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2024年6月の記事一覧
【読書ノート】『愛の彼方の不変の死』
『愛の彼方の不変の死』
ガルシア・マルケス著
上院議員オネシモ・サンチェスが死を控えた状況で、彼の人生を変える女性と出会う物語。彼は医者から死を宣告された後、生きる意欲を失い、自らの運命に対する怒りや涙を経験する。
主な登場人物の名前が意味すること
①オネシモ・サンチェス
キリスト教の観点から見ると、変化と成長、そして奉仕の精神を象徴する人物像であると考えられる。オネシモは新約聖書に登場する
【読書ノート】『的になった七未』(『木になった亜沙』より)
『的になった七未』(『木になった亜沙』より)
今村夏子著
七未には、どういうわけだか、特殊な能力がある。幼稚園の頃、どんぐりを投げられても、七未にだけは、当たらない。小学校で、ドッチボールをしても、七未だけは、当てられない。いつも、まわりのひとたちの標的にされてしまうため、逃げ回るという人生を歩んでいた。
なかなか、よくわからない今村夏子ワールドの物語なのだけとね。
キーワードを挙げてみる。
【読書ノート】『蜂蜜パイ』(『神の子どもたちはみな踊る』より)
『蜂蜜パイ』(『神の子どもたちはみな踊る』より)
村上春樹著
純平は36歳で短編小説を書く作家。ある日、純平は、大学の頃からの友達で、一人で子育てをしている小夜子から家に呼ばれる。小夜子の家には、5歳の沙羅がいて、神戸の地震があってから毎晩、怖い夢を見て困っていた。その夢では、「地震男」というおじさんが沙羅を小さな箱に入れようとするのだという。
なかなか、よくわからないので、
いくつか、キー
【読書ノート】『夜明けのすべて』
『夜明けのすべて』
瀬尾まいこ著
PMSで苦しむ美紗とパニック障害の山添の二人が、アットホームな町工場という職場で出会い、お互いを思いやりながら、少しずつ回復していくという物語。
何とも、良い人しかいなくて、非常に暖かい物語。
昔、お局さんみたいなおっかない女性が、派遣の人でいたのだけど、その人は、いま、思えばPMSだったのだろうなあみたいなことを考えながら読んだ。
知人で、パニック障害を
【読書ノート】『ネオンテトラ』(『スモールワールズ』より)
『ネオンテトラ』(『スモールワールズ』より)
一穂ミチ著
評判が良い物語なので長いこと積読状態だったのだけど、ようやく読むことができた。
主人公(美和)は、30歳で、モデルをやっている。なかなか子どもが産まれず、夫(貴史)は、頻繁に浮気をする。住んでいるマンションでは、ネオンテトラを飼っている。そして、時々姪っ子の有紗が訪ねてくる。
ある日、マンションのベランダで立っていると向かいのマンショ