ガンジー系長男、抵抗と逃走の芽生え

長男がやっと抵抗することを覚えた。

長男はガンジー系男子

長男は保育園でも「他のお友達に噛まれた(叩かれた)んですけど、ジッと耐えていて気付くのが遅れまして…」とよく先生に謝られるほど抵抗も逃走もせず(できず?)というタイプで、逆に暴力を振るった(おもちゃを取られたので友達を押した)という報告は今まで1度しかない。

攻撃性の高い人間である母としては「ガンジーか?」と思うほどの無抵抗主義なんだけど、ここは資本主義社会で格差社会の真っ只中な現代日本。

無抵抗であればありとあらゆる低モラルハゲタカヒューマンどもに食い尽くされて終わりであるので、是非抵抗して欲しかった。

「目には目を、歯に歯を」を地で行く気持ちがなければ、いじめに遭い、詐欺にあい、生命の危険に晒されるのがハゲタカ天国ニッポンという歪んだバイアスを持っているので「やられたらやり返せ。逆にやられるまではやるな。やられたらチャンスだ!正当防衛内でぶっとばせ!」みたいな感じで考えてるんですが、我が家のガンジーはどうも気が向かない様子でした。

「まあ悪いことじゃないけど心配だなあ」とのんびりしていました。

次男の自我が芽生えるまでは。

次男の性格

長男をガンジーに例えるなら、次男はジャイアン。

俺のものは俺のもの。

お前のものは俺のもの。

みんなのものは俺のもの。

「こういうのって生まれ持った性質なんだなー。興味深えこと限りなし。」
と思いました。コナミ。

長男はこちらが「そんなにお兄ちゃん頑張って大丈夫か?」と思うほど、次男にあまあまベタベタで、我慢強く、優しいです。

もともと、自分が美味しいと思ったお菓子を半分わけてくれるような性格だったのを次男にも発揮してくれるんですが、次男の要求は止まるところを知らず「お前のものは俺のもの」を普通にやってくのではじめはかなりビビりました。私が。

「こういうのって長子にありがちな性格じゃないんだなあ...」と思って、ベビーな頃は次男に対し代替品で誘導し長男が横取りされたものは取り返してたんですが、1歳越えるとそんな介入無意味ですね。

自我と自由な手足を獲得した次男は、長男を叩き、噛み、自分の欲しいものを手に入れるし、なんなら噛むのを★5武器の一つくらいに思ってる節があって、ほんと「噛むな」を教えるのにめっちゃ苦労しましたが、別の話です。家でも70%は噛まなくなったし、保育園からは噛んだ報告はなくなった...。
(夫とは「次男には語彙力と喋る力を多めに与えないともう少し大きくなったら大惨事になるね」で見解が一致しており、公文やるか悩んでいる)

「嫌だと思ったら逃げて&抵抗して」は未訓練では無理

で、そんなジャイアン次男に対しガンジー長男なので、初めのころはほんと無抵抗でした。次男の意思が強すぎてあんまり介入が意味をなさないし、介入しすぎてもよくないなーと思って「嫌だったら逃げなー」と声をかけてたのですが、逃げるというのがよくわかっていないのか、全然動けないで「痛い痛い痛い!」となるので大怪我しないうちに強制介入(おもちゃは取られる)。

「痛かったり嫌だったら、逃げていいんだよ。次男はまだすぐこけちゃうから強く叩いたりしたら危ないけど、噛まれたらほっぺた引っ張ったり鼻摘んだりしてもいいんだよ。」

と言ってもダメで、ふと質問。

「もしかして逃げるの難しい?」と聞くとコクリ。

「人に痛いことするのも嫌だ?」と聞くとコクリ。

その後の聞き取り調査により、(おそらくだけど)

・逃げ方がわからない
・抵抗する力加減がわからない(怪我させるのが嫌)

