るいこ、家を買う。
このたび、初めて家を買いました!イエーイ!!
「なんで買うことにしたんですか?」「決め手は何でしたか?」「参考にしたものありますか?」などなど、いくつか質問をいただいたので、めちゃくちゃ長いですがどんな経緯で家を買ったのかダラダラ書いていくよっ!
ヒュウィゴー!!
家を買うことにした理由
初っ端から誰の参考にもならないと思うのですが、家購入を決めた理由を少し書きます。家の話だけ読みたい人は飛ばしてね。
最大の理由はコロナです。
元々、私も夫も家を買う気はありませんでした。結婚する前から「海外にいつか住みたい」「日本にいたとしても転々としたい」みたいな浮ついた気持ちがあったので、定住することを望んでいなかったからです。
そして第一子を妊娠するまではオーストラリアにいて、出産後はイギリスへ行く予定でビザを取っていました。が!コロナで一旦断念することに…悲しい…。海外移住は、夫も私もIT関係の自営業をしておりどの国でも勝手にそこそこ働けることから持ち上がった話です。所謂駐在の様に会社から内示が出てというわけではないので、行くのも自由・行かないも自由でした。
イギリスでは早々にコロナの影響でアジア人差別が起こったりで日本からの移民に優しい感じではないだろうなと思い、中止することに。インターナショナル保育園系は機能していないはずなので第一子が宙ぶらりんになりますしそもそも職があるかどうかという話で…リスクが高すぎるかなあとの判断です。
それでしばらく日本から出られないなら、賃貸暮らしよりも家を買った方が安上がりだという計算をして購入を決めた形です。プラス、これまたコロナの影響で完全在宅になり、第一子と一緒の空間で仕事をするには限界のため書斎のある家に引っ越す必要も出てきました。ちょうど家族計画的にも第二子を作ろうとしていたところだったので(8月頭出産予定)、子供エリアの狭さも限界です。あとちょうど今住んでるとこ更新だし!もう引っ越しちゃおうぜ!!
そんな経緯で家購入を決意しました。これが2020年11月頭くらいです。
5〜10年後に売る前提
最も重要な前提が「売る」ってことでした。5年から10年の間に売るつもりなので、一生住むつもりの人とはたぶん全く違う家の探し方になるかと思います。半住半投と言われる、自分にとっての住みやすい家を買いたい気持ち半分・投資的な意味合いで資産になる家を買いたい気持ち半分、の買い方です。
そのため、戸建ては候補から外れマンション一択になります。そして安く買って高く売れる可能性が高いのは新築よりも中古の方が多いだろうということから、中古を検討しました。
資産性の高いマンションの条件はいろいろありますが、まずは立地です。人気のエリアであり、駅近であり、スーパーや公園などが近ければなお良いです。売る予定のない場合は「過疎エリアだけど実家が近いし地元だから住みたい」とか「完全在宅だから通勤もないし駅から遠くて構わない」とかの理由で場所を選ぶことも可能なので、ここが半住半投との違いですね。自分が必要かどうかではなく一般的に必要とされているかどうかを重視します。
次いで築浅であることも大事です。今の段階で「古くはない」くらいの年数では5〜10年後に売りにくいので浅ければ浅いほど良いですね。
とまあ、ざっくりこんな感じの価値観で探していきました。
住みたいエリアを決める
前述した立地の話ですが、家を買うぞ!となった時に一番迷うのがここだと思うんですよね。
結論から言うと、私たちの場合は住みたいエリアが既に決まっており、最寄り駅も3駅2路線まで絞れている状況からスタートしました。結局家探しは1ヶ月ちょっとで終了したんですが、エリア決定済みだったことがスピード感の要因だと思います。
今の仕事や趣味の兼ね合いで「ここしかない」と夫婦の間でガッチリ決まってるエリアがあったわけですが、もし次家を買うならまた状況が変わっているのでエリア調査はめちゃくちゃ重要だなと思っています。数ヶ月はかかると思う。
見るべきポイントはこれまた半住半投で自分が住みたいかどうかと一般的に住みたいかどうかなんだけど、これってすごくフワフワした項目になりがちなんですよね。どっちも。それをできる限り明文化したり数字化したり優先順位をつけたりすると「ここしかないな」っていうエリアが見えてくるのかなと思いました。
