ラグビー大学選手権ベスト15 フロントロー編

1/11に天理大学の優勝で幕を閉じた大学選手権2020-21。今回はこの大会のベストイレブンについて発信していきたいと思います。

記念すべき初回はFW第一列です。現代のラグビーにおいて、フロントローの仕事量は凄まじいものとなってます。スクラムを組み、モールを押して、ポッドでボールキャリーをしながらも、タックルまでしなければならないとラグビーという競技において最も目立たないながらも、きついポジションではないでしょうか(もちろん他のポジションも同じくきついと思います)

ただそんな泥臭いポジションだからこそ人間的にも優しい大男が溢れているのも事実です。前置きはこのくらいにして早速入りましょう。

1番 谷口祐一郎/天理大学  (次点:中村公星/明治大学)

1番は天理大学谷口選手、東海大仰星時代から動けるフロントロートして名を馳せていましたが、天理大学の厳しい練習のもとその運動量にさらに磨きをかけました。特にスピードのあるボールキャリーは大きな武器となり、また強力スクラムで天理大学の優勝に大きく貢献しました。今後のトップリーグでも活躍は期待されます。

次点は明治大学中村選手、2年生ながら紫紺の重戦車の一員としてFWの中心となりました。彼もボールキャリーを得意としていますが、柔の谷口選手に対して剛の中村選手というイメージでその大きさを生かしたキャリーが目立ちました。またスクラムも日本大学戦では圧倒的な強さを発揮しました。来年以降、ディフェンスと運動量に磨きをかければ更なる活躍が期待されます。

その他の選手としては帝京大学近藤選手、早稲田大学久保選手も4年生として活躍しました。社会人での活躍が楽しみです。


2番 佐藤康選手/天理大学 (次点:藤村琉士/日本大学)

HOは迷いましたが天理大学佐藤選手。恥ずかしながら昨年までその存在を存じてませんでしたが、こんなに素晴らしい選手が隠れていたのかと驚きました。豊富な運動量、強力なスクラム、そしてなんと言っても安定したスローイング。昨年天理大学はベスト4で早稲田大学に敗れましたがLOで敗れたと言っても過言ではありませんでした。今年はサインも増えリフト、スローの精度も大幅にアップしたことが優勝の一因だったと思います。まだ3年生。4年生が多い天理大学にとって来年を引っ張っていく中心の1人になるのではないでしょうか。

次点は日本大学藤村選手。明治大学戦では雑草軍団がエリート集団に挑む、そんなチームを指揮する熱い主将として多くの人の涙を誘ったのではないでしょうか。春先から不祥事続きだったチームをまとめることは計り知れない大変さがあったと思いますが、この経験を糧にしてトップリーグでも活躍を期待しています。

そのほかにも明治大学田森選手、帝京大学江良選手、慶應大学原田選手もチームの中心として活躍しました。田森選手は得意のスクラム、江良選手はフィールドプレーを生かしチームに貢献、それぞれ課題のDF、セットプレーを克服し来年以降に期待です。そして原田選手はすでに完成された選手としてその能力を発揮しました。来年は主将になるのではと勝手に思ってますが、活躍を期待してます。

またHOとして東海大学山田選手も記憶に残る選手でした。高校時代からFLとして活躍していましたが、最終学年を前にしてポジション変更(詳細はhttps://rugby-rp.com/2020/12/18/domestic/57769)もありましたが帝京大学戦では熱いプレーでチームを盛り上げました。こちらもトップリーグでの活躍に期待です。


3番 小鍛冶悠太選手/天理大学 (次点:細木康太郎/帝京大学、小林賢太/早稲田大学)

3番も天理大学、小鍛冶選手。2年前の決勝を知る経験のある選手でしたが、2年前とは全く違う姿を見せてくれました。元々の武器であったスクラムに加えてフィールドプレーが圧倒的に成長しました。並々ならぬ努力の賜物だと思います。特にDFでのボールハンティングは決勝の1stTRYの起点にもなり、通常であれば穴になるフロントローが大きな脅威になったのではないでしょうか。

次点は、3年生の2人。帝京大学細木選手と早稲田大学小林選手です。2人とも高校時代から名を馳せていましたが、上級生になった今季も大いに力を発揮しました。細木選手は怪我明けの東海大学戦でBK並みのバックフリップパスを披露し勝利に貢献、また小林選手も決勝で劣勢ながらもTRYやラインブレイクを披露するなどスクラムのみならず動けるFWとしてその力を遺憾無く発揮しました。2人ともタックルを鍛えれば将来の代表候補として楽しみな2人です。

以上です!

総じてフロントローはセットプレーだけではなく、フィールドプレーも大事になってきている現代ラグビーにおいてフロントローの活躍は大切なものになっています。今後の彼らの活躍を追っていきたいですね。

次回はLO編です!

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