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雪月花一度に見する卯木かな 松永貞徳

(Youtube動画ずんだもん読み上げ台本)

こんにちは、ずんだもんなのだ。今回の句も、江戸初期の句なのだ。

今月、4月は旧暦で卯月なので、卯月に花を咲かせる卯木を取り上げるのだ。ただし、旧暦なので卯木が咲くのは5月後半~6月初頭、俳句での季語は夏になるのだ。

松永貞徳は、1571年から1654年、京都の人なのだ。

ずんだもんは、卯木がどんな木なのかわからなかったので動画を探してみたのだ。
きのままさんの動画がわかりやすそうなのだ。

垣根に使われるような植物なので、そんなに太くも高くもならない樹木で、真っ白い花が房状になり、この房が枝の先に並んで立ち上がった花なのだ。豆腐を作るときに出るおからのことを卯の花と呼ぶのも卯木の花が元になっているのだ。枝や幹が空洞になっているので、空の木と、つまり空ろな木から名前が来ているという説もあるのだ。ウツギと読む名字も何種類かあるのだ。芭蕉の弟子の曽良は卯木の花を白髪に例えているのだ。

雪月花(ゆき・つき・はな)というのは、西暦772年~846年の中国唐代の漢詩人、白居易が友人を想って詠んだ漢詩からきているとされているのだ。雪月花の美しいときを一緒に過ごした君を、雪月花の季節に一番思い出すという詩なのだ。雪や月や花という風景の中で琴や詩や酒を楽しむのは、中国文人の詩の伝統なのだ。

白居易の漢詩より少し前の時期に大伴家持は「雪の上に照れる月夜に梅の花 折りて贈らむ はしき子もがも」という短歌を残しているのだ。雪の上に白い月に照らされて白い梅の花が咲いています。枝を折って贈るようないとしい娘でもいたらなあという意味なのだ。この場合は、雪と月と花を一度に楽しんでいるのだ。今回の俳句と同じような意味を持っていると見ることもできるのだ。

雪見、月見、花見とすると、それぞれ春、秋、冬の自然を楽しむ風習になるのだ。美しい季節の美を前に、腰を下ろし、ゆっくり時間をかけて、飲食しながら味わう風習は、日本以外にはあまりないのだ。

この句は、卯木の木は、美しい花が咲き、雪のような白い花の色をして、名前に「ツキ」を隠している、つまり、雪月花を一度に楽しませてくれるという意味なのだ。
頓智遊びのような面白みのある俳句だと思うのだ。

最後に、日本三名園といえば「雪の兼六園」「月と後楽園」「花(梅)と偕楽園 」なのだ。

今回の動画はここまで。次回またお会いしましょうなのだ。

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