同人誌をはじめた2024

今年から急に小説同人誌を作り始め、合計7冊の本を出しイベントに出たので備忘録。

⚠直接的な表紙は少ないですが、BL二次創作R18本の書影が出ます。

【環境を揃える】

iPadmini・Apple Pencil

「縦式」というアプリを使いたかったのだが、Android端末しか所持していなかった為思い切って購入。
結果持ち運びも推敲も便利で買ってよかった。
特にminiにしたことで、文庫や新書を原寸大で表示した時装丁のイメージがしやすくて助かった。

MOBO Keyboard2

https://amzn.asia/d/d9P34B7

3冊目までの相棒、現在外出用。
観音開きタイプの折りたたみキーボードで、スペースキーとエンターキーがパソコンと同じ配置なのがいい。畳むと文庫本サイズになる。タイプ音がかろやか。

Logicool POP KEYS

4冊目から自宅ではこちらを使用。どデカいがタイプ音がかなりカコカコカコ……と小気味よく、書いてるぞ~~という気分になってうれしい。沈み込みがmoboより深いので、ややミスタイプが減った。
売りの絵文字キーを濁点や❤に置き換えるつもりだったのだが、iPadは未対応だった。やり方をご存知の方がいらっしゃいましたらご教示ください。

官能小説用語表現辞典

濡れ場の表現や語彙力に行き詰まり購入。かなり便利だった。ずっとちんちんを同じ形容してしまう……などをサクッと用例付きで解決可能。ありがとうございました。同じ作者で「官能小説の奥義」という本も出ているのだが、そちらは更に解説が追加されたタイプ。

【装丁まとめ】

一冊目

書影を撮影しておく概念もなかった為、今雑に撮った

初版印刷所:STARBOOKS様
表紙:新・星物語_マーガレット_180K マットPP
本文用紙:淡クリームキンマリ_62K
遊び紙:前・ミランダ_あい_100K
             後・モフル_シトロン_60K

ほぼ初めて作った本。pixivの再録集に加筆修正➕書き下ろし1本、という形で刷った。思ったより本だ……と思ったのを覚えている。
夜明けの腐女子なので、前の遊び紙を夜、後ろの遊び紙を朝日として作ってみた。
何度か読み返すと表紙のPPに折れ目が入るんだなぁ、などという当たり前のことを初めて知る。

二冊目

好きな人に表紙を描いてもらえた。書影も撮った。
カバー下の飾り枠の位置を大幅にしくじる。

初版印刷所:プリントオン様
カバー:おとぎのくに110kg こいするせかい マットPP
箔押し:アバロン透明
表紙:マーメイドスノーホワイト153kg
本文用紙:コミック紙クリーム
遊び紙:ミランダ しんく
 
人のツイートから勝手に妄想を拡げて作った本。表紙をツイート元の方に描いて頂けることになった為、張り切って仕様を盛った。
アバロン透明の箔は文字だけに押すには少し向いていなかったようで、貝殻のような独特の柄が出る個体と出ない個体でバラツキが出てしまった。
おとぎのくにという紙は本当に素晴らしく、元のイラストの段階から立ち上っていた夢見るような朝でも夜でもない空気をロマンチックにしてくれた。
白押さえデータを自分で作るのは大変だった!!
表紙を誰かに描いて頂く場合、どういうお願いをしたらいいのかはやってみないと分からなかった。

3冊目

突然作った準備号。
イラストも描いてみた。

初版印刷所:ちょ古っ都製本工房様
表紙:両更クラフト紙 129.5kg
本文用紙:ラフクリーム琥珀 71.5kg
遊び紙:トレぺ(桃)

二冊目の原稿中、推しが急逝。どうしようも無い気持ちを昇華すべく突発的に出した転生いちゃラブ本。ムチャクチャな心境でやっつけで出したわりには味わい深い装丁。沢山読んでくれた方からは「表紙がへろへろになってしまった」との声を頂いた。ありがたい。クラフト紙にPP、できるようにならないかな~

4冊目

デザイン系表紙にチャレンジ
圧巻の小口染め

初版印刷所:STARBOOKS様
表紙:ファンタス_ピンク_200K グロスPP
本文用紙:淡クリームキンマリ_70K
遊び紙:グッピーラップ_ピンク_75.5
小口染め蛍光ピンク

ふたけっとにて初のオフライン頒布。好きな人のスペースに委託させて頂くため、よそ行きのオシャレする気持ちでデザインした。この本からSKIMAで依頼したサークルロゴを使用し始め、なんだか締まって見える。エロ本なのに。
表4のQRコードは本文内容に合わせて上がふたなり、下が百合のWikipediaに飛ぶ。