まず、結構「どんなところに住みたいか」がフワフワしてること多いと思うんですよ。家を選ぶ時にどこを重視するかって「他人はそこまで重視してないけど私は重視すること」という他人との差別化が必要ですから、一般論を理解した上で自分の価値観を客観視できないと難しいんですよね。都心で便利で静かで綺麗で安いところがいいー!じゃいつまでたっても選べないので、「私は都心から離れてても子育てしやすいエリアがいいな、できれば小学校受験が可能な学区で」とか具体的かつ明文化できると良いと思います。
次に資産性ですが、これも自分でビシバシ判断できると強い。簡単なのはターミナル駅への近さや乗り換えの少なさ・路線の多さ・止まる電車の種類の多さ・治安などなどですよね。この辺は賃貸と同じです。その上で購入となると、地盤がしっかりしているか・開発の有無や資本の有無・歴史と文化があるか・既に所得の高い層が住んでいるか・老若男女が住めるか住んでいるか・住宅エリアと商業エリアのバランスが良いか、などを見ていく必要があるのかなと思います。(後述しますが受け売りです)
これらを自分の中で順位付けできるくらい判断できるといいかなと思いますね。例えば「歴史と文化があるか」って、街が生きてるか・愛されてるか・伸びるか、の判断のためなので「歴史的人物の旧家があります!」とかでは弱いのかなと。外国人観光客が来るような日本文化を代表する駅だったり、大きい有名大学や文化施設があるとか、昔からずっと変わらず拡大し続けている商店街だとかは強いと思いますね。
資産性は雑誌でランキングになってたりしますが参考程度にしかならないと思います。「一番人気となってる駅の隣だったから買ったけどそこは資産性低い」とか「そもそも家族構成や求める広さが合わない」とかいろいろありますし...一般論を知るにはいいと思いますけどね。あとネットで検索しても大体いいところしか書いてなかったり、最後不動産会社へのアフィリンクが貼ってある系のサイトも多いですから信憑性は低いです。結局自分で調べないと優先順位ってつけられないんだなという学びがありました。
そして、エリアに関しては調べることも大切ですが実際に行ってみて感じることもたくさんあります。目星をつけたら行ってみることが凄く重要だなと思いました。できれば家探しのつもりじゃなく、ただブラブラしたり遊んだりすると尚良いかと。私も家を探すことになってから、どの駅に行っても夫と「ここは若者多いねなんでだろう」とか「高いビル少ないけど低層エリアなのかな」とか言いながら街を見るようになりました。
安く買って高く売るには
私たちが重要視したのはここです。安く買って高く売れるかどうか。
まあ、売買によってガッポリ儲けられると夢見ているわけではなく、「同程度の賃貸に住んでいた場合の想定金額よりも安く済むといいな」くらいのレベルです。引っ越し費用などの諸経費も含めて綿密に計算した結果「売る時にこの金額で売れればトントンだろうしこの金額は今の見込みで余裕」みたいなラインを明確に数字で出すという作業をしました。夫が。
例えば「この物件、他のより安い!買いだ!」と思っても安い理由があることがほとんどです。川が近くてハザードエリアに入ってるし1階だし大通り沿いだし…とか。
その条件を確認したら、同じくらいハザードに浸かってる同程度の家や1階の家、大通り沿いの家の金額を調べることで「同程度の家の金額は5,000万円だけどこの家は4,500万。ハザード入ることによって-200万、1階なら-100万、大通り沿いなら-300万だから4,400万の値付けが妥当だな、ちょっと高いな」と計算できるわけですね。(ざっくりで例えばです)
全ての条件を金額に当てはめて考えることで「割安か」を判断するわけです。これはとことん物件情報を見るしかない!全ての中古情報がインターネットで閲覧できますし賃貸情報もその駅の同程度の部屋は全部見るくらいの気持ちで確認すると相場って見えてくるらしいです。
