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G9ProIIを借りたのでE-M5 Mark IIIと撮り比べた

・マイクロフォーサーズは白飛びに弱い


 E-M5 Mark IIIを購入し、ソニーのEマウントからマイクロフォーサーズ(以下、MFT)へ移行し約2年が経った。
ここ数年、昼間での撮影がメインになったのでフルサイズまでは要らないだろうとの判断で移行したが、MFTの弱点であるダイナミックレンジの狭さが気になるようになってしまった。一言で表すなら白飛びが気になる。
よく言われている暗所性能の弱さは明るいレンズを使えば気にならないレベルだったが、ダイナミックレンジだけはどうにもならなかった。
そこにPanasonicからG9ProII発売の情報が入る。MFT史上初の2521万画素、その他諸々の新機能を詰め込んだフラッグシップモデルだ。
おいそれと買える値段ではないため静観していたところにLUMIX TOKYOが期間限定で3日間1000円という破格のレンタルサービス(期間限定)を行っていたため、すぐさま飛びついた。


・G9ProIIが到着

届いてからあれこれ扱ってみると、フルサイズと同じ筐体を使用しているだけあってMFT機とは思えない重量がある。スペック上ではかつて使用していたα7IIより僅かに軽い程度。

ボディ単体のレンタルであったため、レンズは別途レンティオという所からレンタルした。手持ちのレンズはいくつかあるが、所有しているレンズと同じ物を揃えて撮り比べをしたいと思い立ったためだ。選んだレンズはLUMIX G 14mm/F2.5 II ASPHで、フルサイズ換算だと28mmの画角になる。E-M5 Mark IIIとG9ProIIの2台を首から下げて、それぞれで同じ写真を撮ってみる事にした。

また、G9ProIIだけの魅力的な機能が色々あったが、ここでは純粋に比較のみを論じているため割愛する。詳しく知りたい方は、世に出ているレビュー記事を参照していただきたい。


・前提条件

カメラ側の設定が同じでないと比較にならないため、絞り優先モードにてF2.5、ISO200の固定値とした。自ずとシャッタースピードは同じになるはずである。ホワイトバランスはオート、その他の設定は全てデフォルト値とした。


・日中での撮影

上がE-M5 Mark III、下がG9ProIIである。以下、全て同じ並びとする。

まず1枚目。逆光による黒潰れが改善されている。


2枚目。E-M5 Mark IIIの方は白寄りの色味に対し、G9ProIIでは黒寄りの味付け、さらにコントラストも増しているように見える。



3枚目。空の白飛びが僅かだが改善されている。



4枚目。奥に見えるビルを拡大した。G9ProIIの方がクッキリと見える。


・夜間の撮影

1枚目。昼間と同じでE-M5 Mark IIIは白寄り、G9ProIIは黒寄りの引き締まった色味をしている。

2枚目。こちらも同様に白寄りと黒寄り。


高感度も試してみる。この3枚目のみISO6400で撮影した。ノイズの出方はさほど差は無いように見える。



・おまけ G9ProII単体での撮影(比較無し)

手持ちにある他のレンズも使っておきたかったので、Panasonic LEICA DG SUMMILUX 25mm F1.4 ASPH.を取り付けて撮影した。
カメラ側の設定はF1.4、ISO200で固定とした。


・結論

 E-M5 Mark IIIと比較してみると、G9ProIIはとにかく白飛びを抑えようとする絵作りをしている事が見て取れた。白飛びに悩んでいたためこれは有り難い点である。また、コントラスト高めなメリハリの付いた絵になる傾向が高かった。しかしシャドウ側のダイナミックレンジを犠牲にしてハイライト側の階調をより豊かにしているとも見て取れた。E-M5 Mark IIIの方で撮った際に、黒に近いグレーのような階調の部分があったとする。これをG9ProIIで撮ると真っ黒に写るのだ。
 とはいえ、G9ProIIの方が概ねダイナミックレンジが広いように感じた。
色味やコントラストについては、あくまで撮って出しの比較なので、RAW現像でどうにでもなる部分ではある、という点はご留意願いたい。


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