予防接種の待ち時間
なう。
立ち会いは一人までなので、私は病院外のベンチで座っている最中にこれを書いている。
娘は4ヶ月を越えて、3回目の予防接種にやってきた。
前回はたしか5種類くらい飲んだり打ったり(ヤバそうな響き)して、山場はこえたらしい。
毎回打ったとこには通称がんばったねシールが貼られ、娘はそれを誇らしげにグリコポーズを掲げる。
私は注射が嫌いだ。心底嫌いだ。
高校三年生、大学受験を控えて今年くらいは、と打ったインフルエンザの予防接種を受けてから自分では積極的に受けに行ったことはない。
ちなみにその年インフルエンザにかかった。
なので何も知らず連れて行かれ、唐突に注射を打たれ、ぴえんと帰ってくる娘のことを心底誇らしく思う。
さて、中から泣き声が聞こえる。
がんばれがんばれ、と思いつつこの文章を打っている。
健康であること。
なんて素晴らしいことなのだろうか。
インフルエンザにかかったものの、受験期を越えていた私はかろうじて助かった。
大学進学で上京する前に母の友人からこんな言葉をかけられた。
『何事も体が資本だからね』
ほんま、それ。
社会人になってからも、時たまその言葉が頭のなかをリフレインするし、なんなら妻にもうるさいくらい言ってる気がする。
体が資本。健康であってこそ。
娘が、帰ってきた。
ちょっとまだ泣いている。
よく頑張った、おかえり。
いっぱい甘やかそうじゃないか。
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