2020 Super Rugby 第7節 Crusaders(CRU) v Blues(BLU)
2020 Super Rugby 第7節 Crusaders(CRU) v Blues(BLU)
https://jod.jsports.co.jp/p/rugby/superrugby/85599-V
-高校生の悩み -
Halfと10mの間のATキックカウンターATの考え方
高校生の所属チームのエリアマネジメントについて
古田「自陣は結構蹴るチーム?」高校生「そうですね。ロングキックを良く蹴ります。」
00:20 AT キックオフレシーブしたBLUのAT
古田「井坂、やっぱATしたいよねえ。」
井坂「やっぱりATしたいですよね」
古田「自陣ATは構造的に相手がキック処理に下がってるから人数多いんだよね。僕たちの共通見解として、余ってるはずだから攻めたいって言うのはある。もちろんいろいろな状況はあるけれど」
高校生「なるほど」
※02:00 AT 停滞したフェイズからのキック
古田「岸岡、こうなったらどうする?」
岸岡「蹴ります。オープンにハイパントは蹴りたくないですけど。SHから蹴らせたりしますね。」
古田「どのへんからキックけること考える?僕はボール動かしてから蹴りたいから、これでいうと3フェイズ目ぐらいから考えるんだけど。」
岸岡「この映像でいうと右サイドのエッジラック(1フェイズ目)の時にはキックオプションを考えてますね。」
井坂「キックをそのタイミングで考える理由ってなんですか?」
古田「俺も興味ある。」
岸岡「エリア的に自陣からのスタートだったから。一刻も早く敵陣に行きたいなっていう感じです。」
古田「どうせキックになるならチェイスが揃ってる時がいいね。」
岸岡「あと、攻めあぐねた結果のキックはミスをごまかしたみたいな印象になるので、精神的に不利になるのかなと。だから早めに蹴った方が選手のメンタル的なダメージは少なくて済むと思うので蹴ります。」
古田「相手との力関係確認するためにちょっとだけATしたりもするよね。」
ポッドとシェイプの違いについて
古田「所属チームではポッド?」
高校生「去年までポッド、今年からシェイプっぽい感じです。自分はそんなに違いがよくわからないんですけど。」
古田「例えば、端っこのBDに参加したFWは順目に回る?」
高校生「はい」
古田「じゃあシェイプっぽい感じだね。」
自陣脱出のキックは9と10のどちらから蹴るのか
古田「9が蹴るのか10が蹴るのかどっちがいいんだろうね。結論上手い方が蹴ればいいんだけど。同じ距離に出るなら9からの方がいいと思う。10にさげるとチャージのリスク上がりそう。」
岸岡「9からの方が距離出るならそっちがいいし、逆なら10の方がいいし。ただ9に蹴られると10の役割ってなんだって思ったりしますよね笑」
09:03 AT CRUが15mより外でリフトしてラインアウトキャッチ
古田「これって意図的にやるものなの?メリット見えないけど。ラインアウト解消して相手は前出れちゃうよね。何かの入れ違いを狙ってるのかな。」
井坂「そのあとの展開として、その状況を活かすところが見えないのでこれに関してはスローのミスをリフトの技術でカバーしてるように感じます。基本的にはプレッシャーかかるしメリットは少なそうですね。」
10:42 AT アドバンテージが出た時の考え方
高校生「アドバンテージが出た時のオプションって何考えますか?」
岸岡「右サイドへのキックパス。右利きなので。」
古田「そうね、ラインの裏にキックしたりとかも考えるね。」
岸岡「僕はラックから一番遠いところに目を向けます。キックパスか、ゴール前ならドロップゴール。ゲインしてる状況ならブラインドサイドを見る。」
15:00 AT CRUのWTBが内に入って行った後のブラインドサイドAT
井坂「さりげないプレーですけど、WTBが思いっきり内側に切り込んでいった後に狭いサイドにしっかり人がセットしてるってすごいですね。ポッド的にはごちゃごちゃになりそうですけど。」
古田「確かにね。あと、このSO位置で飛ばされた選手もハンズアップして走り込んで相手を引きつけてちゃんと外で3v2作ってるの偉いよね。」
15:40 AT 自陣22m-10mで停滞した時の打開策
古田「この立て直しはどう考えてる?すぐ蹴っちゃう?」
高校生「15mくらいまで行って、SHからハイパントですかね」
古田「ハイパントを蹴るか長いキック蹴るかの判断基準はなに?」
岸岡「ノリですね笑」
高校生「このエリアだったらとりあえず長いキックでエリア取りに行きたいです。
