1万円弱でチルチルした最高な週末の話
土日に予定が何かしらあり、ゆったりする時間が(多分)半年くらいなかったが、たまたま急に先週末予定がぽっかり空いた。(厳密には日曜の夜はあったのだが)
取り放題の野菜を詰め込むおばちゃんのように、とりあえず限界ギリギリまで予定を詰め込みたがる僕は、「何か予定作ろうかな?」と思ったけどここがぐっと堪えて何も入れないことに。
ただ何も入れないから家にいるってのももったいないので、ぶらり小旅行しようと。買ったままで読んでないkindleの本もいくつかあることだし、本をゆっくり読む小旅行にしよう。
テッパンのほぼ地元の京都に行って、ただ飲むだけってのもいいけどありきたりなので、それはなし。そもそも紅葉の時期でホテル高そうだし。
あ、そうだ。
セブンルールを見てからずっと気になってた龍崎さんのプロデュースしたホテルに行ってみよう。
本拠地(?)の「HOTEL SHE, OSAKA」でもいいけど、移動だけで時間を使いそうなので、東京から一番近い「THE RYOKAN TOKYO YUGAWARA」に。
湯河原は神奈川なのに、「東京」って言ってるどこぞのネズミの国的なところも何か好き。
コンセプトが「湯河原チルアウト」。疲れ切った30後半のおじさんにとってもいいではないか、ワイワイ騒ぐ旅行ももうお腹いっぱいだ。まぁひとり旅でワイワイ騒ぐやつはそもそもいるのだろうかと思うのだが。
人気の宿のため、個室は空いておらずでドミトリーで。まぁいい、寝るところは関係ない、起きてる時にチルりたいのである。
一泊二食付きで9900円。
ゆったりしたいので街に出てご飯食べに行くのも面倒なので、このプランにするか。
二食付きでこの値段ということは、そこまで料理も期待はできないだろう。まぁいい、食事は関係ない、食事以外でチルりたいのである。
予約ぽちーっと。
お昼前に東京を出て、紅葉を見ながらホテルまでまったり徒歩で行こうではないか。チルっぽい。
チルるための試練は突然に
2日間はまったりチルろう。そうしよう。
と思ってたのに、ミスった。
ミスった!!!
前日のこちらのイベントで、
浴びるようにお酒を飲み、そのままアフロマンスさんのイベントでClubに行きまた飲む・・・。この詰めの甘さよ。
起きたら8時過ぎ。時間的にはそこまで問題ではないが、まぁまぁな二日酔い。そして前日のジムでの筋肉痛。二日酔いと筋肉痛のダブルパンチ。身体の内部と外部のダメージという
(行くの面倒だな・・・、湯河原じゃなくてもこのまま渋谷チルアウトでもいいのではないか・・・)
ベットをコロコロ、9時。
起きて昨日の片付けを、9時30分。
ベットをコロコロ、10時。
起きて「 ザバスミルク 爽やかフルーティ風味 」を一気飲み、10時30分。
ベットをコロコロ、11時。
ベットをコロコロ、11時30分。
あかん!このままだとダメだ。まずは二日酔いを直さないと。このチルとは相対するグダグダ感をどうにかするには原因の一つを潰さないと。
なぜか二日酔いの日はラーメンが食べたくなる僕。
こういう時は一番濃いものを食べるのがいいのだ、中途半端はダメ。
お店に行くと2-3人並んでいる。ラーメン屋さんだし、10分くらいで大丈夫かな。
すぐに僕の前に並んでた人が着席。これはもう大丈夫。とりあえず水だけ飲もう、グビグビ。
店内はいっぱい、グビグビ。水なくなったおかわり。
まだかなぁ、グビグビ。水なくなったおかわり。
10分経ってもなかなか席が空かない、グビグビ。水なくなったおかわり。
よく見てみると席の大半が制服姿の中学生たち、グビグビ。水なくなったおかわり。
まさかこの子達全員同じグループか、グビグビ。水なくなったおかわり。
厨房がバタついてるのはこの子達が一気に入ってオーダーが被ったからか、グビグビ。水なくなったおかわり。
この時点で水はもうすぐ10杯くらいに。
異様に水をたくさん飲んでるおじさんの圧力に気づいた一人の中学生が食べ終わってさっと立ち去ってくれた。本当はみんなと一緒に出たかったろうに、君は将来空気の読めるいい大人になるよと感謝の気持ちを込めて着席。
家系ラーメンの濃いスープが五臓六臂に染み渡る。胃の中にいたであろうアルコールたちは、そのスープに胃の中を譲ってくれた。ありがとう、これで二日酔いも8割治った。
さぁ、ようやく湯河原に行く気になった!さぁ行こう。
**移動時間は省略**
駅に着き、徒歩で行こうとは思っていたが、やはり筋肉痛と2割の二日酔いがまだいらっしゃるのでバスで行くことに。
バスで10分で近くの停留所に。これ歩いたらけっこうきつかったなぁ。
バス停からホテルまでの道順の案内を見ると、
③バス降車後、右手側の亀屋旅館への急坂を上る
④眺めの良い高台に出たら右に曲がり、坂を上る
なるほど、坂か。まずは③が難関だな。
ここを右に登っていくと。急坂という割には大したことないじゃないか。
てくてく登る
てくてく登る
どこかのホテルの紅葉を見ながら、
てくてく登る
てくてく登る
このくらいの坂道なんてことない。道元坂の方がきついわ。
そう思ってたら
写真では伝わらないが、この坂道、いやほぼ崖のような急斜面がやばかった。
長さでいうと20-30mくらいなのに、登ってる途中で3回足が止まった。筋肉痛の足にダメージが・・・。
ここで身体を疲れさせて、温泉でゆっくりチルさせようというホテルのおもてなしのひとつなのか。そうであってほしい、温泉に正しく入る前の儀式なんだと自分に言い聞かせ・・・。
登り切ってさらに5分少々歩くと、
おおお!さすが「RYOKAN」というだけあって「The 和」って感じだ。
坂道で疲れ切った足で最後の階段を上がり、中に。
ヨギボーだらけ!そして女子ばかり!おじさん俺一人!