というのが見えてきたので、「あ〜じゃあ助けて欲しい時に「かーちゃん助けてー!」なら言える?まじですぐ助けに来る。」と聞いたらコクリ。

これがうちではビンゴぽかったです。

はじめは「かまれたー!いたいー!」と大きな声で泣いていうだけでしたが、段々と「かーちゃーーーーん!たすけてーーーーー!!!!」というようになり駆け付けて解決。
段々助けを求める状況に慣れてきて、手が離せない時や緊急性が低そうな時は「とりあえずかーちゃんとこおいでーーーー!」というとこちらに逃げてくるようになってきました。

「逃げる」ということは「逃げるために相手を振り解いている」、すなわち「抵抗している」ということで、「よーやくここまできたか...」と思いました。

逃走ができるようになると・・・

段々「助けて」の回数も減り、
「いやだ!」
「やめて!」
「こないで!」
「次男くんのはこれじゃないから!」
「今ぼくが遊んでるから!」
といって自分でとられたくないものを抱えて移動することが出来るようになりました。

並行して、
代替品がありそうなものなら、代替品を見つけて渡してあげる。
長々とするものでなければ時間制限や順番で貸してあげる。
なども教えたりしてました。
元々そこまでこだわりがなければ、貸したりしてるっぽいですしね。

あと、いないいないばぁの「じゅんばんばん」の歌めっちゃ効く。
若干うんざりすることもありながらHuluで延々といないいないばぁを見せていた(つけさせられていた)甲斐があった。

アンパンマンしまじろういないいないばぁは、歌だったりキャラクターの行動だったりで、抽象的概念を具体的に優しく示してくれているんで、ここら辺のベースが子供にあると色々教えやすいでした。

本人たちもキャラクターの行動から色々学習してるっぽいんですよねー。
あと、本当に嫌なキャラクターっていうのが出てこないので、例え話してもガックリこない感じもいいです。

dTVとHuluが上記の3つが充実してると思う。ステマじゃないです。

お兄ちゃんだから我慢して」みたいなことだけは絶対したくなかったんで、ほとんどしなかったです。(自分で選んだわけではない変えられない属性のために、我慢を強いられることほどバカバカしいことはない。)

もちろん例外はあって「もともとそれが次男のために買ってあげたものなら次男が優先」はしてました。
逆もしかりで「それが元々誰のために用意されたものなのか」はすごく意識してます。
iPadとかも「わしのもんやぞ。喧嘩するなら使うな。」ってやってます。

問題は、どうしても貸したくないものや、持って逃げられないもの・場所の時ですね。

抵抗の加減

抵抗できるようになると「頭はやめろ」や「やりすぎるな」を教えないとなーと思ってたんですけど、そういうのは圧倒的に反射神経が良くきちんとした倫理観がある夫が素早く的確にやってくれていました。感謝。

私は暴力ありの機能不全家族で育ったせいかいまいち暴力に対する感度が低く、また、処理速度が低く反射神経も鈍くコンサータがうまく効いてない時(だいたいホルモンバランスが原因)はかなりボッケーとしているので、「あっ」と思った時にはエスカレートしかけてました。

初めの方にも書いたんですけど、実際にやるかはおいといて考え方として「ビバ!ハンムラビ法典」みたいな感じで「やらなきゃやられる」が骨の髄まで染み込んでいて「長男がやられっぱなしになったら可哀想だな」ていうのが抵抗と闘争を教える行動の動機でした。

人間関係を教えるという意味ではかなり危ういんですけど、そういうのは夫が全面的にフォローしてくれてます。大好き。

・頭部じゃなくてお尻とか肩だったら叩き返してよい
・噛まれたらほっぺたや腕をぶにーっとする
・ダメだと思ったらすぐに助けを呼ぶ
・おもちゃで叩いたりはしない(←言わなくてもしないけど次男はする)
・次男は強いけど長男の方が体大きいからあんまり強くしないでね
など。

