【SVアドカレ2021】当たり前を積み重ねる
この記事は『シャドウバース Advent Calendar 昼の部』の企画記事になります。
はじめに
皆さんこんにちは、Rumoi(@ru_switch)です。
AXIZというチームに所属しており、普段はRSPL(シャドウバースのプロリーグ)で戦っています。
同日投稿の構築記事とは別で、こちらはシャドウバースに関するコラム記事となります。
構築記事一個もないじゃん!!!と思って参加を決めたアドカレ企画なわけなんですけど、カードゲームオタクたるもの誰に聞かれたわけでもない自分語りだったり、コラム書いたりとかめちゃくちゃ好きなわけです。
とはいえRSPL第4節も直前であり、新規で記事を書くほどの余裕はありません。
そういうわけで、今回は約一年程前に執筆したままお蔵入りにしていた記事の内容に少しだけ変更を加えて、構築記事と二本立てでの投稿になった次第です。
カードゲームは勝ちづらい
シャドウバースを含め、カードゲームというジャンルは弱者に非常に優しいゲームです。格闘ゲームやFPS、MOBAのような別ジャンルに比べてハンドスキルは一切求められませんし、運要素だけで自分の実力以上のプレイヤーに勝てることもあります。
カードゲームの難しい要素であったデッキ構築力ですらSNSやコミュニティの発展により不要になりました。プロプレイヤーやアマチュアの上位プレイヤーが強いデッキに関する情報を発信してくれているので、それをそっくりそのまま真似てしまえばいいからです。
そんなゲームですから、如何なる強豪プレイヤーといえど大会で優勝し続けることは出来ません。
しかし、優勝するとまでは行かずとも継続して大会上位入賞することは可能です。今回の記事では"運ゲー"であるカードゲームで、筆者が一定水準以上の結果を出し続けるために意識していることについて触れていきたいと思います。
思考を簡略化する
導入部でも述べたように、カードゲームは他のゲームに比べてハンドスキルなどは一切不要です。唯一求められるものは思考力のみと言ってもいいでしょう。
しかし、カードゲームは再現性が高いゲームであり何度もプレイしていれば以前見たことある局面に再び遭遇することも少なくないです。その局面に遭遇した際のプレイ手順を予め決めておくことで、唯一な必要な思考力すら不要なものに出来ます。
ネクロマンサーの2ターン目にオミナスタイラントをプレイするか、セレストマグナをプレイするかどうかの場面。慣れてくると考えるまでもなく、オミナスタイラントをプレイするのではないだろうか。
勿論全ての局面における最適解を事前に準備しておくことは不可能ですが、上のような何も考えずとも正解を導ける局面が多ければ多いだけ実戦中の余計な思考を省くことができます。
思考を省いて動きをパターン化すれば当然ミスも少なくなります。思考を他に回す時間もできるため、パターンの例外となる初見の局面への対応力も上がります。
"思考する"ことはカードゲームの楽しさの一つですが、ミスをせず勝ち続けるためには出来る限り簡略化したい要素なのではないでしょうか。
実際にどうしたらいいの?
筆者は毎期間、自分の中でのシャドバ常識を作るようにしています。
シャドバ常識とは「頻出する局面において取るべき当たり前のプレイ」のことです。
この当たり前な選択が自分の中で確立出来ていれば、難しい局面が来てもいつも通りに知っているプレイをすればいいだけなのでミスは大きく減ります。
例えば、以下のような局面を見てみましょう。
こちらのデッキがセッカエルフ、対する相手のデッキは進化ウィッチです。
後攻側の進化ウィッチは早い攻めが必要であり、5ターン目瘴気の妖精姫・アリアを出すターンの処理の弱さをつきたいはずです。
そのため、エルフ側としては後攻4ターン目のウィッチ側最大の押し付けである清澄の蒼・テトラ進化+ディテクティブガールを瘴気の妖精姫・アリア進化+フェアリーウィスプ+フェアリーで処理するために、先攻4ターン目には最低限1/1でもいいからフォロワーを盤面に出しておきたいというのがこの局面の常識です。
自分の動きだけ優先するならアルバータ+アイヴィーキングと動きたいところですが、この常識を知っていればフェアリーをプレイできるはずです。
ケアしたい2枚の組み合わせ。
別の例も見てみましょう。
現在ラストワードカウントが6。次ターンの10クリストフ達成も見据えられる状況。対戦相手のデッキは進化ネクロマンサー。
こちらのデッキがラストワードネクロマンサー、対する相手のデッキは進化ネクロマンサーです。
進化ネクロマンサーにはスケルトンレイダーが存在するため、クリストフのラスワ10効果による強い盤面をつくっても簡単に盤面が返されるうえ、相手の打点の助けにすらなってしまいます。
そのためラスワ10効果のクリストフを目指すのではなく、5ターン目の盤面強化カードとしてクリストフをプレイするのがこの局面における常識です。
本来、クリストフはラスワ10達成後に出すのが普通ですがこのような知識を持っていれば当たり前のように自信を持ってクリストフをプレイできるはずです。
では、クリストフをこの局面でプレイするべきでない例外はあるのでしょうか?
