スピ系主婦と謎の占い師の笑撃の日常・第1話
私は5年間スピリチュアルや自己啓発をメインにシナリオライターをしています。
「ふわふわ」「ゆるゆる」というよりも、神社に参拝に行くことやご先祖様を大切にする方面のスピリチュアルです。
でも、もちろんスピリチュアルには色々な分野があって、それはそれで知っていて面白くないことはないので、色々と勉強になっています。
ライターの仕事もしていますが、手相やカードでリーディングもしているので、気になった方はお気軽にメールでもココナラでもお仕事依頼お待ちしています。
この物語を書こうと思ったのは、スピリチュアルなことって結構身近で起きていて、しかも自分の気が付いていない部分で何かを感じ取っている……こともあるよ!というのを、堅苦しくならずにサラッと読んでいただけたらと思ったからです。
何かしら知識や少しお役に立ったり「へーそうなんだ」と思っていただけたら幸いです。
「今年は巳年だ!大金運!?」
2024年12月31日。
激動だった辰年もあと数分で終わる。
2024年は失敗もたくさんしたり、思っていたような昇竜のように上に上にとは行かなかったけれども、今年も無事に終わることに私はホッとしていた。
私はいたって普通の30代の主婦(パート)。
好きなものはスピリチュアルで、占いも結構好き。
紅白を観ながら食べる「どん兵衛」も毎年ながらうまい(蕎麦作るのが面倒なだけ)。
「B,z」の登場に「うおおお!」と感動している私に、夫が「来年はどんな年にしたい?」と訪ねてきた。
「そうだね……2024年はあまり体調が良くない日が多かったから健康な年にしたいかな。」と、テレビの邪魔をしてきた夫を少しウザく思いながらそう返した。
でもさ……。
「巳年ってすっごく金運が良くなると思う!」と、自信満々で夫に笑顔を向けると、いつもの「何言ってんの、この人?」のような顔。
夫がスピリチュアル系にまったく興味がないのはわかっている。
「巳年はね、誰でも金運が上がって大金運の年なんだよ!」
興味のない笑顔でいる旦那に巳年の素晴らしさを力説するあまり、紅白が終わって時はもう2025年を迎えようとしていた。
「そんじゃ明日は弁財天さまの神社に初詣に行こうか。」
そうだ!夫氏良いこと言う!!
蛇は昔から弁財天さまのお使いって言われているし、巳年の初詣にピッタリじゃないか。
「行こう!そして2025年の無病息災とその他もろもろもお願いして、来年は輝く年にしていこう!そしてそして……」
そそくさと寝床に行こうとしている夫に力説を続けようと思ったが、どうやらいつものことが始まったと呆れて眠くなったのだろう。
「じゃあ、今年もよろしくね。」
夫は一言そういうと、寝室に向かって行った。
え!?
あら、年明けちゃった!?
「え~!!!!年を越すときにジャンプしたかった~~~!」(泣)
「1年の計とは?一体……」
いつもの力説で寝不足な私は、夫に叩き起こされてようやく起きたのは10時過ぎ。
元旦からこんなんで「1年の計は元旦にあり」と、思いたくない……。
「弁財天さまのいる神社行くんでしょ?」
まだ布団でウゴウゴしている私を無理やり起こして、やっと出かけたのが11時過ぎ。
「1年の計は元旦に……」。
思いたくない。
基本、私はぐーたらで、夫氏はテキパキ動く。
テキパキと着替えをさせられて、テキパキと車に乗せられて、夫氏の運転で弁財天さまのいる神社へ向かう。
「ここから1時間ちょいかな~」
ナビをセットしながら夫氏が言う。
「1時間もあれば寝れるね」……「まだ寝るの!?」
すみません、いつもの感じでグダグダで。
それでも運転してくれる夫氏には感謝しかない。(本当に)
クネクネした山道を走りながら、車の揺れがゆりかごになってうとうとしている私に向かって「結構混んでるな」と夫氏が言った。
「え、混んでるの?こんな山奥なのに!?」「回避できないの?」進まないことにイライラしてしまう私は速攻で夫氏の言葉に反応。
「いや、元旦だしさ、初詣でみんな弁財天さまの神社行くんだよ。」
「もう一回ナビ設定してみようよ」と私。
