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シンガポール珍道中~1日目
20数年ぶりの海外旅行に行ってきた。行き先はシンガポール。
タイトルは1日目となっているが、実際は前日の夕方徳島を出て、大阪の東岸和田で前泊したので、私自身の旅は2日目。
準備編はこちら。
宿泊先のホテルで、日課の朝ドラ「虎に翼」を見る。
出発前日に塗ったマニキュアとペディキュアが早々に剥がれてしまっていることに気づいて、駅ナカのコンビニに除光液を行く。見当たらないのでレジの女性に尋ねたら、「ここにはないけど、すぐ近くのドラッグストアが朝8時半から開いてますよ」と教えてくれた。旅先ではこういう補足情報を教えてくれる人の優しさがしみる。教えてもらったドラッグストアで除光液と、ついでに持ってくるのを忘れていたメイクブラシと化粧下地を買う。
関西国際空港の一つ前の駅、りんくうタウン駅で降りる。
娘との集合時間は昼前なので、一人でぶらぶらする。午前10時、開店したばかりのショッピングモールは人もまばら。
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りんくうタウンのランドマークの大観覧車。
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「大観覧車、冷房中」の張り紙に吸い寄せられて、券売機で一人分の切符を買っていた。700円也。
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観覧車に乗って満足したので、空港へ電車で向かう。空港のある人工島まで海の上を電車が走る。
寄り道し続けて、やっと空港に到着。
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4階の国際線の出発ロビーに上がると、人でごった返していた。中国語やアラブ系やインド系の言葉が飛び交っている。押し合いへし合いの大混雑。来年の大阪・関西万博に向けてターミナルの至る所で改装工事が行われていて、本来より、より狭くなっていることも相まって、まっすぐ歩くこともままならない。
私の乗る飛行機のカウンターはまだ開かないので、ほうほうの体で、2階の国内線のロビーに退散。
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ほどなくして、娘がやってきて合流。空港のターミナルから出て、連絡橋を渡り、ホテル日航関西空港とエアロプラザへ向かう。
ランチを取る。
「ゼッテリア」というファストフード店を初めて知る。
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さて、関西国際空港に来て、どうしても行きたかったのが、展望デッキ。
大好きなドラマ「おっさんずラブ」の空港を舞台にしたシーズン2のロケ地となった場所だ。
第1ターミナルから無料の送迎バスに乗って、展望デッキへ向かう。
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ここに大好きな田中圭さんも立っていたのかと考えて、ニンマリする。
しかし、このあと、スーツケースが何かに引っかかって、その勢いでスライディングするように派手に転んだ。膝をしこたま打ちつけた上、すいりむいて泣きそうになった。
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再び無料の送迎バスに乗って、第1ターミナルに戻ってきた。(膝が痛い)
相変わらず、出発ロビーは人で溢れていて、どこがどのカウンターの列の最後尾か分からないくらい、人の列がとぐろを巻いている。そこをかき分け、かき分け進む。
出発前に、シンガポール航空のアプリからオンラインチェックインをしておいた。空港の隅に設置された機械に、アプリに表示されたQRコードとパスポートをかざすと、航空券と荷物用タグが出てきた。
タグを取り付けて、航空会社のカウンターに並ぶ。荷物を預けるための列は比較的空いていた。日本を出国する外国人の団体ツアーの人が並ぶチェックインカウンターは長蛇の列。あまりに人が多すぎて、自分の並ぶべき列を見つけるのにも苦労する。
この混雑ぶり、関空のオペレーションが悪いのか、はたまた観光客が空港の許容量を超えているのか・・・・・・
(この後、シンガポールのチャンギ空港のスムーズなオペレーションを見て、ますます関空の状況を憂慮してしまうことになる)
出国ゲートを超え、搭乗口にたどり着いた。
