書く

昔から、「文章書くの得意だよね」と言われるとうれしい。

子供の頃は作文が好きで、学校で作文の宿題が出ると原稿用紙10枚とかの大作を提出していた。作文の宿題が重なって出ている時などは担任の先生に「私、〇日までには書ききれないので×日まで待ってください」などと交渉していた程だった。作家気取りかよ。

小2の時の担任の先生が「そんなに作文が好きなら、夏休みの宿題で出してくれた作文を少し直して県のコンクールに出そうか」と提案してくれた。もちろん大喜びした。

放課後に先生と対策を行うことになり、初めにこう言われた。
先生「今までの作文は出来事や思ったことを全部書いていたでしょう?」
私「はい!(得意)」
先生「それができるのは素晴らしいです。でも、もっと上手な作文というのは、読む人が知りたいことが書いてある作文です」
私「???」
先生「例えばね。『おばあちゃんの家に法事に行った』って書いてくれたでしょう。でも『法事』って何か知っていましたか?」
私「知らなかったのでお母さんに聞きました」
先生「そうでしょ? 読む人も分からないかもしれません。じゃあそれを書いた方がいいですね。次に…」

こんな要領で2日間をかけて大幅に手直しされた私の作文は、残念ながらコンクールの箸にも棒にもかかることはなかった。そもそも夏休みにばーちゃんちに法事に行った話の何が面白いのかと。担任の先生もそんなことは百も承知だったと思うが、今思えば入賞が目的ではなく、「読み手を意識する」ということを教えてくれる機会を作ってくれたんだなあと思う。

かといって、この指導を経て私の作文力が飛躍的に上昇したかというとそうでもなく、指導後も相変わらず書きたいように書きたいだけ書いていた気がする。先生ごめんなさい。
でも、相変わらず書くのは好きだし、ほめられるとうれしい。
たまにあの時先生に言われたことを思い出したりもする。

ずいぶん昔にブログもやめてしまい、最近、めっきりまとまった文章を書く機会がなくなっていました。
子供のころのように、書きたいことを書きたいだけ書く場になるかもしれないし、ちょっと気合を入れていいこと書こうとしちゃうかもしれないし、どっちに転んでもよし、という気持ちで始めてみようかと
よろしくお願いします。