2023年オーシャンS・チューリップ賞・弥生賞の回顧

1 オーシャンSの回顧
前半600m通過33秒4、上がり3ハロン34秒0、勝ち時計1分07秒4は過去のレースと比較すれば優秀な部類(参考:2019年モズスーパーフレアの1分07秒1、2000年ショウナンカンプの1分07秒3、2020年ダノンスマッシュの1分07秒4)。
結果的に先行馬には苦しい展開になった模様。
勝ったのは3コーナーから4コーナーにかけてキミワクイーンと一緒に捲ったヴェントヴォーチェ。キミワクイーンの方は捲ったところで力尽き12着と大敗を喫したのに対し、ヴェントヴォーチェは捲った勢いそのままの脚で2馬身差の快勝だった。
このレースから高松宮記念に向かう馬がどれだけいるかは分からないが、本番でも期待していいのは5着以内までだろう。

2 チューリップ賞の回顧
今年のチューリップ賞はモズメイメイの鮮やかな逃げ切り勝利だった。
前半35秒2、1000m通過59秒9、後半34秒1と絶妙なペース配分。
1着〜6着の馬はすべて終始6番手以内と完全に後ろの馬には厳しい展開になった。
近年の桜花賞はトライアル組より非トライアル組が好走する傾向にあり、データ的には、本番でも期待できるのは連対したモズメイメイとコナコースト、そして芝マイル重賞2勝のキタウイングまでか。
この中でも終始内ラチ沿いを走り最後の直線で進路を探しながら上がり3ハロン2位の脚で勝ち馬に0.3秒差迫ったキタウイングの巻き返しには注意したい。
この馬は阪神JFで惨敗しているが、このときは1000m57秒のハイペースを好位追走してのものであり、あまり気にする必要はないと思う。

3 弥生賞の回顧
例年弥生賞はスローペースからの上がり勝負の傾向にあり、近年では皐月賞に繋がらなくなってしまっている。
今年も1000m通過61秒0と昨年同様にスローの展開。
ただ昨年と少し違うのは、昨年が残り800mのところでペースが上がったのに対し、今年は残り600mの典型的な瞬発力の問われる展開になった点。
正直、本番の皐月賞が今年の弥生賞のように残り600mまでのんびりした展開になるとは思えないから、今年の弥生賞上位馬の本番での食い込みは厳しいかもしれない。

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