心構えで迎えた産後は予想もしなかったことが色々起こりボロボロになっていた時期かな、と思います。

冒頭からこれまさにこの頃の私のことだ・・・
と思う内容が盛り沢山!
自分の体のこともそうだけど、男性の育児への関わり方に関してもこうしておけばよかった・・・という内容も!


※太字は本からの抜粋です。

【0か100ではなく50%のイクメンで!】

育児には関わりたいけど、育休を取らなくてはイクメンではないという風潮が、男性の育児介入の弊害になっていないでしょうか。男性の育休は制度があっても、取りづらいのが現実。そこで、育休を取る(100)or育休を取らない(0)という選択肢のほかに、「臨月〜産褥期、子供が1歳になるまでは定時に帰る(50)」という道を提案したいです。
うちの場合は第1子の時は退院してからの1週間のみ育児休暇を取ってくれていました。初めての育児で予想もつかないことだらけ。あれ買ってきて!ご飯用意して!(作らず毎回テイクアウト)夫婦2人で乗り切る予定だったので最初の1週間はとても助かりました。
でもそのあとは・・・いつも通りの勤務に戻り、その時夫は会社で昇進したばかりで忙しく、私は育児休暇中なんだからあまり負担をかけたくないという思いもあり2週間目からは朝ごはんを作り、お昼のお弁当を作ったり。帰りは遅い日がほとんどだったので育児に関しては、出ない母乳に少し足すミルクを哺乳ビンであげるのをたまにしてもらう程度。
私の場合、大変ということも見せないようにしていたので今まで通り仕事してで大丈夫そうだな・・・という印象を与えていたと思います。
今思えばどうしてあんなに無理していたんだろうと思いますけど。。。
その辺のことを投稿した記事はこちらから▷▶︎▷ noteBlogぷんぷんおばさん
体のダメージのない男性が手伝ってよ!という事ではなく毎日数時間でも大変な育児の時間を共有することの方が大事。
〜ドヤ顔で完璧に家事・育児をされるよりも、1人っきりで育児をしている時間の大変さを理解して、一緒に弱音を吐いて、2人でお手上げになって周囲にヘルプを求めてくれること。どんなに寝かしつけが上手なパートナーよりも、一緒にヘトヘトになってくれる方がありがたいのです。〜
だから、「育休を取る(100)or育休を取らない(0)という選択肢のほかに、「臨月〜産褥期、子供が1歳になるまでは定時に帰る(50)」
夕方5時には帰ってきて、落ち着いて食べれない夕飯でもコミュニケーションをとりながら一緒に大変な時間を共有して、ずっと1人きりで赤ちゃんのお世話をして社会から孤立したような気持ちになってしまう産後の女性を現実世界に引き戻してくれることがありがたい。

ぜひこれからパパになる方に読んでいてだきたい一冊です。


★俺とおにぎり(父たちの産褥期エピソード)

出産を控えた妻から「産後は動けないから、おにぎりだけは作って欲しい」とリクエストが。〜おにぎりくらい簡単だろう。そう思ってさっそく練習を始めた。何だ、俺のは!うす汚いボールじゃないか。ボロボロだぞ。おにぎりひとつでこん何こんなドラマティックになるなんて・・・。愕然とした。悔しくて、それから毎日、出勤に朝練をすることにした。〜その甲斐あってだんだん上達し、とうとう合格点が出た。〜産後、妻はずっと俺のおにぎりを食べていた。その母乳を飲んでる息子だって、突き詰めれば俺のおにぎりで大きくなっているのだ。母乳を出せない男にとって、これは嬉しい。今でもおにぎりには自信が持てる。
すごく良いエピソードに涙が・・・。
子供を出産する女性ですらどうしていいのかわからない時があるのに、男性はどう育児に関わっていけばいいかなんてもっとわからない。
産後は動かない体で赤ちゃんのお世話にヘトヘトになるけど、大変なの察して手伝ってよ!ではなくこうして欲しい、今大変だから手伝って欲しい。自分の思いを伝えることが大事です。
男性だって育児に関わっていきたいけど、何をしたらいいかわからないし、妻はイライラしている。割と体も大丈夫そうで動いている。それならば仕事して稼いできた方がいいか!
コミュニケーションが取れていないと、そうなってしまう男性の気持ちも今となってはわかります。



【見過ごされてきた「産後」】

社会で「出産後の女性」をサポートする仕組みはなく、つまり、出産後の身体の回復については、ずっと自己責任に委ねられているのです。〜
〜「病院に行くことはなかったけど、産後うつだったと思う」と回答した人は8割にのぼります。

まさに!私は産後うつまではいかないけどギリギリ手前だったと思います。
妊娠したら出産一時金や健診料の補助はありますが、産後女性をサポートする仕組みってほとんどない。最近は産後の入院施設ができたり訪問サービスがあったりしますが、すごく高額でどの家庭も利用できるものではない。免除される対象もひとり親だと少し補助が出たりするけど、特別な条件がないと補助も出ない。結局、産後うつや虐待、夫婦関係の悪化といった社会問題の解決には至っていないのが現状ですよね。


【養生の定義】

一口に「産褥記の養生」といっても捉え方は人それぞれです。
〜なぜ人によって養生の仕方が変わるのか?ずばり、産後の体のダメージが外からは見えないからです。他人にはもちろん、自分でも傷が見えないので、痛みがある程度治ると、回復した気になります。ゆっくり休んでいると「怠けている」気がして、家でできる家事、育児に少しずつ手を出してしまいます。

