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WBPCの基本情報を調べてみた
私は「WBPC問題」という用語を何度も記しながら、WBPCについてほとんど知らないでいたので改めて調べてみました。
日本財団が運営するCANPANでの登録内容
同サイトによると、CANPANプロジェクトは、市民、NPO、企業などの活動を支援し、連携を促進することで、民間主体のより豊かな社会づくりに貢献することを目指すソーシャルプロジェクトだとのことです。団体情報に、NPOなどの公益活動を実施している団体に関する全国規模のデータベースがあり、各種団体が法人格にかかわらず登録して、団体の活動内容や連絡先などを公開できます。以下で、WBPC各団体の登録内容を確認していこうと思います。
若草プロジェクト
一般社団法人若草プロジェクト(2023年1月27日 18:52更新)
団体ID:1326321484
団体の概要:(抜粋)若草プロジェクトは、SOSを心に抱えた少女や若い女性たちと、彼女たちを支援する人たち(支援者)とをつなげ、支援を確実に届けるために設立した団体です。呼びかけ人として、瀬戸内寂聴氏、村木厚子氏ほか、著名人にご参加いただいています。
代表者: 代表理事 大谷 恭子(弁護士)
団体ホームページ:http://wakakusa.jp.net/
設立年月日/法人設立登記年月日:2016年3月18日
活動分野:子ども、青少年、障がい者、福祉、人権・平和、男女共同参画
設立以来の主な活動実績 ―(抜粋)
2016年 4月26日 キックオフ研修会
NPO法人bondprojectのご協力を得て、若年女性のLINE相談をスタートしています。
若年女性の「居場所」づくりとして、シェアハウス・シェルターとなる家を建設し、2018年10月より、受け入れを開始しています。
協働実績
助成金・補助金・物品等、他の組織から受けた支援の実績:共生社会を創る愛の基金の支援を受け、若年女性支援のためのマニュアルを作成しました。
他のNPO・市民活動団体との協働、他の学協会との共同研究・協働の実績:実績なし
企業・団体との協働・共同研究の実績:ファーストリテーリングと協働し、全国の若年女性・子どもに関わる施設に衣類を寄付する取り組みを行いました。
行政との協働(委託事業など)の実績:実績なし
若草プロジェクトのページは、2023年に更新されており、所在地、電話番号などが空欄になっています。
BONDプロジェクト
特定非営利活動法人BONDプロジェクト(2017年1月30日 16:35更新)
団体ID:1889292429
団体の概要:私たちの元には、死にたい、消えたい、寂しい、居場所がないといった10代20代の若年女性の声が全国から寄せられます。その背景には、虐待、いじめ、性被害、貧困など様々な社会問題が関係しています。また、18歳未満の子どもたちは児童福祉法によって守られていますが、18歳以上の子どもたちに手を差し伸べる法律はありません。そのため当NPOでは、年齢に関わらず居場所を失った女の子の自己肯定感向上や自立に向けた支援を行っています。
メール、電話、面接にて相談を受け、必要な場合には弁護士と連携をし、一時的な保護をし行政機関等に繋げたり、自立支援のための中長期的な保護をしています。また、相談窓口までたどり着けない若年女性の声も多く聞いているため、待っているだけでなく、街頭パトロール、街頭アンケート、出張面談等、アウトリーチの部分にも力を入れ活動しています。声は全国各地から寄せられ、女の子に寄り添った活動を展開しています。
【相談件数(2016年1月〜12月)】
メール相談12,395件、電話相談1,979件、面接相談1,368件、保護宿泊1,105件(泊)代表者: 理事長 多田 純子(フリーライター)
団体ホームページ:http://bondproject.jp/
X(旧Twitter):https://twitter.com/bond_project/
設立年月日/法人設立登記年月日:2009年12月16日
活動分野:子ども、青少年、障がい者、福祉、教育・学習支援、人権・平和、男女共同参画、就労支援・労働問題、行政への政策提言
