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【定時退社ノウハウ】を自分に都合よく受け取ってはならない
『残業が多い人は仕事ができない人』であるとYoutube界隈でも話題になって久しい。
確かに常時残業している人は本当に仕事ができない人である場合もあるが、そうではない場合もある。
そもそも一言で残業といっても様々なケースが有る。
明らかに一人工以上の業務量が割り振られている場合
スキルアップが目的の場合
生活残業と呼ばれる本当は残業しなくても良いが、基本給だけでは生活が成り立たないため意図的に残業している場合
残業しなければ評価されない社風である場合
他人の仕事振りに満足いかず、他人の仕事に手を出してしまう場合
職人魂により自分が満足できるまで突き詰めたい場合
家に帰ってもやることがないから仕事で暇を潰す場合
能力不足で仕事が終わらない場合
おおよそこの8つのパターンだろう。
1については、言うまでも最初から定時帰りできないように業務設計されているということなので、能力不足という話にならないし、2のスキルアップについては、通常業務は完了している上で、能力向上のために必要な中身のあるものであるならば、能力不足とは関係ないだろう。
3〜7については、仕事が出来るできないとは直接的には関係のないケースのなので、ここでは論じない。
また、8についても本記事の趣旨とは関係ないので除外する。
いずれにしても、ビジネス系YouTuberが発信しているような『残業=仕事できないやつ・効率悪いやつ』と一括りにするのはかなり乱暴である。
なぜなら、定時で帰っている人たちは、本当は仕事が終わっておらず、『終わったように見せかけているだけ』である可能性があるからだ。それも無意識に・・・だ。
業種にもよるが、業務の成果を明確化しにくい業務・部署である場合はこうした『仕事が終わったフリ』がよく起きる。
特に最近は、若い世代が残業しないでサッサと帰るとベテラン勢が嘆いているが、要はそういうことである。
働き方改革が声高らかに叫ばれて以降、仕事よりもプライベートを重視する人が増えたことも拍車をかけている。
こういうことを言うと、年寄の戯言、マウント取りだとか言われるが、それはそういった勢力が作った虚像であり、それを疑いもなく信じる人もまた、程度が低いと私は思う。
そういった情報発信をするYoutubeなどがよく言っている『残業しない仕事の仕方』も非常に良くない。
よく言われるのが、
仕事に優先順位をつける
振られた受けきれない仕事は断る
力を入れる部分と抜く部分を分ける
だいたいこの3つだ。
いずれも仕事を効率良く進めるためには欠かせない大切なものだ。それは私も認める。
だが、いちばん大事なことを忘れている。
それは、上記3つを実践するためには、
そもそも仕事がわかっていることが大前提である
ということだ。
仕事に対して理解が深まっていない経験の浅い人がこれらを実践すると、
・『自分が理解できる範囲での独りよがりな優先順位』
であり、
・『受けきれない仕事と受けなければならない仕事の境界線がわからないのに断ること』
であり、
・『重要な部分がどこか認識できていないのに力を抜く』
となるわけだ。
言うまでもなく、ただの職務怠慢である。
残業は決して肯定するべきものではない。
しかし、昨今のワークライフバランス重視の風潮は明らかに行き過ぎである。明らかにライフ(生活やプライベート)を重視しすぎている。
以前のエントリーでも書いたが、こうした間違った定時退社主義者たちの怠慢は、他の誰かが穴埋めしている。
残業は決して悪ではない。
大事なのは、残業の裏側にあるものが、一体何なのかである。