5冊目

3冊目の完全版の為、より高級なノート風に

初版印刷所:プリントオン様
表紙:ファーストヴィンテージ スカーレット172kg
本文用紙:淡クリームキンマリ72.5kg
スピン(サテン レッド)

自立する本。スピン付きの本を人生一度は作ってみたかった為、つけてみた。日記帳のような風合いになってとても良い。はじめてのサークル参加で在庫を積み上げてみたところ、飛び出たスピンがくすぐったいという事故が発生した。つい商業上製本についているやわらかなスピンを想像してしまっていたが、思ったより固かった。使い込んでいくとやわらかくなるのかもしれない。

6冊目

https://x.com/ruiruishishi/status/1855282067485163669?t=Qa9Hghz6FzWEGTKe0Rvj6Q&s=09

⬆のリンクは動画です。
初版印刷所:プリンパ様
表紙:ディープマット インディゴ 180kg
表紙印刷:シルバー一色刷り
本文用紙:Mag プレーン 73kg

2冊目の続編。表から読むとハッピーエンド、裏からひっくり返して読むとバッドエンドになるという仕様。どちらの話も正史にしたくなくどちらの可能性も残したかった為このような形になったが、この仕様がおもしろいとジャンル外から買いに来て下さる方がいらした。面白いことはいろいろやってみるものだ。

7冊目

ラフマットが非常に良い。

初版印刷所:ねこのしっぽ様
表紙:ホワイトポスト PPラフマット
本文用紙:ラフクリーム

パッと見マットPPに見えて、触るとザラついているというラフマットを使ってみたかったが為に生まれた本。余談だが印刷所の方のご対応が今まででいちばんやさしく、モアレとはなんぞや、どうしたら直るかまでお電話口でご教示いただけた。絵描きではなく印刷にも精通していない者にはありがたい……

【はじめてのサークル参加】

12/1のDOZEN ROSE FES 2024にて、はじめてのサークル参加を達成。

事前準備

まず事務手続きの多さに焦った。
申し込み、サークルカット作成、搬入物の手続き、お品書きの作成、SNSでの情報発信などなど。
手を動かして何かを作るのは大好きだが、事務手続きが本当に苦手なので、みんなこんなことしてイベントに出ているのかと圧倒される気持ちになった。
特にイベント直前にXの仕様変更でそれぞれのメインSNSが分散した為、情報収集・発信に何かと手間取った。

なんとかこなしていけたのは、同じイベントに申し込む人達が○○した!○○しなきゃ!とツイートしてくれていたのがリマインドになったからだと思う。

設営

初めてにしては気合い入れすぎたかも。

とにかく不安だった為、ありとあらゆるインターネットの知識を読み漁った結果気合いを入れすぎてしまった。しかし買い子の方や合体スペースにしてくれた方などの好きな人達に褒めてもらい、やや調子に乗る。

見本誌陳列はハゴロモさんのスマート本棚

⬆を使用。何度か組み立て練習したものの、当日パニックになってやや手間取った。少し難しい。

スマート本棚の裏側スペースにそとレジhttps://amzn.asia/d/aEOSD55

⬆を配置して(とてもピッタリはまった!)金銭の保管、お品書きのサインホルダーの裏にiPadを置き「即売レジ」というアプリで金額計算を行った。

買う側の視点ばかり考えていた為、当日になって在庫や頂いた差し入れを置く場所を考えていないことに気づきかなり困った。イメトレはもう少しすべきだったと思う。

また、この本とこの本を~と指定して頂く際にお品書きを指せばよいのか見本誌を指せばよいよか迷わせてしまった所も反省点。
新刊と既刊も分かりやすく区別できていたら良かったなと思う。

頂いた差し入れの小規模な山が崩落してしまったり、机下の無理やり押し込めた荷物が通路側に爆発したりと何かとトラブルを起こしてしまったが、その度にいろいろな人がやさしく助けてくれた。久々にリアルな人の温かさに触れることができて、オフラインイベントに出てみて良かったと思える瞬間だった。

総括

やることが……やることが多い!!!

ネットに文字の羅列を放流しているだけでは分からなかった、本を出すということに纏わるたくさんの作業を知ることが出来た。今までよりもっと感謝して同人誌を読めるようになったし、通販の有り難さも身に染みて感じた。
今は少し燃え尽きた感もあるが、大変だったと同時に楽しかった!という気持ちもちゃんとあるので、来年もこの楽しい狂った趣味である同人誌制作を続けて行けたら嬉しいなと思う。

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