奈良公園周辺✿依水園と小池と寧楽園と吉城園
奈良公園西側
「依水園」「寧楽美術館」
奈良市内の人からも存在を忘れられがちな場所です。
江戸時代にできた「前庭」
明治時代にできた「後庭」
の二つの庭からなる回遊式庭園です。
まずは前庭。
後庭のほうが広いです。
7月の蓮の池といえばこれ!
南宋の楊万里「小池」
「泉眼無聲惜細流,
樹陰照水愛晴柔。
小荷才露尖尖角,
早有蜻蜓立上頭。」
泉は声なく細流を惜しむかのよう
晴れた日の水に映る木陰が柔らかくて好き
蓮は尖り
その上には早くもとんぼ
「小荷才露尖尖角」
とんぼが止まっているのは、開いていない蓮葉の先端か花の蕾の先か、ちょっとわかりません。世間的解釈も分かれているようです。初めは花のほうかと思ったけど、写真で見ると葉の先端は安定してそう・・・
敷地内にはお茶室やお食事処もありました。
敷地内は「寧楽美術館」というの小さな美術館もありました。
依水園を買い受けた実業家(中村準策)の収集品展示です。
神戸で海運により財を成した人のようですが、美術品の保護修復には、こうしたお金持ち、パトロンの存在が重要だと思います。
お金で買えないものは、お金なくても手に入るもの。
というのは私の持論。つまり生まれる時と場所やそうした全般の運とか、そういうのはお金でどうしようもないということが言いたい。というか要するにお金は大事と言いたい。
依水園のすぐ隣は「吉城園」。
興福寺塔頭の後に造成されたお庭。
こちらも春日山や若草山が借景となっています。なのに無料ですよ。県営公園の扱い。
いつものことですが、奈良公園は登大路から大仏殿の周辺を避ければゆったりしていていいです。
こういう密度と時間の流れ方が、とても良いです。
本日もありがとうございます。
明日も佳い日でありますように🦌