《欧州政局不安と日経平均》
欧州政局不安は一時後退、焦点は6月FOMCに移り始める頃合い。
6月4日の日経平均は前営業日比304円59銭高となる22475円94銭
日経平均値上がり銘柄数は207、値下がり銘柄数は18と買い優勢で、先週の弱い動きを払拭するような展開に。
(2018年6月4日 日経平均日足チャート↓↓)
前週5月第五週(5/28~6/1)は、欧州政治不安が表面化しイタリア国債利回りの急騰などによりマーケットが大幅に荒れたのは記憶に新しいところ。
NYダウはここ一週間で
5/28(月) 休場
5/29(火) -391
5/30(水) +306
5/31(木) -251
6/1 (金) +219
と、三桁幅での大きな動意が続いている。
今年2月の米金利上昇の際もそうだったが
国債利回りが大きく変動すると
株式マーケットもそれにあわせて大きく動きます
NYダウのチャートでは頭の重いところを抜けられるかどうか?
といったところに位置していますが
今週はイベントがあまりなく、6月8日のメジャーSQ、
6月12日に予定されている米朝首脳会談や6月12日、13日のFOMCを節目として目先は動意しそうな雰囲気。
米金利が落ち着きを見せつつあり株式市場としては上抜けしやすそうな地合い。
(2018年6月4日 NYダウ日足チャート↓↓)
まだ欧州の混乱も完全に収まっているとは言えず、そこがもう一波乱呼ぶ可能性もないとは言い切れませんが…
ユーロ、ポンドには比較的買戻しが入ってきており
為替だけを見ると一旦売りは止まったように見えます。
ドルも比較的堅調で、先週6月1日発表の米雇用統計が非農業部門雇用者数、失業率、平均時給全てが予想を上回る数値だったことからドルは109円台半ばで底堅く推移しています。
同日発表のISM製造業景況指数も予想値58.2を上回る58.7と高数値。
ここ数か月米指標は悪いものも多かったのですが、ほぼ確実視されています。FOMCでの6月利上げを裏付ける結果になったと言えます。
今回の利上げで今年は2回、既に利上げが完了することになりますが
今年の利上げ回数に関しての動向と各議長のスタンスは気になるところ。
これまで発表されている指標に関しては今年4回を意識するような数値は出ておらずまた元来ハト派のパウエル氏が積極的な利上げに動くとは思えませんし、直近の新興国の資金流出はじめとしたマーケットの変調にどう対応策をとるのかが一つの課題となりそうです。
アメリカ・欧州以外のところではここのところ通貨トルコリラが大きく下落しているトルコの政策金利が6月7日に発表されることに注目。新興国ではアメリカに次いで利上げが続いていますが、そういった政策の負の側面に関しても注意を図っておきたいところです。
【ご存知ですか??FOMC (エフオーエムシー)】
FOMCとは、Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略です。
アメリカの金融政策を決定する会合のことで、日本での、
「日銀金融政策決定会合」に当たるものがFOMCです。
FOMCは、年に8回開催され、現在の景況判断と政策金利(FF金利)の上げ下げなどの方針が発表されます。
その結果が市場の予想と違った場合には、株式市場や為替レートが大きく変動することがあり、世界の金融マーケットにも大きな影響を及ぼします。
●●●POINT●●●
FOMCでは政策金利の利上げや利下げの判断をしています。
その発表は世界のマーケットに与える影響が大きいが、市場関係者の予想との乖離があるかないかで、大きく違ってきます。
例えば市場が0.25%の利下げを期待しているときに0.5%の利下げが行われると、期待以上の結果ということで株価に影響が出たりするのです。
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