「性別」の解像度が上がるということは
先日、
アメリカでは自らをLGBTQ+であると認識している成人の割合が、これまでになく増えている。
という記事を読みました。
なぜ、より多くの人が、自らをLGBTQ+であると認識するようになったのか。今日は、この理由を考察をしていきたいと思います!
結論:2つの要因
記事では、自らをLGBTQ+であると認識している人が増えているのは「アメリカにおけるLGBTQ+の認知と受容の高まりを反映」しているから、だとしています。
ですが、私は、これはあくまで外的要因で、その他に内的要因もあるのではないかと考えています。
何が言いたいかというと、LGBTQ+という言葉が広がったことで、自分の性を問い直すきっかけや、そのための視点が広まったのだということです。つまり「性別」に関する知識が増えたおかげで、その解像度が上がったのだと思うのです。
まとめると、認知と受容という外側からの変化と、「性別」の解像度が上がるという内側からの変化が交互に働いた結果、多くの人が自らをLGBTQ+と認識するようになったのではないでしょうか。
見落とされていた「性別」
そもそも、性別とはなんなのでしょうか。
セクシュアリティを決める要素は、 身体的性・性自認・性的指向・性表現と、大きくわけて4つあるといわれています。(自分らしく生きるproject HPより)
これを踏まえた上で、ここからは「性別」の解像度について説明していきます。
これまでの認識(解像度 低めver.)
LGBTQ+という言葉を知るまで、私の持つ性別のイメージはこんな感じでした。
そして、私は女で、恋愛対象は男。と思い、なんの疑問も持っていませんでした。
性的指向 ≠ 相手の性別
性的指向 =「どのような性に恋愛感情を抱くか」
私は、『性的指向:男』と思って生きてきました。しかし、そこに疑問の目を向けてみると少し、違って見えます。なぜなら、男性だからって全員が恋愛対象なわけではないし、女性だからって全員が恋愛対象外なわけではないからです。
↓ 赤く囲ったところが恋愛対象(イメージ)
Aさん:同性だけど好きだな。惚れる。
Bさん:もはや親友では?恋愛対象ではない
Cさん:とても苦手で、恋愛対象ではない
これはあくまで、私の場合です。しかし、自分は異性愛者だと思っていても、案外「男or女 ≠ 恋愛対象 or Not」という人は多いのではないでしょうか。
私は、LGBTQ+という言葉を知ることによって、自分の「性的指向」を分解して見ることができました。ただし、私がバイセクシャルかどうか、が問題なのではありません。「恋愛対象=男」という自分の思い込みに、気が付けたことがポイントなのです。
またこれは、私の「性的指向」がLGBTQ+という言葉をきっかけに変わったのではありません。あくまで、これまで見逃していた、あるいは見ない振りをしてきた自分の「性的指向」を、より精密に知ることができたのです。
これはまさしく、「性別」の解像度が上がったのだ、ということではないでしょうか!
性自認はグラデーション
性自認 =「自らの性を自分自身がどのように認識しているか」
私は『性自認:女』と思って生きてきて、今もそう思っています。
けれど、女 / 男というのが明確に別れているわけではない、という事をLGBTQ+という言葉をきっかけとして、理解することができました。
今では、「性の在り方はグラデーションである」と捉えています。
私は、LGBTQ+という言葉を通して、これまで二元論でしか捉えていなかった「性別」を、多様な見方で考える事ができるようになりました。この気付きは、私を「白黒」の世界から「カラー」の世界へ押し上げてくれました。
この変化も、「性別」の解像度が上がった結果なのです。
結論
なぜ、LGBTQ+と自らを認識する人が増えたのか。
この問いに対して私は、社会における認知と受容によって、「性別」の理解が一人一人の内で進んだことが、直接の要因だと考えました。
認知と受容という外的要因と、「性別」の解像度が上がるという内的要因が交互に働いたため、多くの人が自らをLGBTQ+と認識するようになった、というのが私の出した結論です。
おわりに
私は、白黒ではなく、たくさんの色が溢れるカラフルな世界に生きたいし、より多くの人がそう思えることを願っています。そしていつか、LGBTQ+という言葉があたりまえすぎて、不要になるような社会になってほしいのです。
なんだか硬い文章になってしまいましたが、この考察が、皆さんの「性別」の解像度をあげるのに、少しでも役に立てば嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
参考文献
・INSIDER:1 in 6 Gen Z Americans are LGBT — the highest rate ever recorded (日本語版)
・GALLUP:LGBT Identification Rises to 5.6% in Latest U.S. Estimate
・自分らしく生きるproject:LGBTの種類を一覧で解説。アメリカ版Facebookには58種類の性別がある。
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