中古物件は売主さんの気持ちも入ってきますから、早く売りたい事情があったり、資産性に関わらない安くする理由があって割安になったりもします。(隣のマンションが安く、それは設備不良や施工会社の要因だからエリアは関係ないのに釣られてこちらも安くなってるとか)
逆に割高の物件だってたくさんあります。新築は多いように感じますね。土地を買う経緯なんかで高くついてしまったとかが調べられると「おーだから割高なのかおかしいと思ったぜ」とかわかって結構面白いです。中古でも、例えば特殊な間取りで小さい部屋数が多かったりすると好みがあるので、売る時に評価されにくいという欠点があったりします。広さ的には相場でも売り手が付きにくいことを考えると割高になってる、とかですね。
そんなこんなで、とにかく割安の物件を重視して探しました。割高か割安かって一発でシミュレーション出せるサイトもありますけど、自分でその計算が出来た方が「なぜ割安か」がわかっていいと思います。
その上で、同程度の物件かつ10年後の築年数で売ってる物件を見ていき、「10年後売るならこれくらいの価格で売れるだろう」と予想していくわけです。中古物件の売買履歴もネットで確認できますから、その物件が新築のときいくらで次にいくらで売れて....という経緯を見つつ「5年経って1度売りに出してるときはこれくらいの値段で売れたんだなあ」とかわかります。これからの10年がどうなるかわからないので、例えば大きな開発が控えている場合は開発前後の地価の変動を別のエリアで予測する必要があるかと思います。
そして、今買うときの金額と10年後の金額の差額と、諸々の費用を足し、賃貸で同程度の家を借りていた場合の金額と見合うかどうか?をチェックしていくわけです。たぶん。
私たちなりのこだわり
次に、資産性ではなく私たち家族の個人的な好みと照らし合わせて考えました。100%投資用で買うわけではなく自分たちが住むわけですから、住みよいかどうかも重要なポイントです。これはエリアの話と同じく、実際に内見に足を運んでみての話ですね。
夫の重要視するところは「防音」でした。同棲する賃貸を探した時からずっとなんですが、ほんとう~~~~にウザいくらい防音をチェックします!車の音がうるさい大通り沿いはもちろんNGですし、救急車がよく通る道かどうかや、二重床二重天井(賛否両論ありますが)、床の材質、壁の厚さをコンクリート何cm入れてるか聞いて、ドアを閉めてみたり開けてみたり、壁や床を叩いてみたり、最終的には音を計測できるアプリで各部屋の音チェックを明確に数値化し判断してました。
私の重要視するところは「広く見えるか」と「綺麗さ」だったかなと思います。
「広く見えるか」は実際の広さではなく間取りや天井の高さ、窓の取り方、日の入り方、下がり天井の有無なんかで「平米数にしては広く見えるな~」みたいな感覚を重視してるってことです。お得感があるから好き。
綺麗さについては女子か!って感じですが、女子です!!部屋自体の綺麗さはまあ築年数に比例すると思いますしリフォームすればいい話なのであまり気にしてないんですが、マンション自体の綺麗さは重視しました。マンション前の道が舗装されてるか、ガードレールがあるか、エントランスが暗くないか(節電だと思いますが立派なエントランスなのにめちゃくちゃ暗いとかよくありました)、植物が多いか、とかですね。
これって管理費や修繕積立金との兼ね合いなので難しいところだとは思うんですが、豪華絢爛なエントランスや盛りだくさんな共有スペースが欲しいというわけではなく質素でも手入れされてるかどうかとか、それでいて理事会の仕事(マンション住民が持ち回りでするやつ)が大変じゃない方がいいなとか…そういったところを見た気がします。
あとは、私の個人的な好みで「商業エリアと住宅エリアの間」がいいなと思ってます。乱暴に括ると資産性では商業エリア、住みよいかどうかは住宅エリア、って感じだと思うのでまさに半々な場所を選びました。このへんはマジで好みだと思います。
あとあと、夫は毎度キッチン見る時に私に「見な~」って言ってくるんですがキッチンにはあまりこだわりがなくてですね…食洗機やディスポーザーの有無とか換気扇のタイプとかゴミ捨て24時間とか、所謂主婦が気にしそうなところってあんまり重要視してないなーと気付かされました。今が大した賃貸に住んでいないので広くて新しめの家ならなんだって大満足かなと思ってます。
