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シンガポール珍道中~2日目午前~緑と青とピンク色
スマホのカメラアプリから音が消えた。
シンガポールに着いた途端、カメラアプリのシャッターボタンを押しても、「カシャッ」の音がしなくなった。
娘曰く、スマホのカメラからシャッター音がするのは日本だけだそう。
スマホのGPSや携帯の基地局から位置情報を割り出して、スマホがシャッター音の有り無しを決めているのだそうだ。へえ。
ちなみに、ビデオモードのスイッチの「ポーン」の音も消えた。
さて、いよいよシンガポール観光のスタートである。
まずは朝ごはん。
ホテルの朝食バイキングが予想以上に豪華だった。洋食や中華はもちろん、カレーなどのインド風、日本人向けに和食も用意されていた。滞在中に全部食べるつもり。
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甘いもの。見た目はパウンドケーキだけど、パンだった。
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「Good Morning! Tea or Coffee?」
席に着くとあいさつとともに一番に聞いてくれる。
コーヒーをお願いすると、しばらくして、ポットを持ったウェイターさんがやってきて、なみなみと注いでくれた。
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日本の喫茶店の水のように、カップが空になると、すかさずおかわりのコーヒーを入れてくれる。気づけば3杯目。飲み過ぎた。明日からはせめて紅茶にしよう。
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今日、午前中の目的は、「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」。
屋上の舟形のプールで有名な高級ホテルマリーナベイ・サンズに隣接する植物園だ。
ホテルから徒歩で行く。
歩くのが速い娘について行くのに必死。周りを見る余裕がない。娘がときどき振り返って待ってくれるが、それよりもうちょっとゆっくり歩いてほしい。
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午前9時。まだ観光客は少ない。
地元の人らしいランニングをしている若者や、中国語でおしゃべりしながらウォーキングする中年女性の一団を見かけた。
私も、友達とおしゃべりしながら公園を朝ウォーキングする老後が送りたい。いかんせん、こんな美しく広い公園も、近くに住む友もまだいない。
シンガポールは赤道直下の国なのに、日本より涼しくて驚いた。気温は多分同じくらいだけれど、湿度が低い気がする。木陰に入ると涼しい風が吹いていた。日本みたいに、ちょっと歩いただけで滝のように汗をかくなんてことは全然なかった。
一方、建物の中の冷房はキンキンに効いている。タクシーの設定温度は19度だった。
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マリーナベイ・サンズの手前で曲がって、公園に入る。
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こちらは公園内に大きくそびえ立つ、人工の木「スーパーツリー」。
鉄骨と植物が調和した不思議な建造物。高さは25~50メートルくらいある。てっぺんに太陽光パネルが取り付けられているものもあって、そこから電気を供給しているらしい。夜になると光る。
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まずは、「クラウド・フォレスト」に入る。
入り口を入ると正面に巨大な滝が現れ、度肝を抜かれた。水が落ちるザーッという音がドーム内に反響している。滝の落差は35メートル。
さっそく、娘と記念撮影。
ドーム内は、冷房がよく効いていて、肌寒いくらい。
滝の辺りは一層ひんやりしていた。
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ここには、サッカー場1.5個分の広さのドームに世界中の植物が植えられている。体中にミストをかけられているような、ひんやりと湿った空気が心地よい。植物も気持ちよさそう。
私は、原田マハの「楽園のカンヴァス」を読んで以来、アンリ・ルソーの絵が好きなのだけど、ここはまるでそのルソーの描いた密林を再現したようだ。
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順路に従って歩いていくと、じわじわと上に登っていく構造になっていた。
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帰りは、エスカレーターを使って降りてきた。
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次は、スーパーツリーを登る。
今回、日本からオンラインで買ったチケットは、さきほどのクラウド・フォレストとこのスーパーツリーに登れるチケット、「Cloud Forest + Supertree Observatory」。娘が公式サイトから予約してくれた。一人34ドル。
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ツリーの中はエレベーターで移動。エレベーター前で、年配のインド系女性スタッフが誘導してくれる。品があって明るい人だった。シンガポール、どこに行ってもフレンドリーで感じのいい人が多い。
スーパーツリーのてっぺんから、マリーナベイ・サンズの裏側を見る。
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太陽光パネルも、光をいっぱい浴びている。
写真を撮るのが下手なのだけれど、ここではそんな私の写真も良く写る。空の青さや植物の緑色に、アトラクションや街の色合いが調和しているおかげだと思う。無機質な金属やコンクリートと有機的な植物や自然を組み合わせるのって難しいものだが、見事に一体化していた。
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さて、次は「フラワーガーデン」へ。
印象派の画家「モネ」をイメージした展示「印象のモネ:ザ・エクスペリエンス」がされていると聞き、どうしても行きたくなった。
クロード・モネとフランス印象派の芸術と人生を讃える多感覚的な展示会
「モネの印象:ザ・エクスペリエンス」を開催します。
残念ながら、フラワーガーデンのチケットを日本では手配できなかった。
公式サイトでは、「クラウド・フォレスト」とのセット券しか売られていなかったため。シンガポール在住者は単体で買うことができるが、観光客はセット売りしかないらしい。
日本を発つ前にメールで問い合わせたが返事がなく半ば諦めていたのだけれど、ダメ元で窓口で訊ねたら、「OK!」と単体でチケットを買うことができた。しかし、結構高かった。一人52ドル。
窓口のスタッフさんが「クラウド・フォレストとセットで59ドルですが、単体でいいんですか?」と確認してくれた。優しい。でも、さっき見てきちゃったからいいんです・・・・・・
念願の「フラワーガーデン」へ。
のっけから、まさに「モネの世界」。
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公式サイトによると、フラワードームに使われたガラスパネルは3,332枚。世界最大のガラス温室としてギネス世界記録に認定されているのだそう。この特殊ガラスが太陽熱を最小限にしていることで、冷房が保たれているらしい。
国土面積は東京都と同じくらいの小さなシンガポールだけど、何かと大陸並みのスケール。
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娘は、園内で、過去に推しのアイドルが訪れた場所を特定し、感極まっていた。関空の私と同じ。血は争えない。
先生に引率された幼稚園児の集団と公園内ですれ違った。
一つは、中国系や白人の子どもたちが多くて、金髪の白人の先生が率いる集団、もう一つは、子どもたちは浅黒い肌をしていて、先生もイスラム教の女性が被るヒジャブを身につけている集団。
こういうところを見ると、ここが多国籍国家のシンガポールだと実感する。いろんな文化が入り混じって、シンガポールならではの英語シングリッシュが生まれたり、こうした斬新なアトラクションが生まれたりしているのだろう。でも、きっと一介の旅行者では見えない難しい問題もあるんだろうな。
ここまでで午前中が終了。お腹が空きました。そろそろお昼ごはんにしましょう。
ファイティングポーズみたいなオブジェに見送られ、最寄りの地下鉄の駅に向かいます。
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今回はここまで。午後編をお楽しみに。
昨日までの旅行記はこちら。
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