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唐ごのみ三井記念美術館ツ!シノワズリ炸裂!



時間は前後して12月のある日のことです。

東京 日本橋近く 
三井記念美術館に行こうと思いました。

東京の空は、どんどん狭くなるに。


noteであんな人やそんな人が紹介してた美術館。私は行ったことなかったのです。


今回のテーマは

「唐(から)ごのみ」!!


フライヤーが好き!



三井記念美術館
エントランスホール。



エレベーターも気合が入っている。


!!
エレベーターであがった受付前
しかちゃーん🦌



受付で恐る恐る確認・・・
写真撮ったらあかんですよね?
「第四展示室のみ撮影可能です」
おおー!やったね!

一から三の展示室をとびこえ、いきなり行ってみる第四。



・・・ここ、ちょっとすごくないですか?

(伝)徽宗「麝香猫図」


徽宗・・・キソウテイ・・・・ッ
北宋第八・風流皇帝。
芸術才能は絶賛、政治才能は絶悪
というのが世間一般の評価。
北宋の頽廃と滅亡の原因のようにされていますが、(実際はいちおう九代めもいる)当時この地は内憂外患というか、このひとのせいばかりとは当然言えない。



呂紀「海鶴蟠桃図」
鶴、蟠桃(ばんとう)、ともに長寿の象徴。


孫悟空が蟠桃を盗み食いして不老不死になる桃が、蟠桃。エデンの果実の逆?


顔輝「竹虎図」

顔輝といえば、寒山拾得図とか羅漢図とか。


時々思うんですが、トラって日本固有種ではないですよね。龍と同じくらいの実在感だと思うんですよね。一休さんの例の頓智話、みんな虎の現物を知らないのに、屏風から出すとか出さないとかやってたのでしょうか。



円山応挙「雪松図」
国宝。


からものに囲まれる円山応挙だった。




猿猴図
子ザルもいますね。



ちょっとこれが
すごいんですけど、

蘭渓道隆+蘇軾「墨竹図」
天才+天才。



蘭渓道隆。
あー・・・読めない。



蘇軾。
天才か。



北宋の内憂外患。新法・旧法(改革急進派と保守派)の争いが北宋滅亡の原因となった内憂ですが、その旧法派の代表が蘇軾。(外患は元という騎馬民族集団の猛威。)


蘇軾だれ?という時は老師の記事で↓

東坡肉(トンポーロー)という料理を生み出した料理家でもあります。この人の名前が料理名。もしや最初の東坡肉ってこの人の肉を使ったのか・・・?と一瞬怖い想像をしたことがあります。(←?なんで?)

蘭渓道隆は鎌倉建長寺の庭とかも作ってます。北宋滅亡時に渡来したのですね。騎馬民族の土煙が、結果として日本の学問文化の水準を押し上げたのかと思うと、不思議な感慨です。蘭渓道隆が発明した料理はけんちん汁です。


12月の建長寺庭園


蘇軾の竹。
振り返れば徽宗の猫。
凄くないですかこの部屋。



とか(心で)叫んでたら、

蘇軾の隣が沈 南蘋

こういう人らが、一堂に会するってどういうこと?
三井さんて金持ちなんですね。


沈 南蘋
4幅あるよ?


沈 南蘋(しんなんぴん)というのは清朝 康熙帝時代の画家。(康熙帝とは清の(というかひょっとするとあの大陸における最高の)名君)

日本で沈 南蘋の影響を受けているのは円山応挙とか若冲とか。


この猫かわいくないな・・・!
芍薬+猫で富貴


かっこいいかっこいい。
「鶏」と「吉」は中国語で同じ音なので縁起物。
鶏冠は出世を連想。
日本でも常世長鳴鳥として、
朝を告げる有難い鳥にされることが多い。
上の「燕」は「宴」と同音の縁起もの。


五羽のひな鳥。
「五子登科」みんなそろって科挙合格の吉祥画。
現在の価値観と同じかどうかは・・・


鵲虎図。
瑞鳥カササギ+山神にして報恩の象徴の虎。



蘇軾も蘭渓道隆も他の部屋にも展示がありました。あと、王義之の書とか。

展示室、七つあったけど、第四室が強すぎました・・・


「ちゃんとみれたか?」
一周すると、
鹿ちゃんのところににもどりました。



正直今回の展示会の名前、「(から)ごのみ」とか言いつつ、別に唐時代のものに全然限ってないと思うんですが。なぜ大陸からの芸術品、貿易品は「唐もの」、唐詩宋詞は「詩」というまとめかたをするのか、ようわかりません。(「から」は「加羅」語源説もあるらしいですが)





次の三井は円空らしいです。行きたい。


魂のフライヤー。



この三井美術館の道路の向かい、三重県のアンテナショップ「三重テラス」があるんです。今度はここでお昼を食べれるようにしたいな🦌


「おいなーい!!」
(おいでよ。の意)







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