近隣住民の雰囲気
これは全く重要視しているわけではなく、心のすみっこで思ってることをちょっと書きます。私的にはマンションに住んでいる他の住民と雰囲気が合うといいなあと思うんですよ。雰囲気って言い方は違うかもしれませんが...。
例えば私たちと同じ子育て世帯が多いといいなあと思います。たまに、単身向けのマンションだけど最上階だけ家族向けの広さの物件とかあるんですよね。そういうところって物件紹介に出てる間取りが良くても、子供がうるさくないかとか、より気になるかなーと思ったり。あとすっっごく無理した金額で、タワマンの1階のそこだけ小さい部屋でギリギリいけましたみたいな物件を買うと、他の住民はセレブばかりで価値観が合わないのかなとか。
別に合わなくても生活に支障はないですが、子供と同じ幼稚園の子がいたりしたら自然と仲良くなると思いますし...共有部がある以上ご近所付き合いもゼロではないのかなと思うので、あまりに自分と違いすぎるマンションはやめときたい気持ちがあります。新しいマンションほど1階エントランスに共有スペースがあり、雑談ルームや憩いの広場みたいなものが設けられてたりするんですよね。前述した管理費の問題もありますけど、個人的には「ここでママ友コミュニティがガッツリ形成されてたらどうしよう...」とか思ったりします。避けたいというほどではなく、まあ気が合うといいなーという程度の気持ちですが少しこういったことも考えてました。
参考にしたもの
書きたい事はこのくらいなんですが、家探しをする上で参考にしたものをご紹介します。
・Jeremyさんのインスタグラム
私はJeremyさん(@jeremytsa)という方とその界隈のインスタグラムをいくつかチェックしてました。本当に面白いのでおすすめです!不動産についての考え方や家選びで重要視することをストーリーで書いてくれています。ハイライトにまとめてくれているのでそれも何度も見ました。私が言ってることは大体この方の受け売りです...
・漫画「正直不動産」
半分勉強、半分エンタメの漫画です。家を買いたいお客さんと不動産業者の情報格差にスポットを当てて、不動産業界の闇に切り込む漫画。こんな法律があるんだなあとか、ここを不動産業者は見てるんだなあとかわかって面白いです。近々で家を買う予定がない方もさらっと読んで楽しめると思います。
・夫がチェックしてたもの
これは私が見ていたわけじゃないので良かったよとか全然言えないんですが、夫がチェックしていたものを列挙します...雑に...。このあたりをどう見た方がいいかってのは家購入でググると出てくると思います。
・本(多ければ多いほど良い)
・マンションマニアさんのブログ
・路線価図
・ハザードマップ
・不動産ジャパン
・レインズ
・スーモやアットホーム
・都市圏活断層図
・鉄道延伸計画
・フラッドマップ
・土地条件図
・国土交通省地価の推移
・アーバンネット価格動向調査
・大島てる(事故物件調査)
終わりに
こんな感じの考えで家を買いましたよーという記事でした!身バレ防止のため細かいことは書いていません...もし質問などあればDMでいただけると嬉しいです!
スケジュール感なんかも書きたかったんですが、なんせ1ヶ月くらいだったので語るほどのものがないんですよね...。家を買うと決まってから毎週末内見に行き、多い時は1日3件以上見て、1件はいいなと思ったんですが他の人に決まってしまったり、中古重視と言いつつ新築も見たり、毎晩家の話をしてくる夫にノイローゼになりそうだとキレたり、全然本を読もうとしない私にキレられたりしてました。今は家具家電や引っ越し代について考えて四苦八苦しております。
総じて、いい体験になりました。知識量もめちゃくちゃ増えましたし単純に面白いです。割安を探したという話を書きましたが、正直私と夫の間では少し損をしても勉強代と思う空気になってます。売ってまた買おうと思ってるところもありますし、将来的に余裕があれば投資目的で買いたいなとも思っているので今回失敗しても次に活きればいいかなという感じですね。そう思えるくらいにはすごく楽しい体験でした!
終わります!!