ブロール・ヒスブロ視点で見るイニストラード真夜中の狩り:後編
皆さんこんにちは。バーチャルプレインズウォーカーの重寝 累花です。
イニストラード真夜中の狩り(以下MID)のリリースが近づいてきました。
スタンダードのローテーションでブロール環境も一新され、去っていったカードたちもヒスブロ常設により元気な姿を拝めるでしょう。
後編ではイニストラード真夜中の狩り(以下:MID)で登場する統率者や、新規注目カードに触れていこうと思います。
MIDで加わる統率者たち
MIDでは20枚の新統率者が参戦します。
※裏面は入りきらないため割愛しました
プレインズウォーカーはレン、テフェリー、アーリンの3枚です。
2色統率者は各組合せ揃っていますが、単色は赤単色が不在、黒がやや多めです。
また、《堕落した司教、ジェレン》、《屍術の俊英、ルーデヴィック》、《群れの希望、アーリン》、《不吉な首領、トヴォラー》の4枚は変身カードとなっています。いずれも、裏面による固有色の追加はありません。
どれも面白い能力を持っていますが、私の注目カードは《群れの希望、アーリン》です。
2ターン目のマナ加速から3ターン目に着地してマイナス能力から入れば、一気に盤面を固められます。相手の動きが止まった瞬間裏面に化けますし、表面のプラス能力が夜化を助けてくれるのも嬉しい所です。
また、統率者というよりはメインデッキに採用したいのは《バイパーの牙、サリス》でしょうか。
アンタップ時限定ではありますが周囲に呪禁を付与する能力の厄介さは、既に《豊潤の声、シャライ》が証明したところだと思います。
接死の付与もトランプル持ちや先制攻撃持ちなどとも好相性ですね。
既に話題となっている《日没を遅らせる者、テフェリー》と、《石成エンジン》とのコンボも見逃せません。《石成エンジン》は伝説のアーティファクトという探しやすい特性を持っているため、テフェリーを統率者に据えればパーツ自体は揃えやすいでしょう。
それなりのマナを要求することを考えると、4cオムナスやチュレインなどのサブプランとしての採用でも十分力を発揮できると思います。
白の注目カード
《蝋燭罠》
期待の《平和の心》系オーラの新顔。
防衛を持ち(攻撃できなくなる)、ブロッカーとしても受け止める以上の役割を果たせなくなります。
能力を失うわけでは無く、ブロックにも参加して死亡を図ることもできるので統率者封じとしては不確実ですが、1マナという軽さがとにかく魅力的。
ずっしりコントロールに、システムクリーチャーやPWで戦うミッドレンジに、エンチャントレスにお呼びのかかる1枚になりそうです。
《聖戦士の奇襲兵》
今回のぶっ飛びコモン。
おなじく瞬速3/1の《黒槍の模範》はレアだし、解呪内蔵の《打ち壊すブロントドン》はアンコモンなんですけど!?