設立以来の主な活動実績 ―(抜粋)
2006年10月よりフリーライターである代表の橘ジュンが、繁華街に出向き青少年の声を聞き、フリーペーパー「VOICES MAGAZINE」で伝える活動をしていた。
2009年12月「特定非営利活動法人BONDプロジェクト」を設立。
定期刊行物:フリーペーパー「VOICES MAGAZINE」http://bondproject.jp/voice.html#magazine_top
協働実績
助成金・補助金・物品等、他の組織から受けた支援の実績:(抜粋)平成23~25年度、27年度東京都地域自殺対策緊急強化補助事業。赤い羽根助成金「青少年シェルターにおける青少年シェルター修繕及び運営費」。厚生労働省「平成26年度自殺防止対策事業補助金」
他のNPO・市民活動団体との協働、他の学協会との共同研究・協働の実績:省略
企業・団体との協働・共同研究の実績:一般社団法人 若草プロジェクト「若年女性の相談運営事業」
行政との協働(委託事業など)の実績:荒川区「若年世代の自殺予防相談事業」(業務委託)
若草プロジェクトと比較すると、官公庁との関わりの強さが目立ちます。若草プロジェクトとBONDプロジェクトは一部協働があります。
ぱっぷす
特定非営利活動法人ぱっぷす(2022年10月31日 11:28更新)
団体ID:1395259870
団体の概要:リベンジポルノ・意に反したグラビアやヌード撮影による「デジタル性暴力」、アダルトビデオ業界や性産業に関わって困っている方の相談支援。
相談支援を通じて、性的搾取の実態について調査研究し、この問題を社会に広く伝え、課題解決していくことを目的とする。代表者: 理事長 金尻 カズナ(代表者兼職なし)
団体ホームページ:https://paps.jp
X(旧Twitter):https://twitter.com/PAPS_jp
設立年月日/法人設立登記年月日:2009年5月1日/2017年11月27日
活動分野:男女共同参画、子ども、青少年、福祉、地域安全、人権・平和、消費者保護
設立以来の主な活動実績 ―(抜粋)
AVや性産業に取り込まれた人などへの相談支援事業
研修会やシンポジウム開催による社会啓発事業
団体の目的:この法人は、ポルノ被害者相談支援を行うと同時に、ポルノグラフィの制作・流通等を通じて、あるいはその影響を受けて生じているさまざまな人権侵害や性暴力・性搾取の問題について議論・調査し、この問題を社愛に深く訴え解決していくことを目的とする。(定款第3条による)
協働実績
助成金・補助金・物品等、他の組織から受けた支援の実績:NPO法人は設立して1年未満なので、相談実績のみ。
他のNPO・市民活動団体との協働、他の学協会との共同研究・協働の実績:NPO法人ライトハウス、NPO法人SEAN、NPO法人SARC東京との協働相談支援。
企業・団体との協働・共同研究の実績:実績なし
行政との協働(委託事業など)の実績:実績なし
AV関係の活動が目立ちます。このページは2022年に更新されていますが、「協働実績」ではまだNPO法人設立(2017年)から1年未満との記述が残っています。
Colabo
一般社団法人Colabo(2023年5月20日 17:26更新)
団体ID:1694557131
団体の概要:私たちは、すべての少女が「衣食住」と「関係性」を持ち、困難を抱える少女が暴力を受けたり、搾取労働に行き着かなくてよい社会を目指して活動しています。
代表者: 代表理事 仁藤 夢乃(代表者兼職記載なし)
団体ホームページ:https://paps.jp
X(旧Twitter):https://twitter.com/colabo_official
設立年月日/法人設立登記年月日:2011年5月1日/2013年3月1日
活動分野:子ども、青少年、福祉、教育・学習支援、地域・まちづくり、地域安全、人権・平和、男女共同参画、行政への政策提言
設立以来の主な活動実績 ―(抜粋)
私たちは、出会う少女たちの伴走者となり、共に考え、泣き、笑い、怒り、歩む力になりたいと思っています。すべての少女が「衣食住」と「関係性」を持ち、困難を抱える少女が暴力を受けたり、搾取に行きつかなくてよい社会を目指して活動を続けます。