フロントのチェックインでのホテル内の説明はiPad。さすがだ。
ここから「THE RYOKAN TOKYO YUGAWARA」のチルれた点を5つほど。
チル①:色々なヨギボーで包まれてチルれる
人をダメにするソファこと「ヨギボー」。我が家にも1つあるが、たまにここで酔っ払ったまま寝てしまうくらい心地がいい。
部屋とは別に、ホテルのラウンジ的なところが広々とした1F(厳密には4F)には食事やカフェ、読書などできるスペースがあり、ここには色々なヨギボーがわんさか。
1人用のヨギボーがあると思いきや、
Uの字のヨギボーがあったり。
ソファ型のヨギボーがあったり。
色々なヨギボーがより取り見取り。廊下にまで出現したり。一生分のヨギボーを見た気がする。
読書を3-4時間くらいしてたので、同じ場所でずっとやると集中力が途切れるので、
あっちのヨギボー行ったり、こっちのヨギボー行ったり、そっちのヨギボー行ったり。
ウロウロと一人でヨギボーホッピングを楽しみながらチルった。
チル②:美味しいお酒と食事でチルれる
一泊二食付きで9900円だったから、食事にそんなに期待してなかったんですよ。本当に。レンチンしたようなハンバーグとか来るのかと思ってました。
あんまり期待せず、数種類あったクラフトビールを飲みながら読書。
そしたら、ドン!
しゃぶしゃぶ!そして季節の和物!俺以外は女子旅ばっかりで楽しそうにキャピキャピしてる中に、ウロウロしながら読書してるおじさんに気を利かせてくれたのかしら。
そう思いながら周りを見ても同じ料理。これがデフォルトか。素晴らしい。
何より米が美味しくてお代わりを。そして料理が美味しかったのでお酒を飲まずに、料理に集中。本当にうまかった。特に米が。
本当にコメが美味しくてついつい支配人に絡んでしまった。
そして朝ごはんも素敵。朝ごはんを普段食べたない僕も美味しくてご飯をおかわりしてしまった。何より米がうまい。
美味しいご飯をたらふく食べて、そのままヨギボーで横になってチルった。
チル③:普段読まない本に出会えてチルれる
ホテル側が用意してくれてるおしゃれな本たち。一つ一つpopが書いてあり、読んだことない人に興味をそそらせてくれる。
Amazonのリコメンドって素晴らしい機能だけど、最適化されすぎてて読まない本のジャンルって出てくるんですよね、どうしても。
新しいジャンルを読んではみたいものの、買うまではなーって感じでそもそも探すのも諦めがち。
宿泊客の方が寄贈してくれた本もあったり。
こうやって時間がある時にパッと手をとって読めるのがいい。関西のローカル本を手に取り、ヨギボーでゆったり読書してチルった。
その④:温泉でチルれる
写真は取れなかったけど、やっぱり温泉です。
決して広いとは言えないコンパクトな温泉のため、「あっちの温泉入ろう、次はあっちに入ろう」って選択をするのに頭も体も使わず、
「とりあえず温泉浸かるか」ってなれるのいい。身体だけじゃなくて頭も休めたい。
温泉に入りながらボーッと天井を眺めながらチルった。
その⑤:朝日と風景を見ながらチルれる
到着した時は夕方だから気づかなかったんですよ。周りの風景の良さに。
このホテルが坂の上にあるのは、わざわざ坂で疲れさせて温泉で回復させるためではないんです。心が汚くてすみません、疑って。
この湯河原の山々を見渡せるためにこの場所にあるんです。おそらく。
この風景を見ながら朝ごはんを食べてチルった。
筋肉痛の足で頑張って坂道を登った甲斐がありました。
まぁ
送迎バスあったんですけどね。さすがに帰りは送迎バスで駅まで送ってもらいましたとさ。
1万円弱で2日間もこんなにゆったりチルれてコスパが良い。今回はドミトリーだったので、次は個室を予約してさらにチルりたい。
ところでチルってなんだ?