2/3/1瞬速クロックの時点で及第点であり、《解呪》モードも軽く使えるので優秀です。人間なのも加点対象ですね。
ブロール・ヒスブロはBO1であり、かつヘンテコ置物が跋扈する環境です。
いざとなったら置物割れる、というカードはとても便利なので選択肢に入るデッキにならすんなり入るでしょう。
《静寂の呪い》
※禁止されたらごめんね
カード名選ぶシリーズ。統率者を指定できれば、《精鋭呪文縛り》ぐらいのテンポロスを与えられます。ドローがmayなのもgood。
青の注目カード
《移植された自我》
新しいコンマジ系オーラ。生け贄を要求するとはいえ4マナで対象に制限なく、かつ強化して奪うのは破格のスペック。
2ターン目マナクリ、3ターン目これで統率者を奪われようものなら目も当てられない事態必死。
生け贄を要求するオーラという性質上、バウンスでも多少刺さるのが救いでしょうか。
《ヘドロの怪物》
クリーチャーにスライムを被せ、2/2バニラに変えてしまうホラー。
統率者や厄介なクリーチャーを無力化し、殴りに行くこともできる強力な生物。2/2が2体では落とせないのがニクいですね。
ホラーである統率者(というかホラーであるクリーチャー)はそう多くないですが、《巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス》や、《無情な行動》のカウンター取り除きモードなどで思いもよらぬ事故が発生することもあるのでテキストはよく読んだ方が良さそうです。
黒の注目カード
《血統の選別》
《四肢切断》というか《オヴ・ニクシリスの残虐》というかの-5/-5修正に、トークン潰しモード付き。
ややシンボルも重めで、単体除去としては並ですが《死者の原野》をはじめとしたトークン戦術をついでに対策できるのは優秀です。全体除去の採用数に悩むブロール・ヒスブロだからこそ採用を検討したいカードです。
《食肉鉤虐殺事件》
MID声に出したいカードランキング第一位。
(B)(B)を火種に、-X/-X修正をしつつライフを得たり失わせたりします。
自分のクリーチャー(ゾンビとか、腐乱ゾンビとか、原野から出たゾンビとか)を吹き飛ばしてゲームを終わらせたり、単純にライフゲインつき除去としても優秀です。X=3で全滅させられれば大よそ《燻蒸》相当。
エンチャントとして場に残るため、残っていても脅威ですし回収手段があればさらに脅威となります。
《冒涜されたもの、ヤロク》から撃つと超効率になったりします(ヤロクごと落とす可能性もありますが)
赤の注目カード
《献身的な精霊術士》
赤い《古術師》。《稲妻》でも《対抗呪文》でも《時間のねじれ》でもなんでもござれ。
《表現の反復》や《墓入りの妨害》なども雑にアドを稼ぎます。
《偏執的な天文学者》
早いターンに置けた場合限定ですが、ハイランダーにおいて回答に辿り着く可能性を上げられる能力は貴重です。
実際どこまで強いかは分かりませんが、期待はしても良さそうなスペック。
緑の注目カード
《秋の占い師》
トップの土地を置くだけなら追加のプレイ権も得られる《ムル・ダヤの巫女》、クリーチャーを唱えるだけなら部族限定ですが《領界渡り》、4マナですが好きな色で払えるようになる《生類の侍臣》などもいます。
しかし集会達成が条件とはいえ、両方一気に行えるのはかなりのスーパースペックだと思います。《迷える探求者、梓》などとは相性バツグンです。
《トヴォラーの猟匠》/《トヴォラーの群れ率い》
様々なカードが入るブロール・ヒスブロだからこそ、単純なパワーカードがゲームを傾ける可能性が有ります。これはその類です。
夜であれば黒タイタンこと《墓所のタイタン》同然の制圧力を発揮し、そうでなくとも6マナ10点クロック相当です。非常に硬い。
無色の注目カード
《月銀の鍵》
分割可能な3マナでの基本土地、またはマナファクトサーチ。
《アシュノッドの供儀台》などこそありませんが、《モックス・アンバー》や《ニクスの睡蓮》、《金粉の睡蓮》、《彩色の宇宙儀》を持ってきたいデッキにとっては朗報でしょう。
2~3マナのマナファクト自体はそれなりにある環境ですし、そういうものを持ってくる予定が無ければ採用しないこともままありそうです。
注目の多色カード
《天使火の覚醒》
ウィノータやタージクから急に飛んできてブチギレる枠。
追加コンバットよりマシぐらいですがエゲつないので、心の隅には止めておきましょう。
《カエル声の写し身》
かわいい。以上。
というのはもちろん冗談です。
自分のシステムクリーチャーを増やすのは勿論、相手のクリーチャーもコピーできるので見た目以上に範囲の広い1枚。
相手が全くノンクリーチャーデッキでもなければいつでも仕事はありそうですが、できれば自分のクリーチャーに打つ前提で採用したいですね。
以上で紹介は終了となります。
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