団体の目的:(団体の概要と概ね同じ)
協働実績
助成金・補助金・物品等、他の組織から受けた支援の実績:記載なし
他のNPO・市民活動団体との協働、他の学協会との共同研究・協働の実績:記載なし
企業・団体との協働・共同研究の実績:記載なし
行政との協働(委託事業など)の実績:行政主催の講演会への登壇、省庁、都道府県、自治体などとの意見交換や公的支援の在り方に関する提言などを行っている。
Colaboも所在地、電話番号、FAX番号が空欄になっています。行政との関わりの強さと、ふわっとした記述が印象的です。
経済産業省ジービズインフォ登録内容
ジービズインフォでは、法人番号や法人名から企業等の活動情報が検索できます。政府保有の法人情報を法人番号に紐づけてデータ整理を行い、2次利用可能なオープンデータとして情報提供するサイトです。
若草プロジェクト
法人番号:9011505001985
法人名:一般社団法人若草プロジェクト
本店所在地:東京都千代田区神田須田町1丁目6番弓矢四国ビル4階
補助金交付情報:0件
BONDプロジェクト
法人番号:6011005002958
法人名:特定非営利活動法人BONDプロジェクト
本店所在地:東京都渋谷区渋谷1丁目3-18ビラ・モデルナB102
補助金交付情報:8件
2023年06月13日地域自殺対策強化交付金(自殺防止対策事業)83,889,000円-厚生労働省
2023年05月26日令和5年度(令和4年度からの繰越分)新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金(民間団体実施分)34,118,000円-厚生労働省
2022年08月09日新型コロナウイルス感染症に対応した自殺防止対策事業35,912,000円-厚生労働省
2022年06月27日自殺防止対策事業81,841,000円-厚生労働省
2021年10月18日新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金(民間団体実施分)32,040,000円-厚生労働省
2021年06月23日地域自殺対策強化交付金(自殺防止対策事業)86,541,000円-厚生労働省
2018年09月19日地域自殺対策強化交付金(自殺防止対策事業)17,551,000円-厚生労働省
2018年02月27日自殺防止対策事業10,549,000円-厚生労働省-
BONDプロジェクトは厚生労働省からの補助金交付情報の記載がある点が他の3団体とは異なります。
ぱっぷす
法人番号:9010005027789
法人名:特定非営利活動法人ぱっぷす
本店所在地:東京都文京区向丘2丁目27番6号
全省庁統一資格:役務の提供等 D 広告・宣伝、写真・製図、調査・研究、情報処理、ソフトウェア開発、会場等の借り上げ、電子出版、その他
補助金交付情報:0件
ぱっぷすは、全省庁統一資格の記載がある点が、他4団体と異なります。
Colabo
法人番号:1011005005255
法人名:一般社団法人Colabo
本店所在地:東京都新宿区歌舞伎町2丁目1-2HANROKUビル3階
補助金交付情報:0件
国税庁 法人番号公表サイト
このサイトでは、法人番号の指定を受けた法人等の基本3情報を検索することができます。基本3情報とは、1.商号又は名称、2.本店又は主たる事務所の所在地、3.法人番号のことを指します。
基本3情報は、経済産業省ジービズインフォと同じですが、ほかに変更履歴も確認できます。各団体の検索結果ページのリンクを以下に貼っておきます。
若草プロジェクト(平成28年法人番号指定/平成30年所在地の変更)
BONDプロジェクト(平成27年法人番号指定/平成29年、平成31年、令和3年、令和5年所在地の変更)
ぱっぷす(平成29年法人番号指定/令和2年「特定非営利活動法人ポルノ被害と性暴力を考える会」から名称変更)
Colabo(平成27年法人番号指定/平成29年、令和3年所在地の変更)
BONDプロジェクトは頻繁に所在地の変更を行っています。
まとめ
