2019 W杯決勝戦 England(ENG) v Republic of South Africa(RSA)

2019 W杯決勝戦 England(ENG) v Republic of South Africa(RSA)

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00:25 AT ENGキックオフレシーブのノータッチのハイパント

古田「これは意図したキック?」
井坂「だと思います」
古田「そっかFWが怖いのか。モールもスクラムも強いもんね」
岸岡「フィールドプレーにしておけばDFしやすいですよね。」
井坂「WTBのサイズどうでしたっけ?再獲得できるからハイパント狙いなのかなと。あとはカウンターされたくないからロングっていうのはあると思います。」
古田「このWTBに走られたくないよね」

AT 22m内からキックを蹴る足とサイドについて

古田「みんな右利きでしょ、タッチキックどっちに蹴る方が楽?右?左?」
一同「右足で左に出す方が楽です。」
岸岡「コーチに言われるのは右足は右にだよね。DFが内から外に行くからチャージされやすいとかで。でも左のほうが出しやすいんだよね笑」
井坂「あと若干角度ついてる気持ちになりますよね笑」
岸岡「そう、結局気持ちの問題笑」

09:30 AT真ん中へのキックオフ

古田「これまた真ん中だね。」
井坂「これは意図がわかりやすいですよね、南アはキッキングチームだから真ん中に持っていくっていう意図が明確。」

10:15 AT ENGラインアウト4menで12番が参加

古田「これはどういうプレー?ファレルがラインアウト並んでるけど。」
井坂「4menなんで基本逆目攻めるじゃないですか?そこにあえてファレル並ばせて逆目ATのミスマッチを作るのかなと。あれ、でもファレル順目にいるな…」
古田「高校生中学生わかる?4menだと逆目の人数少ないから逆目にATするパターンが結構多いんだよね」

※13:34 AT 南アのアンブレラDFにどう対応するか

古田「このアンブレラにどう対処する?コルビの上がり方もうまいよね。」
岸岡「全部飛ばします。山なりならいいかなと思ってDFって上がってると思うんですよね。だから先にパスしておけば、相手は下がりながらタックルしてくるのでBDはゲインライン上くらいにはなるのかと思います。で、次のフェイズは相手のFWが寄ってくるから真ん中にスペースが出来てるはずです。」

16:00 AT ラインアウト劣勢でATオプションが少なくなるENG

井坂「南アの身長が高すぎるせいでENGはナンバーの多いラインアウトチョイスできないっていうのはしんどいですね。ショートラインアウトのチョイスしか無くなって、FWをワンサイドに固めてATしたりできないっていうのは駆け引き的にも戦術的にもかなり痛いです。」

※20:24 AT ENGが完全数的優位を活かせなかったシーン

古田「これ余ってるのになんで回せないの?」
高校生「FW2人がかぶってますね」
岸岡「全員が別のこと考えてますよね。FWは前で欲しがってるし、外のBKはバックドアからもらえる位置にはいないし。バックドアの位置も微妙。まあ最悪山なりの飛ばしバスで投げるとかで回せると思いますけど」
古田「あとはクロスっぽく行くとかどう?時間も作れるし。」
井坂「確かにそれもありですね。」

27:18 AT ENGのエリアマネジメントについて

古田「いかに南アのFWを自陣に入れないかっていう勝負だよねこれは。」

AT ドロップキックの蹴り方

高校生「岸岡選手がドロップキックでまっすぐ足を振るのはなんでですか?」
岸岡「コントロールはまっすぐの方がいいんだよね。横から蹴った方が距離とか高さは出るんだけどね。で、あるときコントロールの方が大事だなって気づいてまっすぐ前向いて蹴るようにした。」

29:05 AT ラインアウト時のSHへのプレッシャー対策

高校生「この状況ってSHどうしたらいいんですか?」
こうなったら正直詰みかな…FWが前で取った時点でDFのFWは飛び出しやすくなるし。まずラインアウトを後ろで取りたいし、無理だったとしてもFWが空中で1フェイクいれて下でデリバリーするとか工夫してあげないとSHの時点ではどうしようもない」

AT 大学ラグビーでのサインプレーについて

高校生「大学生のサインプレーは全部SOが決めてるんですか?」
岸岡「全体の立ち位置は何フェイズ目とかまでは決まってるけど、BKのフェイズのサインとかは決まってないね。外に言わせてる。」
高校生「やっぱり強いチームは外からコールありますよね。」
岸岡「外からコールしてくれないと困る。結局スタンドが出来ることって限られてるからね。」