「一本道だから無理」と夫氏。
終いには「うるさいから寝てろ」と険悪ムード。
寝てろと言われた私は寝るしかないので、そっと目をつむって思った。
「1年の計って……。」
「謎のばあさんとの衝撃の出会い」
「着いたよ~。」と、夫氏の声で目覚めると、そこは山奥にある弁財天さまのいる神社。
「ここは、山奥にあるから呼ばれないとなかなかこれない弁財天さまの神社なんだ。」と、じつは神社仏閣に詳しい夫氏が説明してくれた。
……そうか、私は寝ていただけなんだけれども。。。
巳年の元旦ということもあってか、境内は人で溢れかえっている。
鳥居の前で一礼し、神社の中に入ると、パリッとした神聖な空気を感じた。
「いいね~ここ。山の空気と神社の神聖な感じで清々しいよ。」
笑顔で夫氏にそう言うと「良く寝てたしね。」と冷たい返事が返ってきた。(泣)
大きくはないけれども、手舎水の横には小さなお池もあり、高く登った階段の上に本堂があるらしい。
参拝までも結構並ばなければいけなかったが、やっと自分たちの番になり、夫婦揃ってここでお参りできたのは良かった。
が!しかし……本堂に続く階段を降りているときに、私は足を滑らせてズサーっと4段ほどお尻から落ちてしまったのだ。
「おいおい!大丈夫!?」と、夫氏が驚く横で「怪我はないかい?」と知らないばあさんが手を差し出してくれた。
……「あ、ありがとうございます(泣)」と、きっと青タンになっているお尻をさすりながら半べそで私はお礼を言う。
「あーんた、ちょっと今年は怪我に注意した方が良いね。」
ん?
手を差し出してくれたばあさんが、私の手のひらを見てそう言ったのだ。
「あ、胃腸も少し弱っているかな。健康に気を遣うんだよ。」
なんだい?この人!?
「あ、でもね、とても人脈には恵まれるから飛躍のチャンスを掴めるだろう。」
ばあさんの手は暖かかったが、どうやら私の手相を視てそう言っているようだ。
「怪我には気を付けないとね。それに最近年末で暴飲暴食してたから胃腸も弱っているだろうね。」と、なぜかばあさんに賛同する夫氏。
最後には「最近少し太ったしな」と、いらんことの情報もばあさんに垂れ流している。
「やめてよ!いらんこと言わないで!」
ぷんぷんしながら夫氏を睨むと、ばあさんは笑いながら
「怒ったりしちゃいかんよ。神様も困ってしまう。転んでしまったのも、何か意味があるかもしれんね。ちゃんと旦那さんの思いやりに気づいておやりよ。」
ばあさんはそう言うと、手を振って行ってしまった。
「手相視れる占い師さんかな?」と夫氏。
「知らない!あんま良いこと言われなかったし!」
再度ぷんぷんしている私を見て、夫氏は失笑。
「でも、弁財天さまには金運も仕事運も上がるようにお願いした!」というと、夫氏が「お願いか……神社ではね、お願いじゃなくて宣言すると良いんだよ。何でも神様に丸投げしては叶えたいものも叶わなくなっちゃうんだから」と言ったのだ。
「スピリチュアル好きなのに、知らないの?」と勝ち誇ったような(顔に見えた)夫氏を睨んで私は神社を後にした。
まったく……。
とんだ元旦だ。
スピリチュアルや占いは好きだけど、なんか災難続き。
車の中で険悪になったり、転んだり……
「ちょっと傲慢だったな」と、私は元旦から反省するのでした。
さて、2025年、どんな年になるのかな~?
第2話へ続く…。
「今日の一言メッセージ」
神社でお参りするときは、お願いごとをするのではなく「宣言」をすると良いです。
夫氏の言うように「お金が欲しいです」「仕事運を上げてください」と丸投げではなくて、自分が努力できることを神様の前で誓うのです。
例えば「お金が欲しい」なら「私はいつまでにいくらのお金を手に入れるために頑張るのでパワーを分けてください」とか「仕事でスキルアップをして仕事運をどんどん上げていきたいので、勉強を頑張ります!」というような。
また最後には必ず「感謝」も神様に伝えるようにすると良いでしょう。
神社に来られたことや、日頃から無事に過ごせていること、願いが叶ったことがあったら、その感謝も神様に伝えると良いですよ。