若草(村木厚子、最強、ボス)
— 暇空茜 (@himasoraakane) January 5, 2023
bond(公明党がバック、強い)
ぱっぷす(北原みのりらがバック)
colabo(共産党と強い繋がり)
これマジで精鋭部隊で絡み合ってんだなと
若草(村木厚子、最強、ボス) bond(公明党がバック、強い) ぱっぷす(北原みのりらがバック) colabo(共産党と強い繋がり) これマジで精鋭部隊で絡み合ってんだなと
bondに個人名として登場するのは多田純子さんと橘ジュンさん、ぱっぷすは金尻カズナさんですね。
若草プロジェクトは、独自事業としてシェアハウスを運営、BONDプロジェクトとLINE相談で協力。助成金・補助金・物品等、他の組織から受けた支援の実績と、行政との協働については記載ありません。ファーストリテーリング。
BONDプロジェクトは、行政との関わりを強調、補助金多数。若草プロジェクトと協力。アウトリーチ(声かけ)とシェルター事業、弁護士や行政への橋渡し。赤い羽根。
ぱっぷすは、AV、ポルノ主体。
Colaboは行政との関わりの強さが目立つ。
こうしてそれぞれに目的が異なり、連携しているわけでもない4団体が、若年被害女性等支援事業という一つの事業で、それぞれに一部重複しながら補完し合うわけでもなさそうな活動(アウトリーチ、シェルター、行政連携、相談窓口の提供)を実施していたということは、利用者側にとっても行政による管理という意味でも、そもそも問題があるのではないでしょうか。
各団体のサイトをみてみよう
若草プロジェクト
「若草プロジェクトの3つの事業」(つなぐ・まなぶ・ひろめる)にシェルターの記載はありませんね。ぺージ下部のサイトマップに上げられている項目を見ても、「LINE・メールで相談」「研修・シンポジウム」「メディカルサポート基金」「企業連携」「寄付案内」とあり、カネとモノの動きが目立つように私には思えてしまいます。
BONDプロジェクト
どのように探せば、悩める女性はBONDプロジェクトに行き着くことができるのでしょうか。「DV 相談 東京」で検索してみると東京都福祉局のページが見つかります。そのページでBONDプロジェクトは紹介されていません。「帰る場所がない 東京 相談」で検索してみてもBONDプロジェクトは上位には見つかりません。やはり本来公的機関がやればよい事業なのだと思います。
ぱっぷす
基本はAVでしょうね。そしてAVに限定してみれば、ぱっぷすの活動の対象になるような女性の総数はそれほど多くはないように私には思えます。あえてNPO法人を作ってまで取り組むような事業とは思えないというのが私の意見です。男女の関係を悪化させてしまうような活動であっては絶対にいけないと私は考えます。
金尻さんも、国会で参考人として発言されており、政治に影響力を持つ人ですね。
Colabo
Colaboは東京都の若年被害女性等支援事業を自主辞退したので、今さらサイトを確認する必要はありませんね。自主辞退を妨害のせいとしている限り、どんなにColaboの発表する活動が素晴らしいように思えても、そのまま素直に信用する気には私はなりません。少し確認したところバスカフェはバスを使わないで1か月に1、2回実施されているようです。
終わりに
各団体について登録情報などを確認したうえで私が感じたのは、若年被害女性等支援事業は、NPOに委託するのではなく国や地方自治体が責任をもって実施するべき事業であるということでした。こうした事業は、国民の暮らし全体を踏まえて総合的に取り組んでいかなくてはならない事業であって、個々のNPOの主張を取り込んで場当たり的に進めてよいような事業ではないでしょう。ただし、今の世界は、グローバリストがカネを集めて支配的な地位を得た世界であり、日本に対するサイレントインベージョンも進んでいることが根本的な問題だと私は考えます。しかし、たとえそうであっても、国が主導権をとったり、公的機関との連携を図ったりすることなく、漫然と公金を支出していることについては、激しく追及できるだろうと思います。
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