AT ENG敵陣ゴール前の方針

古田「ENGはゴール前でもボール動かすよね。」
井坂「単純なフィジカルで勝てないですし、こうするしかなさそうですね」
古田「理にかなってるよね」

※32:10 AT ENGゴール前チャンスシーンでのWTBのポジショニング

古田「WTBの位置悪いね」
高校生「これ深いですね。」
岸岡「深いし近いよね。」
高校生「浅かったら裏ゴロも出来たかもしれないですよね。」
井坂「それやりたいね」

32:43 AT エッジラックからの逆目

井坂「これも13:34に岸岡さんが言ってたことと同じこと起きてますね。スペースにボールを運べてたから次のフェイズでDFはBDに寄っちゃって真ん中にスペース出来ちゃってる。」


DF SHの立ち位置

高校生「デクラークってなんで外にいたんですか?サボってました?」
井坂「基本的に南アのスタイルとして、SHをラックの後ろに置かないんだよね。WTB位置に置くことが多いはず。前の人数多くするのとDFの時の運動量抑えるためかな?」
古田「いつ動くの?」
井坂「セットプレーからそのままブラインドサイドに残ってると思います。」

DFキック処理に誰が入るか

井坂「SOとFBがいいですよね。」
岸岡「早稲田はそれ」
高校生「それってローテーションどうするんですか?」
岸岡「SOが上がらなきゃいけなくなったら、ラックの裏にFB、オープンにWTBがセットして、SOはDFしながら徐々に外に動いてWTBと入れ替わる。」
高校生「なんでSOが下がるんですか」
岸岡「相手がキック蹴ってきたら蹴り返すためだね」
高校生「WTBって蹴れないんですか?」
岸岡「意外とそういうWTB多いね」
古田「だから、相手がFBしか蹴れなかったらWTBからワンパスしなきゃいけないからそういう時にWTBに蹴ったりする。」

41:00 AT SHの球出しのテンポ

高校生「これってSHの球出し早いですか?」
古田「んー、普通?」
高校生「もうちょっと遅い方が準備できるかなと思ったんですけどどうですか?」
古田「確かにそうかもね」
古田「というか、こういうのめちゃくちゃ難しいよね。微妙なゲインしてるけど、それほど前に出てないって時にATするかどうか。」
高校生「マイナスゲインしたらどうしますか?」
古田「基本的にキックを考えるかな。一方でATする方が有利だと思うならゆっくりして立て直す。」
高校生「どうせならBDの位置は真ん中がいいですよね?」
古田「そうだね、基本的に真ん中の方がどっちかにチャンス生まれやすいからいいね。」

Q&A

◎中学生「FWの裏を通して展開とかしたいんですけど、難しいです」
高校生「中学ラグビーだったら広いから回した方が有利じゃない?」
中学生「パスできる人がそんなにいなくて…」
井坂「基本的に中学ならFWとBKで分けるよりも全員が同じスキルを持って立体的にATできるようにした方がいいかもね。」

◎12人制でキックした時のチェイスって危ないからキックしない方がいいですかね
古田、岸岡「確かに人数少ないから危ないかもね」

◎古田「ENGはなんでATできないの?」
井坂「むしろしてないですよね。セットプレーで優位取れないとストラクチャーATも難しいし、やりたいこと出来てないですね」

◎SOってステップ切れた方がいいですか?
「切れた方いいだろうけど、そこまでやってないかな。むしろ持ってからのステップというよりも貰いながらの動き方を意識してる。」

◎詰めてくるDFってSOが前でたら止まりますか?
古田「入れ違い狙ったりはするよね。SOは相手と接近してずらして当たったりとかエキストラ入れるとか。ちょっとゲインして次のフェイズでいいATするとかかな。」

◎中学生「15人制で何点差までは逆転可能ですか?」
岸岡「基本的には3トライ3ゴールかな。もちろん相手とかこっちの状況によっても変わるけどね」
井坂「これってマインドセットもかなりありますね。3トライ3ゴールなら逆転できるっていう共通認識をチームで持ってればひっくり返せるけど、メンタル的に弱い高校生とかだと実力じゃなくてメンタルの問題で逆転できないっていうのもあると思います。」

◎高校生「1番SOにとって大事な要素はなんですか?」
井坂「結局自分でキャリー出来るかどうかじゃないかなと思います。SOがキャリーできないならDFに捨てられると思うので。」
高校生「15人制ではDFがSO捨てるデメリットあまりないと思うんですけど、何かありますか?」
岸岡「DFシステム的にSOが抜いてくるって基本的に想像してないだろうからラインブレイクされやすくなってDFが混乱するかもね。」
古田「早明戦で岸岡のブラインドのトライとかすごいいいイメージだけど、SOがキャリーしてくるとちょっと警戒しちゃうよね。
岸岡「あと本当に自分が見られてないなら自分の隣のプレーヤーのトイメンに走りますね。それでノミネートずらしてあげるとかはするかな。」

