【クラウド・ルー】日常を切り取りギターでほっこり歌うおかっぱ半パンメガネくん
深く考えずにタイトルを打ったら、こんなことになってしまいました。既にファンの方、ごめんなさい。やや失礼なスタートです。でもせっかく自分が推したいアーティストを紹介できるのだから、わかりやすい説明がベストだよね、と思ったのです。今回は気分で「です、ます」調で参ります。
7年前、いまいちぼんやりしている私の人生に飛び込んできた台湾文化。タピオカブームも台湾旅行ブームもまだ来ていなかった記憶。今だに自分自身謎ですが、気が付いたら30過ぎてから台湾に中国語留学してました。その中で出会った音楽が、この台湾のアーティスト、クラウド・ルーさん。
中国語学習者でなくても、漢字を見ればなんとなくの意味が推測できる日本人は、MVを見れば、歌の世界観も感じることがはず。台湾のMVは必ず歌詞字幕が出てくるのも助かります。
日本ではルーさんに関して「台湾のハナレグミ」や「台湾の星野源」というキャッチフレーズを見かけたこともあります。言いたいことはちょっぴりわかるけれども、ルーさんは台湾のいいところをいっぱい生かした独自の世界を持ってらっしゃいます。母親への愛や故郷愛をストレートに表現したり、ファンへの距離の近さもその魅力のひとつです。
彼は小さなころから曲書いてて、バンドやってて、絶対シンガーソングライターになりたかったみたいな人ではないようです。大学生の時に交通事故で入院して動けない間、独学でギターを弾きだしたのがきっかっけ、だそうです。そこからここまで人の心を打つ音と言葉を生み出せるなんて、、、交通事故に遭わなければ、彼は今、どんな職業についていたのでしょうか。
アコースティックギターの音が好きで、ほっこり系の音楽が好きな方、ぜひ聞いてみてください。台湾に旅行に行ったことがあって、現代的な風景と伝統的なアジアっぽいレトロごちゃごちゃ感の融合や、おじいちゃんおばあちゃんのなんともかわいい感じに惹かれた方にもおすすめです。
2015年から日本のフェスに出演されたり、2016年から日本でのソロライブ、去年は日本盤アルバムを発売、今年はワールドツアーもされているルーさん。どんどん活躍の場を広げておられる様子、これからの作品も楽しみにしています。
【 まずおすすめしたい3曲 】
① ♪ 早安,晨之美 ♪
学生時代、ルーさんいきつけの朝ごはん屋さんの名前がそのままタイトルになった1曲。彼の朝ごはんがっつり食べる習慣もよく知られています。そして、台湾にはチェーン店、個人経営店、朝ごはん屋さんがたくさん。ママ達は学校に送迎する前の子供たちと朝ごはん屋さんでごはんを食べます。おじいちゃんおばあちゃんは市場に、野菜や肉を買いにいったついでに朝ごはん屋さんに寄ります。ビジネスマンやOLさんも出勤前に並んで買って、職場に持参でデスクで食べます。朝ごはんを重視する台湾の食文化をさりげなく切り取ってテンポよく歌っちゃってます。
② ♪ 大人中 ♪
兵役に1年ついた後にリリースされた曲。坊主にして兵役についている間は読書をするようになり、人生の意義について考えるようになったそうです。親元を離れて大人になる過程の気持ちを、街でふと目に入ってくる社会人をしている人々の風景とともに歌ってます。
③ ♪ 幾分之幾 ♪
家族愛を歌った歌とも、別れた恋人に歌ってるとも、友人に歌ってるともとれるラブソング。どの関係にも人生を歩むにつれ遅かれ早かれ、悲しいお別れがあるもの。その悲しさと感謝の気持ち、相手が自分に与えた影響、存在そのものが自分の何分のいくつになっているのか、そんな感情を自分に問いかけるような歌になっています。
【 番外編 】
♪ 自分を信じて ♪
この文章を書くにあたって、初めて彼が日本語で歌っているバージョンを聞きました。中国語の歌を聴くのに抵抗があるという方はお試しください。MVには普段彼が住んでいる台北県から300Kmちょっとある故郷の台南県にリュックひとつで歩いて帰省する旅の様子が収められています。11日間の旅だったそうです。
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