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初めて外国の航空会社の飛行機に乗った。
シンガポール航空のCAさんは男女比が半々くらい。デザートのアイスを押しつけるように差し出すところとか、離陸時にスマホの充電をコンセントから抜くようにと、ビシッと指示するところとか見ていると、物腰の柔らかさは少ないが、キビキビ、きっちり、「任務を果たしています」という感じが、とても頼もしくて、好ましい。
夕方、ついに出発。徳島を出て、はや24時間が過ぎている。国内旅行なのか海外旅行なのか、もはや区別がつかない。
機内で、お待ちかねの一杯。
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6時間少々のフライト。日本との時差はマイナス1時間。
嵐のライブ映画があったので、ちらちらと見つつ、機内食を食べたり、おやつを食べたり、湊かなえの「山女日記」を読んだり、うとうとするなど。割とあっという間に過ぎた。
午後11時。シンガポールのチャンギ空港に到着。
パスポートをかざして、顔認証で入国。入国の申請も娘が私と二人分、まとめてオンラインでやってくれていたので、すんなりと入国できた。
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スマホのSIMを差し替えるが、つながらない問題が発生。娘と二人で焦る。
空港のWi-Fiから、日本にいる夫にLINEでSOSを送って、あれこれ指示をもらって、なんとか開通。結論としては、ざっくり言うと日本の携帯会社の設定を削除してしまわないとあかんということだった。
完全に”日本”を忘れてしまって、帰国後、復活できるのか心配は残る・・・・・・
スマホの設定にあたふたしているうちに、ずいぶん時間が過ぎていた。いそいで荷物の受け取り場所に向かう。
私と娘のスーツケースだけが、ターンテーブルをぐるぐる回っていた。
Grabというアプリでタクシーを呼ぶ。
このGrabというアプリは日本語が使える。どこにいて、どこまで行きたいのか日本語で選べるようになっている。支払いは登録したクレジットカードで自動的に決済されるし、事前に料金が表示されるので納得の上で申し込める。ぼったくりもなし。
今回の旅で何度もお世話になった。
どの運転手さんもいい人だった。(インド系、アラブ系の人多め)
ただ、運転手さんとの会話は全部英語。その上、運転手さんのルーツの訛りが混ざって、ちょっと聞き取りづらい(と、通訳担当の娘が言っていた)
ホテルはマリーナベイ・サンズやマーライオン公園があるエリア。
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ホテルにチェックイン。
リッツカールトン・ミレニア・シンガポール。
ホテルの人とは、Google翻訳と簡単な英語でコミュニケーション。
深夜なのに、ドアマンもフロントも笑顔で出迎えてくれて、ほんとに素晴らしい。
ラグジュアリーな館内を巡って、リッチな気分で部屋に向かう。
ガチャッとドアを開ける。広い!
ベッドが大きい!
バスタブとシャワーが別になっている!
クローゼットがある!
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んが、何かがおかしい。
ああ! ベッドが一つしかない!
そうなのだ。予約時の私の選択ミスで、キングサイズベッド1つの部屋を取ってしまっていた。
娘と二人で同じ布団で寝るかどうか。
しかし、ふだん、家では夫とも別の布団で寝ているので、たとえ血を分けた娘であっても、子どもじゃない人と、同じ布団に入るのは落ち着かない。それに、いびきがうるさいだの、布団の取り合いだのでケンカになりそう。
しかし、エキストラベッドを毎日追加すると、結構な出費になる。
幸い、シングルベッド一つ分くらいの大きさのソファがあった。
「ママ、ここで寝られそうだよ」
と娘が提案してくれ、ほっと胸をなで下ろす。この手があったか。
結局、ソファとキングサイズベッドを一晩ずつ交代で使うことにした。
とはいえ、布団が足りない。
フロントに降りていって、ソファで寝たいからブランケットを貸してと頼んだ。ほんとうは「サービスでエキストラベッドを入れましょうか?」とか「お部屋を変えましょうか」とか言ってくれないだろうかと少し期待していいたが、フロントの女性は「OK」と言いながら、くすっと笑っただけだった。
そんなこんなで1日目が終わった。(毛布はすぐに届いた。)
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