それでも個人的にはどっちかというと非介入主義で、長男も自力で解決するをやってる節があり助けを求めないで「んぎぎぎ」とやっていたり、気の強い次男の体躯がさらにガッシリしてきて重心も落ち着いてきたので、基本的に見守り姿勢でやってます。

はじめはつねってたみたいなんですけど、「つねるのはまじで痛いからやめい」というとすぐ方針切り替えて「腕をぎゅーっと掴んで叩けなくする」にしてたようです。聞き分けがよくて助かる。良すぎて心配。

追いつく前に「噛んだらダメでしょ!」と長男が次男を叱ったりする時もあるし、喧嘩になるかなと思ったら長男が一緒に遊ぶ方法を思いついて仲良く一緒に遊び始める。
みたいな事も、10回に1回くらいは出てきて「理性強い方と思うけどそこまで?」みたいな。私より人間出来てますね。

まあ今日はボウルを取られそうになってたけど、手を離さず負けてなかったなあ〜。偉い!と思いました。

次男は怒られたら「えへへへへ」と笑ったり、なぜかそこで叩きにいったりしますが、シリアスなシーンでむず痒さのようなものを覚える性格っぽいので、そこはもう少し言葉が通じるようになったらうまく誘導できるようになればと思います。

もちろん次男も成長してる

もちろん次男も成長していて

・「イヤイヤイヤイヤ!!!!」と口で言えるようになった
・あざになるまで噛まなくなった
・叩く頻度が減ってきた

という、ほんと「変わってるっつっても他害はあるよな?」と思われそうなんですけど当社比なのと、保育園(外)ではやってないみたいなので、とりあえずOKです。
結構心配で先生に確認したりするんですけど、先生もそういうことがあればちゃんと叱ってくださってるようなのでありがたいです。
ここ3ヶ月は保育園では他害ないからホッとしてます。

最近言葉の発達がめざましいので、もう少し対話できるようにならないかなあと思ってます...。

長男は1歳半には、おちついて説明するとちょっと長い因果関係でもわかってくれたんですが、次男は全然ですね。わかってないのか無視されてるのかわからないですが、言葉で教えるのがまだ難しいです。

そもそも二人の違い

次男は長男と違って気持ちの切り替えが早くて、自分の思い通りにいかなくて「うあーーーん」となっても長くても5分以内で、気持ち切り替えて別のことやってます。打ち上げ花火みたいな性格してます。
長男は凄い時1時間以上引きずります。気をそらすのとか嫌がられるので、そのモードに入ったら自分から寄ってくるまでそっとしてます。

つーか長男主役に書いたから結構悪者になっちゃったんですけど、基本的にさっぱりしてて表情のコロコロ変わる愛嬌のあるタイプです。
保育園でも普通にお友達と仲良く遊んで、おもちゃの貸し借りとかもできるし、色々なことに積極的に参加したり、助けてあげたりしてる事もあるらしく「イイヤツ」なんだなあって思います。
ザ・陽キャ系末っ子って感じで、ついうっかり「こんにゃろめ可愛いなー!ウリウリー」ってやりたくなる感じ。ただし、人見知りと場所見知りはすごい。

長男は、静かに周りをじっと観察したり、お友達と遊んだりするよりパズルやブロックが好きで物凄い集中力があったり、人に優しくかわいいものが好きで、人に喜んでもらうことも好きで、人のお世話も好きで、知らない人にも意外と大胆で、かつ、かなり気難しいです。
3歳くらいまでは大声も出したことがなく、表情もそんなに変わらず、ほにゃほにゃした声で喋り、「恥ずかしい」という気持ちが強いので、「かわいいなーウリウリ」ってされるようなタイプではないです。静かに見守りたい...みたいな感じ...。

創作キャラクター的に書き分けるなら、無神経陽キャとそれに振り回されるしっかりもの根暗って感じで、まあ相容れないよね。

普段は世話好きの兄と世話され弟って感じで微笑ましいけどね。

おわり。

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