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好きなことを思い出す
本当にしたいこと、好きなことって覚えていますか。
自分のやりたいこと、好きなことを即答できる人って案外少ないのかもしれません。
多くの人は、大人になるにつれ、就職し、結婚し、子育てなどを経験していく中で、その時々で自分の「すべきこと」を優先してきたと思います。
就職したら、仕事についての勉強を。
結婚したら夫婦のために、子供を産んだら家庭のために時間を使ってきたと思います。
特に、子育てをしていると子供中心の生活になって、楽しくも忙しい毎日を送ることになると思います。
そうした中で、自分自身のためだけに時間を使うことがどれだけあったでしょう。
仕事や家庭を忘れて自分の「やりたいこと」に没頭する時間はどのくらいありましたか。
私の両親は共働きでしたが、その両親をみていたら、およそ自分のための時間などいっときも無いようでした。
実際になかったのだと思います。
私が大人になりやっと母の手が空くようになってきた時に、呆然と「私って何が趣味なんだっけ…」と呟いていたのを耳にしました。
そうです。母はあまりにも長い期間、自分のための時間を過ごしてこなかったために、自分の好きなことややりたいことを忘れてしまっていたのです。
私は驚きました。趣味忘れるなんて何事なの?どうしちゃったの?と。
しかし思い返してみると、今まで母が趣味と言えるようなことをしている記憶がほぼありませんでした。いつも家事や育児に追われていました。
私は母が手先が器用で、手芸が得意なことを知っていましたから、また何か手芸をすることを薦めました。
これは私の母のことだけに限らないんじゃ無いかと思いました。
その証拠に世の中には「やりたいこと」「好きなこと」の見つけ方を教える本がたくさんあり、しかもベストセラーにもなっています。
さらに、独身者であっても例外では無いようで、趣味がないことを悩んでいる人というのがたくさんいるらしいのです。
そういう人は、ぜひ就学前の4歳〜5歳の頃に好きだったことをよく思い出してみてください。
お絵描きが好きだった子供だったのか、歌を歌うのが好きだったのか、絵本を読むのが好きだったのか、友達とのおしゃべりが好きだったのか。
幼少期に時間を忘れて遊んでいたこと、一番心惹かれたことを何でしたか。
それが、その人の本当に「好きなこと」や「やりたいこと」だと思います。
なぜなら、幼少期にはなんの制限や制約のなく、ただ好きなことは好きと感じていただろうからです。
大人のように、必要だから、すべきことだからという理由で行動するのではなく、純粋にやりたいことだからやっていたと思います。
もちろん、幼稚園や保育園などに行っていれば、大人の指示に従わざるを得ない場面はあったでしょうが、それを差し引いても人生で一番自由に遊んでいた頃なんじゃないかと思います。
そんな、心の赴くままが許されていた時代に夢中になっていたことが、その人の根源的な「好きなこと」なのだと思います。
流石に、幼少期に泥団子を作るのが好きな人に、今も泥団子が作るのを好きになれとは言いません。
しかし、手を動かして何かを作ることが好きなのかな、というように、好きなことのエッセンスを抽出することはできると思います。
大人になってから、お金を使って色々なことに挑戦し、その中で好きなことや新しい趣味を見つけるのも大切です。
趣味にまでならなかったとしても、さまざまな経験をすることはそれ自体が素晴らしいことです。
しかし、時には幼少期の自分に思いを馳せて、根源的な欲求に耳を傾けてみると、本当に好きなことを思い出せるかもしれません。