それでもし相手がハイパントで返してくるなら、ラックが前にできるのでOKかなと」
ロングキックの良し悪し
古田「長いキックはワンバウンドさせたり背走させたりできるのがいいキックだよね。端で相手がバウンドしたのを取ったら内側に1パスしてからのキックになるからプレッシャーかけたりできるしね。僕が真ん中によく蹴るのはバウンドつかせたいからっていうのが理由。あとは、斜めに対してまっすぐ蹴るとか。斜めってリスクあるよね」
岸岡「さっきの話になりますけど、だからこそ僕はオープンハイパント蹴りたくないです。」
井坂「オープンはチェイスがしづらくて危ないですよね。」
21:25 AT BLUセンタースクラム
古田「みんなの高校は4枚2枚が基本?」
高校生「僕たちはそれもやりますけど、基本は3枚3枚です。相手SHのいないサイドに攻めます。」
22:08 AT BLU キックカウンターでのBDの位置
古田「この時点でチャンスが見えないなら、もっと真ん中にBDを作った方がいいと思うんだよね。エッジラック作っちゃうと、ブラインドサイドATできないからゲインできないし。このシーンだと数フェイズ下げられたあと、外に展開してるでしょ?それなら最初から真ん中に作った方が、下げられないでATできると思うんだよね。」
※23:30 AT CRUラインアウトからのトライ
井坂「このシーン、構造的に余るんですよね。15mギリギリで取って、後ろピールしてFWを相手のBKに止めさせてますよね。BDのリサイクル早く2フェイズで攻められればDFの FWがフォールドできなくてBKは数的優位っていう感じなので。結果として無駄なフェイズを挟んでBLUがフォールディングできちゃってますが...」
古田「このゾーンでは、相手のDFが順目に回るかの駆け引きがすごい大事だけど、このシーンでは、相手DFが順目に回るスピードをうわまって順目にアタックしようっていう意図があるね。」
※27:42 AT センタースクラムからのSHの工夫
古田「このSHが右サイド見てから左に展開してるから、相手のSHが反応良くて逆サイドに行っちゃってるんだよね。センタースクラムの攻防でSHが考えたいのはDFなら1stレシーバーにプレッシャーかけること、ATならそれをさせないようにSHが動く」
31:00 AT 3点を狙う判断基準
岸岡「点差って自分たちがリードしてる証じゃないですか。点数が勝ってればいいって言うわけではないですけど、精神的優位を生めるし、相手にプレッシャーかけやすいし」
古田「僕らは、2回PG決めるよりも一回トライ取った方がいいじゃんみたいな考え方があって。」
古田「そういえば最初の早慶戦とか岸岡初っ端にドロップ打ってきたよね。」
岸岡「あれも精神的な優位性出したかったっていう意図はあります。あと、インパクトがあるから観客とかも早稲田贔屓になるというか。」
井坂「確かに場をコントロールできると試合展開が楽になりますね。」
古田「3点だから気にしないでいいよって話をあの時チームではしてた。」
岸岡「実際アンラッキーが重なってたので、慶應が気にする必要性はあまりなかったですね。」
35:00 AT ロングキックの長さが中途半端に長くカウンターで抜かれる
岸岡「最悪な長さですね」
古田「チェイスも乱れるしね」
カウンターとキックの判断について
高校生「カウンターする判断とキックする判断はどうしてるんですか?」
岸岡「基本的には僕のところはエリアを意識してました。ボール持って自陣10mライン超えられるならATしよう。できないならキックみたいな感じでした。ただ、その基準にするラインは相手を見て試合によって変わるって言うのはありました。」
DFしてた方が有利ならその基準は前になるよね。雨の日だったりとかはハンドリングエラーしやすいし、DFしてる方が有利だったりするから。」
22mギリギリからのタッチキックについて
「22mの中にギリギリ入ったみたいなボールをタッチに蹴るの大嫌いなんだけどどう思う?そういう選手見てると前に出て蹴れよって思うんだけど笑」
岸岡「結構いますよね」
岸岡「敵陣10mから蹴られて背走させられて、ためて蹴るって言うのは本当に嫌だ笑 それでいいキック蹴れるならいいけど、往往にしてそんなに良くないっていう笑」
古田「あと、そういう選手は走った方が意外と前にでられる笑」
AT ゴール前ATのFW、BKのバランスについて
高校生「ゴール前で停滞した時はFWに頼りがちなんですけど、BK使った方がいいですかね?」