◎古田「本当にまっすぐ走ってまっすぐパスするって難しい」
岸岡「ボール持ってる時間が長くなくていい、相手の足と重心を自分に向けるための一番いい方法はスピードなんですよね。ゆっくり出るんじゃなくて、毎回勢いよくもらう方がいいですよね。」

◎ 高校生「岸岡さんは取ってから投げるまでの時間短いと思うんですけど、相手をコミット出来てるんですか?」
岸岡「どのぐらいボールを持つかってどこにボール運びたいかで変わると思う?10シェイプしたいなら持っててもいいし、もっと外なら早く投げた方がいいと思う。外に持って行く時は自分が引きつけたところであんまり意味ないから。」

◎AT パススキルについて
岸岡「最近はパス投げる時、風に乗せるって言ってるんだけど、パンチパスよりも指でボールを転がすイメージで投げてる。NZはボールの頭の角度を内向きにして風の抵抗を抑えて巻いたパスが必要。
NZはめちゃくちゃ風が強いから、そうじゃないと本当に流されちゃう。あと、NZはキャッチのスキルが高い、取れない奴が悪いっていうスタンス。日本は投げた方が悪いってなる。だから、日本では綺麗なパスがいいパスってされるけど、NZではいいタイミングでいい場所にボールが行けばどんな回転しててもOKだから、向こうでは取りにくいけどパンチパスが主流なのかも。」
高校生「パスの距離を伸ばすためにはどうしたらいいですか?」
岸岡「まっすぐ走ってたら距離でないから投げる直前2、3歩は流れてもいいよ。
ただその時にずっと同じスピードで走ってたら簡単に合わせられちゃうから、キャッチする瞬間だけスピード上げてみるとか、カットインカットアウトしながらキャッチすることで相手をコミットしてみるとかは大事だと思う。」

◎AT 12人制と15人制の差
中学生「12では人数の関係でFW,BKの順番でATするしかないんですけど、15人制でのFWとBKの使い分けの基準ってなんですか?」
岸岡「結論としていかにボールをスペースに運ぶかが大事だから配置はもちろんあるけど、何を選ぶかは順番とかじゃなく一番ゲインできるところにボールを運ぶっていう認識の方がいいね。FWとかBKとか関係なく、どこが空いてるかの方が大事かな。」
古田「まあでも、15人制はポジショニングを使って自分の強みを活かしてるって感じするね。」
岸岡「ポジションによって必要とされるスキルも多少変わってくるし、変な話スクラムだけが売りで試合でれるPRもいるからね。もちろん全員タックルが要求されるのと同じでパススキルももっと要求されるべきだと思うけどね。

◎DF SOにタックルスキルは必要か?
高校生「SOってタックルめちゃくちゃ必要ですか?」
岸岡「ビッグタックルは必要ないと思うんだよね。別にそこまで僕も得意じゃないし笑 ゲインライン上で止めればOKかなっていう最低ラインは持ってるけど。その代わり自分がPG決めたら試合に勝てるしっていうマインドでいたら苦手意識はなくなるかもね。SOの仕事ってチームを勝たせることだから。もちろんタックル行かないとダメだよ。行かないと信用なくしちゃうからね。」

◎AT キック上達のきっかけ
高校生「いつからキック上手くなったんですか?」
岸岡「高校3年で伸びるようになってきたかな。」
古田「きっかけは?」
岸岡「日々キックゲームで遊んでたら、どこにボールを落として、どんな球種で、とかは考えるようになって、そこから飛距離大事だなってなって意識するようになったかなぁ。」
古田「俺は先輩のゴールキックの球拾いしてたから、毎回同じところに落とすキックは上手くなったかな。そう考えると、環境によって色々差が出て面白いね。」
高校生「キックって筋力大事ですか?」
岸岡「大事っちゃ大事だろうけど、それよりも芯を捉えられてるかっていうのが大事だと思う。」
古田「俺キック蹴ってたら突然股関節痛くなってここ使ってるのかって気づいた笑」
岸岡「僕は前向いて蹴ってるからなのか特にないですね。」
高校生「岸岡さんの蹴り方ってキックパスの延長線みたいなイメージですか。」
岸岡「種類としては基本ドロップパントか、ちょっとスクリューかけるかくらい。」


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