もうほんとまさに第1子の産後は休んでいると怠けてる気がして動いてしまっていて結果、子宮脱になりかけたり悪露が全然止まらなかったりというひどい状態になりました。
見た目にはわからないけど本当に産後は大きなダメージを負っています。
「生後1ヶ月は外に出ちゃだめ」何かの育児本で産む前に見ていました。
赤ちゃんを外気触れさせるのは生後1ヶ月を過ぎてから。それは赤ちゃんにとってよくないから。そんな知識しかありませんでした。
母が1ヶ月もゆっくり家で寝てるなんてとんでもない!無理無理。そう思って過ごしていましたがしっかり養生しないと回復も遅い。
産んだらどうにかなるだろう。ではなく1ヶ月どうやって養生するのかをしっかり考えないといけません。


【産褥ヘルプについて】

サービスではなく文化
親世代を頼った産褥期の養生が難しくなり、夫婦2人で乗り切る家庭が増えています。しかし育児は初めて同士の2人だけで乗り切るのも、男性が仕事を長期休むのも難しいのが現状です。そのしわ寄せは、痛みや疲労を我慢して自ら育児・家事をしてしまう産褥婦にいき、そのことが社会問題につながります(産後うつ、虐待、夫婦関係悪化)そこでマドレボニータでは、友人同士、地域の人たちで、高価なお祝いを贈る代わりに時間と手を少しずつ差し伸べるという「産褥ヘルプ」を提案しています。これは、サービスや制度ではなく、文化で解決しようという試みです。

正直、初めての出産で産褥ヘルプはハードルが高い!!
夫の仕事の関係で引っ越してきた、という家庭も多いはずで友人なんて近くにいない。友人が来てくれたとしても、友人とはいえ他人に自分の家のことをやってもらうなんて。。。
産後ヘルパーや産後ケアセンター、産褥入院などもありますが上にも書いたように結構高額な費用がかかります。
やはりこういった夫婦2人で産後を乗り切ろうとする家庭が増えている世の中、国や地域からの補助が必要になってくると思います。
そして今コロナ禍でこういった訪問などもなかなか難しくなっているんだろうなぁと思います。早く落ち着いて人との触れ合いが心置きなくできる日が1日も早く来ることを願うばかり。


【男の産後ヘルプ】

産後ヘルプというと「家事」でヘルプという印象があるけれど、そうじゃなくて、上の子達と思いっきり遊ぶとか、色々なカタチがあって、男性もすんごい戦力!

第1子の時には想像もしていなかった2人目以降の出産の時、上の子はどうしよう?!ということも問題になってきますよね!
産気付いた時に上のこと2人きりだったら?!この子残して病院に行けないし、陣痛の中子供の支度もして荷物持って出産しに病院までたどり着けるのか?!などなど、心配なことはたくさんあります。出産する時もそうですが、産後も同じく上の子の送り迎え、食事の準備、お風呂どうするの?
1人で静かに遊んでくれるはずもなく、そういった遊び相手になってくれたり、上の子の相手をしてくれるだけでも全然助かります。


【未婚女子の産褥ヘルプ体験談】
Q産褥ヘルプに行って、何か変化しましたか?

避妊にマジメになりました。産褥ヘルプで、子育ての重みを知りました。子育てには周囲の協力、特に夫の協力が不可欠です。協力とは、話し合いの連続です。だから「避妊について恥ずかしくて話し合えない」というマインドの延長で妊娠し出産し子育てがスタートしたら、「子育てについて話し合えない」「育てられない、育てるのがつらい」という状況になりえます。いつか子育てが始まってからマインドをリセットするよりは今から「避妊について恥ずかしくて話し合えない」というマインドをリセットしよう、と変化しました。

これを読んで、未婚の女性こそ産褥ヘルプを経験すべきだと感じました。
高校生、大学生の研修などでもいいと思います。男女問わず自分が父親母親になる前に産褥ヘルプを経験することで出産するとどういうことが必要なんだ、夫婦の形は人それぞれだけどこういうことが起こっていくんだ、ということがわかる。避妊や妊娠についてもっとマジメに考える機会が増えることで望まない妊娠が減ったり、虐待や育児放棄など社会問題の解決にもつながっていくと思う。そういう社会の仕組みを作っていけば実際に出産した時も産褥ヘルプを受けやすい環境にもつながってくるのではないかなぁ。


産後って家族がどこに住んでるかとか、何回目の出産かによっても状況が違ったり、本当に人それぞれで同じ環境、状況なんてほとんどないけど1人や夫婦2人で乗り切るって本当に大変ってことは確実に共通している。
産後の人との繋がりって生命線だから産褥ヘルプが当たり前の世の中になるといいなぁと思います。
そして産褥期が明けたらちゃんとリハビリができる。産後女性が気兼ねなく産後ケアを受けられる仕組みができたら社会問題の解決に繋がっていくはず!



【私が開催する産後ケア体験会のお知らせ】

10月(船橋ららぽーとTOKYOBAY)
11月(サロンシンデレラ船橋)に開催予定です。

お近くの方、近くに産後の女性がいる方、是非シェアしていただけたら嬉しいです!

お申し込み詳細は→コチラ!


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