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【山雅】レッドカードが生んだ展開|J3第16節【レビュー】

イングランド・プレミアリーグが好きで全試合観ている戦術オタクによる、松本山雅のレビュー。



2023.7.1
J3 第16節

松本山雅FC
×
愛媛FC



監督・選手のコメント↓


~スタメン~

山雅(緑):4-2-3-1
愛媛(白):4-4-2


~はじめに~

まずレッドカードに関して、もちろん村越は悪いのだが、そもそもチーム内にも問題があるのではないか。


自分がいつも引っ掛かっているのは、主力として起用され続けているパウリーニョや菊井の振る舞いである。

この二人は審判や相手選手に食って掛かることが多すぎる。

文句を言うくらいは別に悪いことだとは思わないが、やり方が悪い。

パウリーニョは、審判に文句を言う際、ボールから完全に目を離し、集中力を切らしてしまい、チームに迷惑をかけている。
前節いわて戦では、そのせいで決定機を作られるシーンもあった。
しかも、プレーが続いている状況ですら当たり前のようにやってしまうのもまずい。

そして菊井は、文句を言う際の表情や身振り手振りがいつも攻撃的すぎる。
だから審判からすれば印象は悪いし、カードの対象になってしまう。

パウリーニョはJ1時代の山雅を知る貴重なベテラン、菊井はキャプテンマークを巻くことも多くチームを引っ張るべき存在である。
そんな二人がこのような振る舞いを続けているのは残念に思う。

そして、この二人が起用され続けているということも問題ではないか。

特に菊井についてはこれまでも問題になったことがあるはずだが、そこから変化があったようには見えない。
それでも起用され続けている。

起用するということは、たとえ意図していなくても、監督が悪い振る舞いを許容するというメッセージになりかねない。
悪い振る舞いが許されるような空気が、そもそもチーム内にできてしまっていたのではないだろうか。

そして、それが今回最悪の結果となって現れてしまったのではないか。


今回のことがあって、村越は反省するだろうが、根本的にチーム全体の空気が変わるとは考えづらい。
一時的には改善されるかもしれないが、2,3試合後には元に戻ってしまう可能性が高いと思う。

もっと規律を大事にする監督にならない限り、変わらないような気もする。


~試合結果~

松本山雅FC 1
73' 野々村
愛媛FC   1
55' 矢田


~似たもの同士~

この試合を観た限り、愛媛はビルドアップが得意なチームではないように感じた。
村越が退場するまでは、ビルドアップがあまり機能しているようには見えなかった。
おそらく、堅守速攻のチームなのだろう。

そして、山雅も堅守速攻のチームである。

主導権を握り、ボールを主体的に動かしていくことを志してはいるが、そのための仕組みは十分ではない。
むしろカウンターの方がチャンスを作りやすいチームである。

つまり、愛媛と山雅は似たもの同士である。
相手にボールを持たせて、奪って速攻を仕掛けたい。

この試合では村越の退場により、ほとんど愛媛がボールを持つ展開になった。

愛媛としては望んでいた展開ではないだろうし、山雅としては一人少ないとはいえ速攻を狙える展開になった。

村越の退場が、結果的に功を奏したという考え方もできるのではないだろうか。
(言い過ぎ?)


逆に、もし退場がなかった場合、勝ち点1すら得られなかったかもしれない。

退場がなければ、おそらく山雅はボールを持とうとする。
しかし、仕組みが不十分なため、攻めきれず、ボールを奪われる。
そして愛媛のカウンターにやられる。

そのような展開は容易に想像できる。

実際、この試合の失点もカウンターだった。

試合を終えて振り返ってみると、今の山雅にとってはむしろラッキーな展開だったのではないかと、個人的には思う。


~終わりに~

レッドカード自体は残念だが、こんな試合でも首位・富山との勝ち点差が縮まったのだから、ポジティブに捉えていくしかない。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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