廃線

私の地元のモノレールが先月末に廃線になった。懸垂型のモノレールで、日本でそこにしかなかったらしい。
私の小学校が分校する前、団地の小学生はそのモノレールに毎日乗って登下校していた。しかし、私が小学校5年生の時に、新しい学校が団地にできてからはお役御免となった。
小学生が使わないだけで、毎朝夕は地元の会社員や中高生で満員になっていた。3駅だけの小さなモノレールだから、満員の時はすぐに臨時便を出してくれる小回りの良さも好きだった。
雨の日も雪の日も止まらずに運行していた。京葉線より全然優秀だった。
でも人口減少と維持コストに抗えなかった。団地というものは、始まった途端から限界集落になる運命が見えている。うちの地元も一緒だ。まだ小学校は4クラスあるようだけど、おそらく20年後には2クラスくらいになってるんじゃないかな。
うちの地元だけの交通機関だったこともよくなかった。おかげで、部品を修理するとなると、全て特注。もっと全国的に広まっていればまだ廃線になってなかったかもしれない。

急にこの話をしたのは、JR東日本をはじめとする路線が磁気乗車券を廃止してQR乗車券に切り替えるというニュースを見たからだ。廃線になったモノレールはQR乗車券を使っていた。改札で切符が回収されないから、回収ボックスに入れるが、時々忘れて持って帰ってしまう。
そうやって持って帰ってしまった切符が財布の中にまだある。
もう一生捨てられなくなっちゃったな…。

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