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グレーな私

なんとなく整理したくなったので、今日は私の恋愛の指向について書こうと思います。

まずはじめに言っておくと、私はシスジェンダー(女性)で、グレーセクシャル/ロマンティックです。

誰にも言ったことのない私のアイデンティティ、なかなか理解しにくいものだと思います。というか、自分でもいまいち解りません。笑

多種多様な意見があると思いますが、こういう考え方もあるんだ、と軽い気持ちで読んでいただけると幸いです。


私が自分の恋愛の指向に疑問を抱き始めたのは中学生の時です。ある日、友人のTwitterのプロフィールにLG(B)Tという記載があり、ワードは知りつつもよく知らなかったので、そこで初めてLGBTについて詳しく調べ始めました。

そもそも私は同性同士の恋愛になんの違和感も持ったことがなかったので、そういう思考はマイノリティなんだと衝撃を受けたのを覚えています。それとなく確認すると、両親も同性同士に理解がなかったので、衝撃と同時にショックだったのも覚えています。そして、やっぱり私の思考は一般的じゃないんだと自覚し、もしかしたら私はバイセクシャル、もしくはパンセクシャルなのかも…と思い始めました。

結局、田舎者で15年しか生きていない子供にはよく分からず、高校生になって都会に出たら何か分かるかな…なんて考えていました。


実際、高校時代はたくさんの経験をしました。バイセクシャルやジェンダーレスの友人ができたり、留学先でたくさんの同性カップルを見かけたり、一般的な高校生より広い世界を体験できたかもしれません。

そんな体験をしつつ、私自身、とても悩むことがありました。というのも、一番仲が良かった子に不思議な気持ちを抱いたからです。彼女が私以外の女子と楽しそうにしているのが嫌だったり、私のことをもっと知ってほしかったり。でも彼女には彼氏がいて、よく相談にも乗ってあげていました。他の女子の話をされるのは嫌なのに、彼氏の話をされるのは平気だったんです。

単に友人として好きで執着しているだけなのか、彼氏がいるから諦めているだけで本当はそういう意味で好きなのか、自分でもよく分かりませんでした。

さらにこの悩みを複雑にしていたのが、彼女に不思議な気持ちを抱く前に、男性に恋愛感情を抱いていることです。私が男性を好きになる、というのははっきりしています。ただ女性に対して恋愛としての「好き」を感じたことがなかったので、結局彼女への想いははっきりしないまま卒業してしまいました。

そんな状態でさらに都会の大学へ進学したら、なんとまあ美人な先輩が多いじゃないですか。キャンパス内ですれ違う大勢の人の中で目に入るのは女性で、「あ、あのお姉さん綺麗」なんて無意識に思っていたんです。そんなことが続くので、もしかして私の恋愛対象って女性に傾いたのかな…なんて思いながら過ごしていました。

そして休学期間に入り時間を持て余しているとき、一冊の本に出会いました。それが『13歳から知っておきたいLGBT+』というものです。性とジェンダーについて書かれていて、約40名のLGBT+の生の声が収録されている本です。もしかしたらこの本の中に答えがあるかもしれない、と思い購入してみました。

知っている単語はもちろん、聞いたことのない難しい単語がたくさん出てきます。若干混乱しつつ読み進めていくと、「グレー / グレーセクシュアルまたはグレーロマンティック」という概念が登場しました。

・魅力をごくわずかしか感じない人。
・魅力をめったに感じないか、もしくは特定の条件のもとでしか感じない人。
・自分が魅力を感じるのかどうかはっきりとわからない人。

『13歳から知っておきたいLGBT+』P.178より


まず私は、知り合ったばかりだったり少々仲がいい程度では、性別にかかわらず恋愛感情を抱かないし、そもそも心を開きません。一目惚れなんてものも私の場合あり得なくて、その人がどんな性格なのか分からないと、まず私の中のスタートラインには立てません。(勝手で申し訳ない)

そのためこの「グレー」という概念を知るまでは、高校時代の友人への感情、そして男性への恋愛感情は「デミセクシャル/ロマンティック」に当てはまるのかな、という感覚でした。

しかしこの「グレー」の特徴、そして当事者の経験を読むと、なんだかしっくりきました。

高校時代の友人への感情はそういう意味のものだったのか分からないし、あのお姉さん綺麗とか思うけどそれがどういう感情からなのか分からないし、恋愛感情は別として好きな男性芸能人・女性芸能人がいるし。

結局私は、「自分が恋愛感情における魅力を感じるのかどうかはっきりとわからない」んです。どの性別に対しても。

男性を好きになるとは言いましたが、最後にその感情を抱いたのは5年前です。今では女性に意識が向くことがほとんどで、今でも男性が恋愛対象に入るのかは分かりません。というか、私の場合「その人自身」を知ってからようやく心を開くので、別に男性だろうと女性だろうと、ノンバイナリーだろうと関係ないのかもしれません。

なのでやはり、デミよりも「グレーセクシャル/ロマンティック」の方が落ち着きます。

最近は、恋愛やらは一旦置いておいて、大好きで憧れているSelena Gomezのような女性に出会いたいなんて思っています。笑


私の指向は一体何なのかと、その答えを探し求めて『13歳から知っておきたいLGBT+』を読みました。見つけた答えは「グレー」、はっきりしないものでした。でも、その不確かさこそが私なんだと気づいて少し心が軽くなりました。

別に定義にこだわらなくてもいいんじゃないかと思ったこともあります。それでも探し続けたのは、やはり心のどこかで、「私はこれ」という安心感、そして「私のことを説明できる言葉」が欲しかったからかもしれません。


脳内整理なので長くなるって分かってました…分かってたけど、長いなぁ…笑

とにかく、グレーらしく日々いろんなことを考えて過ごしています。まだ始めたばかりですが、こうやってnoteに書くようになって少し楽になった気がします。自分の中だけでぐるぐるせずに、考えをまとめてみるだけでも違うものですね。note始めてよかった~!笑


もし自分のアイデンティティに悩んでいる方がいれば、ぜひ『13歳から知っておきたいLGBT+』を読んでみてください。あらゆるアイデンティティが紹介されているので、もしかするとその中に当てはまるものがあるかもしれません。「13歳から」という書名ですが、むしろ大人向けだと感じるくらいの内容でした。もちろん10代の方にもおすすめですけど!

この記事が少しでもヒントになりますように。

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