ヤマメ五段
自分ではヤマメ三段ぐらいあると思っている僕だが、今日はこてんぱんになった。一時間(弱)一本勝負を挑んだものの、これはいるだろ!っていう河畔林下の複雑なランで、モンカゲスピナーを中心とした何万という虫がいる中で、ライズのラの字も、もちろんアタックもない完全ボウズをくらったのだった。
まあでも、あの光景は川辺に立つ我々しか知らない、秘められた豪奢な舞踏会なわけで、臨席できただけでもいいのだろう。しゃーない。
で、ここ3年ほどずっと同じ川、同じ季節、同じ時間に足繁く通って確信を得たことがある。これを能書きじゃなく実体験を伴って自然と辿り着けた今、ヤマメ五段ぐらいになれたのではないかな、なんて思う。
で、それは
いいポイントに魚がいるのではなく、魚がいるのがいいポイントである。
ということ。似たようなことはよく聞くと思うが、短絡的な結論として適用することなく、これを正しく実感するためには結構な実践が求められるはずだ。
ヒトの理屈で定量化「できた」データの組み立てでは多分たどり着けないものがあるように思う。マーケティングであれば、同じ利便性をもちながら、何となく住みやすさに差があるいくつかの町についても適用できる理屈が見つかるかもしれないし、検証が可能である。しかし、魚たちの町には、必ずしもこの理屈が見つけられるわけではない。見つかる場合も勿論あるけれど。
僕は科学信奉者なのだけれど、であるからこそ、いい加減な態度で持って結論を急ぐ者はあんまり信用しないし、自身としても、もっともらしい理屈でもって釣りを論じることはしない。
実績のあるいいポイントには、やはり通うべき価値がある。
疑うべきは常に自分の腕であれ。経験を過信するな。バイアスを疑え。
あ、ポイントってのは広く一帯を指す用法であって、ピンのポイントではないよ。
それより今日熊に関する警告をいただいたので(わざわざ家から出てきて伝えてくだすった)、対策考えないとなー。この頻度でイブニングやってたら、早晩やられる。