この局面で例外になりうるのは自分の手札に打点が足らず攻めきれそうにない場合、もしくはクリストフの横に他のフォロワーがおらず、クリストフを出したとて大した盤面にならない場合です。
そのような例外となる局面の場合は、スケルトンレイダーを割り切って6ターン目のラスワ10クリストフを見据えクリストフを温存するべきです。
ここでは今期における自分の中のシャドバ常識であるプレイから2つ程触れました。
自分にとっての当たり前なプレイを増やしていくことが、ミスを最大限まで減らし常に高い水準でプレイをし続ける秘訣だと考えています。
正しい常識を学ぶ
自分だけで正しいプレイを理解してそれを常識にできるのであればベストですが、一人の力で全ての正しいプレイを網羅することは難しいです。
各々シャドバのプレイ環境に差異はあると思いますが、手っ取り早く正しいプレイを学べるのは他人との比較です。
誰にでもできるのは上手いプレイヤーの配信などを見て、特に思考もせず当然のようにプレイしている局面での自分のプレイとの違いを比較することです。実際にコメントなどでプレイの意図なんかを質問したり、正しいプレイを聞けるのも◎
チーム文化が盛んなシャドバ界隈ですから、自分より上手いプレイヤーにプレイを見て貰ったり議論したりするのも一つの手です。
注意したいのは、正しいプレイと聞いたから、〇〇さんが言っていたからそのプレイを選択しました!のような完全な思考放棄はしないようにすることです。
数学の授業なんかで公式は暗記せずに本質を理解しろ、なんて言われたことある方も多いんじゃないでしょうか。それと言っていることは近いと思います(多分)。
プレイの意図や根拠を理解していなければ瞬間的に正しいプレイができれも、イレギュラーな局面で別の選択を取れなくなってしまいます。
自分の中で納得できる根拠であればそれが他人からの受け売りでも構わないので、そこまで理解した上で他人から見聞きしたプレイを実践しましょう。
実際に常識に沿ってプレイする
自らのシャドバ常識に沿ってプレイをすることの一番のメリットは、プレイのブレをなくすことができることです。大会のような緊張する場面でも、いつも通り知っている局面が来たら同じプレイを繰り返せばいいだけですから余裕も生まれます。
仮にいつもとは少し違うイレギュラーな局面が来て思考が纏まらなかった場合も、常識に沿ってプレイすれば及第点のプレイくらいにはなるはずです。
終わりに
シャドウバースを含むカードゲームは誰がプレイしても同じプレイができるのが魅力です。
筆者はプロ選手として活動していますが、普段からめちゃくちゃ上手いプレイをするなんてことは一切ありません。やっていることはただただ当たり前の積み重ねで、皆さんにも真似できるものだと思います。
そうは言っても当たり前を積み重ねるって結構難しいんですけどねw それでも他のゲームに比べてハードルは相当低いはずです。
本記事が少しでも多くのプレイヤーの参考になれば幸いです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
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本日12/9のアドカレ夜の部はYUUUUさんの「最近話題のフォーマット」ですお楽しみに! → アドカレ記事一覧
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