古田「FWだけでゴリゴリ行ってトライ取れるならいいけど、そうじゃないならDF動かす為にもなるべくBKを使ったりしてボールを動かした方がいいんじゃないかなと思う。」
カテゴリーによる「キッキング」と「ポゼッション」の比率について
古田「Super Rugbyだと自陣のボールを蹴り返してることが多いよね。」
井坂「こういうのってチームが所属してるカテゴリー次第でキッキングとポゼッションのベストな比率が変わるらしいです。例えばインターナショナルレベルだとレフェリーがBDを長く見るせいでT.Oされやすくなるから、キックした方が有利だし、クラブレベルでは逆にポゼッション高い方が勝率が高いとかもあるみたいで。Super Rugbyに関して言うと、ボールのグリップの良さとかレフェリングとかDFのレベル的にもポゼッションが大事かなと思います。」
古田「大学ラグビーはポゼッション55%とかがベストなんだよね。高校もそうだね。強いところはポゼッション高い。高校生ぐらいだとDF悪いところ多いからATしてる方が有利かもね。」
50:00 AT CRUの停滞した中盤のAT、キックの工夫
古田「こういう時だよね中盤ATで難しいのね。戻してハイパントかなあ。CRUとしては困ったらハイパントなんだろうね。蹴るなら蹴る、ATするならATするだと思う。あと、下手なWTB狙いまくれば蹴り合いで勝てるとか、そう言うの考えてキックの蹴り方を考えた方がいいよね。」
56:30 AT ゴール前でゴリゴリ行く判断は?
古田「どのエリアからFWゴリゴリするとか決まってる?」
高校生「去年はFW強かったから22mから言ってました。」
古田「めっちゃFW練習するの?」
高校生「FWのユニット練習はやばいです笑」
古田「そうだよね笑 ウエイトとかは?」
高校生「週4でやってます。」
58:25 AT キックカウンター時のBD形成位置
古田「BDがこの位置になると絶対どっちかにチャンスあるから、そこを目指して走るといいよね。あとはチームとしてしっかり決めてあげた方がFWが戻る位置がわかりやすくなるだろうからいいと思う。」
60:00 AT BLU、G前ATでゴリゴリ行くかどうか
古田「Super Rugbyだとゴリゴリいってもなかなかトライとれないからボール動かしてるんだと思うんだよね。そのためにもBD真ん中にしてBKが両サイドATできるようにセットすることは大事だと思う。」
高校生「なるほど」
69:00 AT 中盤でモールを組むか?
古田「中盤でモール組む?」
高校生「組んで停滞させてハイパントとかならありますね。」
古田「モール押せるチームならDFラインをコントロールしやすいから結構いいと思うんだよね。オープンに押していけばブラインドサイドにスペースができたりして、そこを攻めたりもできるよね。」
井坂「中盤のモールは割とAT側からすると押しやすくて。5menくらいにしてモールにすればDFはピラー準備したりとかでなかなか入りづらいから今言ったようなATしやすくなると思うよ。」
74:50 AT 時間を意識したエリアマネジメント
高校生「この時間で自分たちが勝ってたら敵陣でプレーしようと思いますか?」
古田「ほぼ100%でエリア優先です。再獲得のキックよりも長め長めで考えます。」
古田「中盤でもロング?」
岸岡「ハーフウェイだったら22手前でポイントにできるハイパントも考えますね。」
-試合終了-
AT アンブレラDF対策
高校生「相手がアンブレラみたいなDFだったらどうやって攻めたらいいかなって思うんですよね」
古田「エリアはどの辺り?」
高校生「敵陣22mあたりです。」
岸岡「例えば、4ポッドでやってるなら、端から1234ってレーンに名前をつけた時に124っていう順番で攻めるとか。相手がレーンごとのDFしてる時なら先に回しちゃうとかっていう考え方はあるね。」
古田「シェイプだったらゲインしたフェイズで順目ATするとかね。あとは、駆け引きとして前半の方で裏を狙うようなキックをすることで相手が出づらくなるとかはあるよね。」
AT 真ん中のBDからどちらのサイドにATするか
高校生「キックカウンターで真ん中からどっちにATするか判断する時にどうしますか?」
高校生「外側の声の方を重要視しますか?」
古田「そうだね、自分でも見るけど外の声大事だよね」
AT キックに対する考え方
岸岡「高校生だったら60分だからキックに対する考え方は他のカテゴリーと違うっていう意識は持った方がいいよね。」
古田「高校生くらいならATの方が有利とかね。色々あるよね。」