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【出来高を使っての投資判断】売り枯れ

きっかけ 売り枯れ=出来高が減っていく、で合っているのか?

先日上記のような投稿をしました。そこで、売り枯れと出来高減は同じではないか?という質問をいただきました。
ここから、はたして売り枯れとはどんな状況を指すのだろうか?という問いが自分の中で生まれたのでnoteにまとめることにしました。

このチャートは$AMPHの日足です。特に7月以降で出来高の大きな急減が見られます。これをもう少し細かく見ていくと3つの要素が見えてきます。

  1. 50日平均出来高と比較して、非常に少ない状況が続いている

  2. 上昇日(水色)の出来高は、下落日(薄赤色)よりも多い

  3. 出来高が減っている時、非常に値幅の小さいレンジ相場が続いている

出来高からわかる投資家動向とは

出来高とは、売りと買いが一致した一つの取引単位のことです。
それが多いということは売り手も買い手も豊富にいる状態となります。

上のチャートの青丸の部分では出来高が急激に増加しています。2022年初頭に$CFがコモディティ価格上昇の追い風を受けて一相場作った時のものです。いかに注目されていたかがこの出来高を見ればわかります。

表示されている出来高に注目すると緑と赤の二色で色分けされています。
上昇した時の出来高=緑
下落した時の出来高=赤

上記の$CFで見ると、

  1. 「高いところで売りたい」かつ「高くても買いたい」の取引が、他の取引に比べて多い時→株価は上昇して緑の出来高が表示

  2. 「安いところでも売りたい」かつ「安いなら買いたい」の取引が、他の取引に比べて多い時→株価は下落して赤の出来高が表示

が実際の投資家動向として読み取ることができます。

さて、今回のテーマである出来高減と売り枯れについてです。
結論から言うと、二つは同じではないです。

出来高が減っているときの投資家動向を上記の説明に補足して説明するなら、売りたい人も買いたい人も不在である時に出来高は減ると言うことになります。誰も興味関心を持たないような状況にある銘柄がこのようなシグナルを発します。
stage1のようなレンジ相場でよく見られると思います。

では出来高減と売り枯れの違いはどこにあるのでしょうか。

どちらか一方の需要が減るだけでも出来高は減ります。
具体的に売り枯れで説明すると、何らかの理由で株を売りたくない人が多い時は供給が細るため出来高が減ります。例えばこの先に上昇を期待する投資家が多く保有している状況などがこれにあたるかと思います。そのような場合、下落時の出来高は少なくなりますが、買い手は変わらず存在(むしろ増加)しているので上昇時の出来高は高くなります
こうした状況では買い支えが発生しつつ売買が少ない状況なので、値幅も極めて小さいタイトな状況になりがちです。

上記画像の中央あたりに青い矢印で売り枯れを表示しました。
明らかに売りの圧力が弱いですね。その2週間までは出来高そのものが減っていて、かつ緑の出来高が比較して多いことが見て取れると思います。

まとめ


出来高のみを使って投資判断をすることはできません。
あくまでも株価の動向とセットで判断しましょう。

  1. 出来高自体が減りつつ、特に売りの出来高が減っていることを確認する

  2. 株価の動きに支えとなるような動きが見られる、かつ値幅が狭い

  3. 上昇を期待している投資家が背景にいないとその後のブレイクアウトは起きないので、ベースの右端など然るべきタイミングで発生していることを確認する

これらが重要なポイントかと思います。

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